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2006年05月31日
トライアルマシン試乗会
こちら、スコルパ
の試乗会
全日本近畿大会で、目からうろこが落っこちるものを見た。
たぶん、これを読む人の半分以上は、なにが目からうろこなのかわかんないかもしれない。その人たちは、正常な神経の持ち主です。で、トライアルの世の中には、(少なくとも)ことトライアルを始めるという点においては、正常な神経を失ってしまった人たちが多い。みんな、じょうずになって、はじめた頃の苦しみとか悩みとか、そういうのを忘れてしまっちゃったんだね。
で、自分じゃいつまでもへたくそだと思っていたけど、知らない間に、だんだん気持ちばっかり幽体離脱してきちゃったんだなぁと思った次第なのだった。
もったいぶった書き方をしちゃったけど、この日猪名川サーキットで、ふたつの試乗会が開催されていた。ひとつはHRCとモンテッサによるRTL250F/Cota4RTの試乗会で、もうひとつはスコルパTY-S125Fの試乗会。モンテッサ/HRCのほうは、なだらかな斜面に設定されていて、まぁ狭いながらも岩を越えたりできるようになっていた。
トライアルマシンの試乗というのは、もっとあればいいのにと思っている人は多いと思うけど、実はさんざんやってきた経緯がある。トライアル大会を観戦にきたひとに、実際にトライアルマシンに乗ってもらって、その楽しさを味わってもらって、今よりマシンが売れるなら、商売する方は大喜びだし、お客さんのほうも、試乗もできないマシンをいきなり大枚はたいて買う気にはなれない。どっちから見ても、試乗会はとってもいいシステムだ。
ところがやってみると、これがなかなかハプニング続き。走り始めたと思ったらいきなりウイリーして飛んでいったり暴走したり、そういうハプニング(というよりアクシデントですね、これは)が続出。リヤフェンダーが見る見る消費されていく事態となった。リヤフェンダーがなくなるのはまだ目をつぶるとしても、お客様がケガをしてしまってはなんともどうしようもない。そんなハプニング続きから、試乗会はどんどん平らなエリアでおこなわれるようになり、しかしそれでも事件は起き続けた。そしてとうとう、最近ではすっかり試乗会がおこなわれなくなっちゃった。
HRCの試乗会
今回、スコルパの試乗会は、かの木村治男さんのアイデアということなんだけど、トライアルマシンの試乗会らしくない、でも考えてみると試乗会としてはあたりまえの催しになっていた。
エリアは草っぱら。ここに、木の向こうをぐるっと回って帰ってくる1周100メートルほどのコースが作られている。ここを2周ずつが、ひとりに与えられた試乗タイムなんだそうだ。1周という概念は、トライアルではすっかり忘れてしまったものだ。セクションは入り口と出口が別々にあるから、ふつう周回するようにはできていない。だから試乗用のスペースも、すっかりそれでいいものだと思っているけど、初めてトライアルマシンに触れる人にとっては、1周のコースを用意してもらえるというのは、きっととても安心できることにちがいない。
そういえば、ぼく自身、初めての人をトライアルマシンに乗せる時には、なだらかなコースを設定して走ってもらうようにしているし、トライアルパークには初めての人がすんなり周回してこれる“コース”がないところが多いのも残念だなぁと常々思っていた。でも、試乗会のことはとんと考えが及ばなかった。
HRCとモンテッサの試乗会のほうは、トライアル心のある人が集まっていたように見えた。試乗会のエリア設定もマシンの性格も、ふたつの試乗会は、それぞれ特徴がよくでていたようだった。
それにしても、トライアルを知らない人たち向けの、この日のスコルパ試乗会みたいな催しがあっちこっちで開催されたら、きっとトライアルはじめたい人、増えるんじゃないかな。
投稿者 nishimaki : 16:50
2006年05月23日
はずれ
スペイン、ポルトガルと世界選手権開幕戦2連戦を観戦して、今年の藤波がえらく強いのを確信して大喜び、今年の藤波は強いぞとみんなに自慢していたのだけど(ぼくが自慢してどうするとお思いでしょうが、ヨーロッパでは藤波が勝つとみんなぼくら日本人に「おめでとう」と言ってきてくれる。そのうち、ぼくが優勝したような気になる。 ヨーロッパでトライアルを見ると、こういう気分も味わえます)、これはもっとちゃんと伝えなくてはと、藤波について書きました。
ようやく書いたぞと思っていたら、アメリカから悲しいお知らせ。「期待を裏切らない藤波」なんて書いたばっかりだったけど、こういうことが起きるのが勝負のおもしろいところだと、泣きながら納得している今日この頃です。
「気合いだー」
