トライアル・自然山通信
【2008年02月13日】
2008ヤマハSY250F
ヤマハレーシングチームの、TYS250F、その2008年型がお披露目となった。
スコルパがヤマハDOHC5バルブエンジンを搭載してデビューさせたSY250F。今年はデビュー以来3年目となる。2008年型は、一目瞭然の変化が見てとれる。
大きな変化は、SY250Fの特徴だったリヤフェンダー内に格納したサイレンサーを外に出し、ごくふつうの形式のサイレンサーを採用したことだ。
250Fは熱対策に腐心していた印象が強いので、あるいはその対策かとも思えるが、まだまだセッティングや性能向上に向けてさまざまなトライの最中のマシンであることを考えると、より一般的なアウトラインをとって開発の自由度を増したほうがよいという判断が働いたのではないかと思われる。これならサイレンサーの交換も用意だし、内部構造を変更するトライ&エラーも容易だ。あわせて、サイレンサーが外側に出たことにより、サイレンサーと抱き合わせになって装着されていたエアクリーナーまわりの自由度も増した。もちろん、メインテナンス性も向上している。
ゼッケン2番は黒山健一号、3番は野崎史高号。2台は基本的に同じ仕様だが、サイレンサーは黒山号がチタン製、野崎号がアルミ製となっている。
これは両者のエンジンに求める性格のちがいからでてきた仕様のちがいということだ。ふたりのエンジン性格のちがいは顕著で、これはデビュー以来一貫している。DOHCならではの高速域の特性を重視しているのが黒山号、対して野崎号はトライアルに適した中低速をより扱いやすくセッティングしていると見られている。
黒山曰くは、2008年型SYはさらにパワフルになっているということで、もともとヒルクライム競争などでは独擅場だったDOHCエンジンだが、そのアドバンテージはさらに増しているのではないだろうか。
半ば未完成の状態で日本に上陸し、デビュー数戦はまともに走らせることすらむずかしかったTYS250F。ようやく2006年終盤に戦闘力をつけてきて、2007年は日本チャンピオンこそとりそこねたものの、その戦闘力はトップクラスのものであることを証明してきている。結果こそ2位が最上位だったが、野崎の成長も、マシンの熟成のたまものだ。
このポテンシャルをさらにアップさせ、ホンダと小川友幸に奪われた日本タイトルを奪還するため、いよいよヤマハが本気になってスープアップに取り組んだのが、2008年型TYS250Fだ。
黒山健一はこのマシンに乗った1年目にタイトルを獲得したが、実は2006年はスコルパ契約だった。黒山がヤマハ入りをして名実ともにヤマハvsホンダの図式になったのは2007年から。パスカル・クトゥリエのタイトル以来のヤマハのチャンピオンの実現に向けて、ヤマハの2008年はアグレッシブだ。
TYS250Fに乗るのは、2007年同様、黒山健一と野崎史高の2名。黒山には実弟の黒山二郎がマインダーとして戦いをともにし、野崎チームは永年コンビを組む中山浩がマインダーを担当する。
<Photo:J. Saiga>
投稿 : 2008年02月13日 15:29
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