トライアル・自然山通信
【2008年09月20日】
2009ベータはEVO
ベータが、2009年モデルを発表した。スペイン大会の土曜日の午後5時からニューモデルのお披露目セレモニーがあった。そこで登場したマシンはこんなフォルムを持っている。全面的な一新モデルだ。マシン名もこれまでのREV-3からEVO-2Tとなっている。Evolutionの意味合いだ。
見ての通り、徹底的な軽量化を実現したのが大きな特徴。車重は69kgという。
販売時期、価格は未定。
*写真追加しました。
*さらに写真追加しました。
*諸元表、追加しました。
2009年モデルは変更点だらけだが、2ストローク水冷エンジンも新設計。125、250、そして新しいラインアップの290の3機種がそろっている。
CDIのダブルマッピングシステムを搭載して、モード切替が可能になった。また新設計フレームと各部の徹底な見直しによって、乾燥重量は290で69Kgを実現。いよいよベータも軽量マシンの仲間入りだ。
事前に流れた写真では、なにやらやたらとスリムそうな車体構成はうかがえたが、実際、どこまで軽量化が進んだモデルなのかは、実物を見るまでははっきりしなかった。
実物を目にした関係者は一様にびっくり仰天。応力が集中すると思われるステアリングヘッド周りが、5cmほどの幅の各パイプ一本で構成されている。そのとおり、フレームには「シングル・ボックス・フレーム」というステッカーが貼られている。
そしてこれが一大変化。リヤサスペンションにリンク機構を採用した。REV-3以降リンクレスを採用してきたベータが、再びリンクサスでより操作性向上を狙ってきた。
発表会は土曜日の午後5時から始まるというんで5時には始まらないだろうと5時5分にベータのテントの前にいったら、やまほどの人垣ができていた。ドギー・ランプキンやジェロニ・ファハルドを含めて、このマシンを初めて見る人ばっかりだから、人垣は切れない。
配布された資料にはなかった右方向からのビュー。実物を見ても、タンクがのってないとしか思えないスリムさ。
一応、リンクがついているという証拠写真も撮ってみました。全体に、フレームはとてもコンパクトです。というか、薄い。
トライアルマシンからは最初にシートがなくなり、次にタンクがなくなり、今度はいよいよ、フレームというか、どうやらマシン自体が質量を消そうとしているようだ。アルミフレームで、ガスガスと肩を並べる69kgを実現したというのは、これはすごいことだ。
マシンが発表されたあと、軽食とお飲物が振る舞われて(奥から、ちゃんとワインも出てきた)その席で社長のラポ・ビアンキさんを見つけたので、ちょっと聞いてみました。
ラボさんは、ドギー・ランプキンが初タイトルを獲得した頃は、トライアルウェアに身を包んで、自らサポートに出ていました。当時はお父さんが社長をやっていて、ラポさんは副社長だったので、時間的にも余裕があったのかもしれない。最近はすっかり忙しいらしくて、飛行機ですっ飛んできてパドックでロビー活動などして、また飛行機ですっ飛んで帰るというスケジュール。トライアルの現場でラポさんを見ることも、めっきり減ってしまった。でもイタリア人らしい熱い血統は、今でもまったく変わっていないように見受けられる。
●フレームをフルモデルチェンジしてから2年しかたってないけど、今回のモデルチェンジは予定通りですか?
「マシンの開発は常にやっていて、いつ市場に投入するかは、流動的なマーケットの動向をみきわめておこなうことになる。フルモデルチェンジしたREV-3の2年後にEVOが登場したのは、その結果だ」
●エンジンは、基本的にはこれまでのものを踏襲したものと考えていいですか?
「今回の大きな特徴は、最大排気量を290ccに設定したことだ。それに伴って、耐久性など、全面的な見直しをおこなった。クランクシャフトも新設計、コンロッドもピストンもシリンダも、EVOのための新しいものだ。ほとんどのパーツが、これまでのものとはちがっている」
●今回は4ストロークの発表がありませんが、4ストロークはいかがですか?
「2ストロークを市場に投入するのは10月頃になると思う。その後、4ストロークが登場することになる。4ストロークは、若干のモディファイを受けて、EVOフレームに搭載される」
●市場の状況はいかがですか?