と叫ぶおっさんがいる。あのおっさん自体はどうも生理的に受け付けないタイプなんだけど、ものごとに気持ちが大きく影響を与えるのはとても理解できる。昔々、砂漠のど真ん中で「パンクしたらいやだなー」と思いながら走っていたらパンクした。パンクは運だという人は多いと思うけど、気持ちがパンクを呼んでいるという気がしないでもない。
最近はすっかりドライバーになってしまった池町佳生は「パリダカを走っていると、次はどんなトラブルが起きるんだろうとわくわくして楽しみなんです。実際にトラブルが起きると、考えていたのとちがうトラブルのことがほとんどで、そうすると“そうかぁ、そういう手できたか”とまた楽しくなる」と言っていた。ほんとは泣きべそかきたいこともあったんだろうけど、こういうふうに考えられればそうとう強い。
池町のパリダカ論とは月とスッポンで小さくて申し訳ないけど、最近では「雨よ降れ降れもっと降れ」と思いながら街を歩いている。折り畳み傘を忍ばせていることもあるし、何にも持ってないこともある。何にも持っていない時にはどうやって雨を凌ぐか、とっさのときにどこに飛び込んで雨宿りするか、自分がどんな行動に出るのか、それを楽しみに街を歩けば、気分はパリダカの池町なのである。
トライアルでも、ようやく最近、メンタルの勝負がというのが少しだけ感じられるようになってきた。最初は、しょうもない失敗をするうちの小娘に対して「油断してただろう」「だせーなー」と愚痴を垂れていたんだけど、世界選手権だか全日本だか、どこかで見聞きした会話を思い出して、セクションイン前に深呼吸させてみたら「なんだかとっても具合が良かった」とライダーに好評だった。それで、その後、自分でもトライの前には深呼吸することにした。
新潟で小川友幸が久々に優勝して、勝因を尋ねたら「メンタルでしょう」と答えをもらった。小川のメンタルの弱さというか、持っているべき実力を発揮できずに脱落していく構図は自他共に認めるところだけど、小川に限らず、誰だってこういう面はある。実力をちゃんと発揮しようと思うと、最後はメンタルの勝負になるんでしょうね。
アメリカの藤波は、土曜日の2ラップ目、第1〜第3までを連続5点となったのが敗因となった。その原因を聞いたら「集中力不足でしょう」と答えをもらった。小川の勝因も藤波の敗因も、メンタルだ。
テクニックがないのにメンタルを鍛えてもしょうがないという意見もあろうけれど、池町のパリダカ用メンタルがニシマキの雨の日用メンタルにモディファイされたように、小川や藤波のメンタルも日常の生活にきっとモディファイして使えるにちがいないから、彼らのメンタル勝負はおおいに注目したいところ。
それにしても、がんばれ、藤波貴久。
(写真は、ポルトガル大会の街にお住まいの、犬)
投稿者 nishimaki : 10:25
2006年05月02日
変身! ポルトガルおっさんライダー
海外旅行ってのは、行くほうからすればずいぶん長いこと滞在しているようでも、綿々と歴史を刻んでいる現地からすれば、しょせんほんの一瞬の滞在にすぎない。だからわずかばかりの滞在で見たものを語っていると、きっとうそついちゃったりするんだろう。でも語ってしまう。木を見て森を語らずとも、木を語ることはできるかもしれない。
で、ポルトガルでのお話。ポルトガルの街中では、小さなオートバイをよく見た。ホンダとかヤマハとかじゃなくて、モンテッサでもブルタコでもない。旧東ドイツを含む、東ヨーロッパで作られたオートバイたちが多い。ヤワとかツェンダップとか、そんな連中だ。
ところがその東ヨーロッパの小さなオートバイたち、みんな不思議なかっこうをしている。正確には、オートバイと運転手のトータルファッションが不思議だ。なんだか、てるてる坊主みたいなんである。最初は、ぶかぶかのカッパを着てるのかと思った。なんというか、運転手がカッパを着てるんじゃなくて、運転手とオートバイがまるごとポンチョをかぶっちゃっているのだ。
大きなボディアクションをするとあぶないんじゃないかなんてトライアル的心配はさておき、オートバイを走らせているという感じがしない。だらしがないオバQが疲れはててズルスル這いつくばっているように見える。
で、このおじさんに出会って、しかけの全貌が明らかになった。ニッポン人の不思議な視線を察したおじさんは、雨も降ってないのに、ポルトガル風ライディングウェアの着こなしを披露してくれた。最初っからである。これを見れば、あなたもポルトガル風ライダーになれる。
今度雨の日のトライアルには、これを着て走ってみようかな。
今回は写真は一目瞭然、ポルトガルのおじさんです。
投稿者 nishimaki : 22:32
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