「ちょっとむずかしい状況だ。イタリア、イギリス、フランスはよかった。スペインがよろしくない。ドイツも、あんまりよくない。日本は、インポーターが変わったなどの背景を考慮すると、よい感触を持っている。2ストロークと4ストロークについては、今はまだ2ストロークのほうが元気がいい。4ストロークの注目度は高いが、マーケットが追従してくるのは、しばらく先のことだと思われる」
とのことでした。
諸元(ベータモーター発表)
| シャーシ | EVO 250cc | EVO 290cc | EVO 125cc | EVO 4T 250cc | EVO 4T 300cc |
| フレーム | アルミ・モノチューブ | アルミ・モノチューブ | アルミ・モノチューブ | アルミ・モノチューブ | アルミ・モノチューブ |
| ホイールベース | 1305 | 1305 | 1305 | 1305 | 1305 |
| 全長 | 1990 | 1990 | 1990 | 1990 | 1990 |
| 全幅 | 850 | 850 | 850 | 850 | 850 |
| 全高 | 1115 | 1115 | 1115 | 1115 | 1115 |
| シート高 | 660 | 660 | 660 | 660 | 660 |
| 最低地上高 | 310 | 310 | 310 | 310 | 310 |
| フットレスト高 | 345 | 345 | 345 | 350 | 350 |
| 車重 | 69 | 69 | 68 | 72 | 72 |
| 燃料タンク容量 | 2.6 | 2.6 | 2.6 | 2.6 | 2.6 |
| 内リザーブ容量 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | ||
| 冷却水容量 | 600 | 600 | 600 | 600 | 600 |
| フロントフォーク | 38φ | 38φ | 38φ | 38φ | 38φ |
| リヤサスペンション | リンク式モノショック | リンク式モノショック | リンク式モノショック | リンク式モノショック | リンク式モノショック |
| リヤサスストローク | 60 | 60 | 60 | 60 | 60 |
| フロントホイールトラベル | 165 | 165 | 165 | 165 | 165 |
| リヤホイールトラベル | 180 | 180 | 180 | 180 | 180 |
| フロントブレーキ | 185mm 4ピストン | 185mm 4ピストン | 185mm 4ピストン | 185mm 4ピストン | 185mm 4ピストン |
| リヤブレーキ | 160mm 2ピストン | 160mm 2ピストン | 160mm 2ピストン | 160mm 2ピストン | 160mm 2ピストン |
| フロントホイール | 21-1.6-32 | 21-1.6-32 | 21-1.6-32 | 21-1.6-32 | 21-1.6-32 |
| リヤホイール | 18-2.15-32 | 18-2.15-32 | 18-2.15-32 | 18-2.15-32 | 18-2.15-32 |
| フロントタイヤ | 2.75-21 | 2.75-21 | 2.75-21 | 2.75-21 | 2.75-21 |
| リヤタイヤ | 4.00R 18 | 4.00R 18 | 4.00R 18 | 4.00R 18 | 4.00R 18 |
| エンジン | |||||
| 形式 | 水冷2ストローク単気筒 | 水冷2ストローク単気筒 | 水冷2ストローク単気筒 | 水冷4ストローク4バルブ | 水冷4ストローク4バルブ |
| ボア | 72.5mm | 78.0mm | 54.0mm | 77.0mm | 84mm |
| ストローク | 60.5mm | 60.5mm | 54.0mm | 53.6mm | 53.6mm |
| 排気量 | 249.7cc | 289.1cc | 124cc | 249.6cc | 297.3cc |
| 圧縮比 | 8.9:1 | 9.5:1 | 14:1 | 11.5:1 | 11.0:1 |
| イグニッション | AET 12V-85W | AET 12V-85W | AET 12V-85W | ||
| 点火プラグ | NGK BR7ES | NGK BR7ES | NGK BR7ES | NGK CR7EB | NGK CR7EB |
| 混合オイル比 | 1.5% | 1.5% | 1.5% | -- | -- |
| 吸気 | キャブレター | キャブレター | キャブレター | キャブレター | キャブレター |
| 気化器 | ケイヒンPWK 28 | ケイヒンPWK 28 | ケイヒンPWK 28 | ミクニ | ミクニ |
| クラッチ | 湿式多板 | 湿式多板 | 湿式多板 | 湿式多板 | 湿式多板 |
| 一次減速 | Z. 20/71 | Z. 20/71 | Z. 20/71 | Z.18/63 | Z.18/63 |
| ミッション段数 | 6 | 6 | 6 | 5 | 5 |
| 最終減速 | Z.13/41 | Z.13/41 | Z.13/41 | Z.11/42 | Z.11/42 |
| オイル | SAE 20/30(550) | SAE 20/30(550) | SAE 20/30(550) | ||
投稿 : 2008年09月20日 17:27
■2010年3月号300円
3月号、いよいよ新しいシーズンが始まります。3月号の発送は、2月27日と28日の両日にわたっておこないました。
今月号は、ちょっと変わったトライアル風景が表紙です。でも、そのスピリッツは、世界選手権とも同じはず。トライアルの思い、広く伝わってほしいと思います。
実は、今月号は自然山通信13年目の創刊記念号でした(印刷屋さんに渡してから、それに気がつきました。とほほ。なので、4月号に、13年目の思いをまとめたいと思います)。
■2010年2月号300円
早いもので、2010年の最初の1ヶ月がすぎ、自然山通信は2月号を発売させていただきました。2月号は(珍しく?)2月1日にお手元に届いたと思います。もし年間購読の方で、まだ到着していない方がいらしたら、ご連絡ください。すぐ再送させていただきます。
今月も、2010年モデルのインプレッションはつづきます。日本に本格上陸のチスパ125とガスガスシリーズに乗ってみました。25周年を迎えたど・ビギナートライアルは、主催者萩原さんやスタッフ、参加者の寄せ書き寄稿。そのコメントの影に、トライアルの本質が隠れています。
黒山和江ちゃん参戦記は、ロッキートライアルの巻。
■2010年1月号300円
あけましておめでとうございますの新年号です。本屋さんではこの時期2月号を売っていますが、1月に2月号を売らなければいけない書店流通競争システムはおかしいと信じて、自然山通信は1月に1月号を売らせていただいています。
2010年モデルのインプレッションや25周年を迎えたど・ビギナートライアルについてなど。黒山一郎さんの、愛娘和江ちゃんのマシンの整備日記は、マシン整備の手引きとしても必読。
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2010ニューモデルインフォメーション、OSSA、SHERCO、SCORPA、BETA、HONDA/全日本トライアル選手権R7東北最終戦・黒山健一パーフェクト盤石の有終の美。他
■自然山通信09年11月号300円
全日本トライアル選手権R6中部・堂々、黒山健一がまんの貫禄勝ち他レポート。いつでも買える、誰でも乗れる‥‥‥ヤハマトリッカー改・YSP京葉/多摩テック、有終の美‥‥‥/四十雀トライアル/深山トライアル/寺井一希インタビュー
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■自然山通信09年10月号300円
全日本トライアル選手権R5中国/FIM SPEAトライアル世界選手権R9スペイン/R10フランス最終戦/ライア・サンツ最終戦を残してタイトル獲得/2009FIM世界選手権ランキング
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