トライアル・自然山通信
【2008年12月01日】
インドアTDNも2位
スペインで開催されたインドア・トライアル・デ・ナシオンに、久々、日本チームが参戦した。代表選手となったのは藤波貴久、小川友幸、小川毅士。
インドアTDNは集計ルールがアウトドアTDNともまったく異なるが、優勝は当然のようにスペイン。日本はイギリスを相手に2位を勝ち取った。
スペインは、9月のTDNの4人組からファハルドを抜いたインドアチャンピオンの3人組、トニー・ボウ、アダム・ラガ、アルベルト・カベスタニー。
イギリスはかつてのインドア世界チャンピオン、ドギー・ランプキンを軸に、ジェイムス・ダビルとマイケル・ブラウン。こちらも、アウトドアTDNからジャービスをのぞいた3人組となっている。
日本の場合、藤波、小川友幸の二人はTDNと同じ顔ぶれだが、黒山健一、野崎史高ではなく小川毅士が3人めとなっている。黒山、野崎の場合は、マシンの準備がむずかしいためということで、自分のマシンが現地にある藤波、そしてTDN同様、藤波のテスト車をレンタルする小川友幸(セッティングは藤波仕様のままで、小川にとってはがまんのライディングとなる)はまぁ問題なし、3人めの小川毅士は09年用の自分のマシンをフューチャーから受け取る段取りとなっていて、まっさらの新車を受け取ってそのままインドアTDN出場となった。ハードだ。
インドアTDNでは、アウトドアTDNのように、全員が同じセクションを走るわけではなく、ひとつのセクションを3人のうち誰が走るのかをチームが決めて、対決する。勝負した3人にそれぞれの勝ち点が集計されて点数の多いチームが上位につけるというシステムだ。
なので、おもしろいことに、全員が5点でも全員がクリーンでも、3チームそれぞれに勝ち点3が与えられる。作戦としては、ものすごく難度の高いセクションは5点をとりに行き、クリーンのできるところはクリーンをとる、さらにライバルに差を付けられるところはきっちり差を付けるという采配が必要になる。リザルトを見ると小川毅士はオブザーブドセクションでは全部5点で、ダブルレーン(競走)も全敗している。しかしダブルレーンで負けても勝ち点2をもらえるし、ラガやボウが5点となっているところでの5点は采配ばっちり、慣れないインドアで、毅士はいい仕事をしたし、采配もばっちりだったようだ。
*インドアTDN結果表 なかなかわかりにくいと思われますが、解読してみてください。 最終結果は、1ラップめと2ラップめをトータルして決定します。第9セクションがダブルレーンで、ひとりのライダーが2回ずつ走って総当たり戦となります。ライダーは、それぞれのラップで3セクションずつしか走れません。9セクション全部を藤波が走ったらどうなるか、というのはインドアTDNではありえない想定です。 インドアでは、セクションの持ち時間を超過しても即5点ではなく、30秒ごとに1点のペナルティとなります。
日本のエースはやはり藤波。1ラップめ、ボウがクリーン、ダビルが5点となった第2セクションをクリーン、まず勝ち点3を獲得し、ボウとカベスタニーがそれぞれクリーンした第7、第8を1点と4点(タイムオーバー減点含む)で抜けて勝ち点2点ずつを獲得。スペインにははなされるも、イギリスを引き離すことに成功した。
2ラップめではカベスタニーとランプキンが5点になった第1セクションで1点(タイムオーバーの1点。足つきはなし)、勝ち点3を記録すると、ダビルが5点、ボウがクリーンした第2をクリーン、さらに勝ち点3を加えた。さらに第6ではカベスタニーが5点となったのを尻目にダビルとともにクリーン、3つ目の勝ち点3。日本の勝ち点48のうち16点を獲得した。
小川友幸は、1ラップめ第1セクションで5点となるも、全員5点だったので勝ち点3、第3ではラガとともにクリーンで勝ち点3、第5はボウがクリーンしてランプキンと小川が1点。残念ながら勝ち点の獲得は1点にとどまってしまってちょっと残念(ランプキンが2点でもつけば、勝ち点は2になっていた。でも逆もありえるわけだから、小川が1点でこらえたからランプキンの勝ち点を1におさえたともいえる)。
2ラップめはラガ、ブラウンとともに3人で5点になりそろって勝ち点3を得た第3セクション、第4はカベスタニー1点で、ランプキンは足付きは3点、小川はここで5点をとってしまった。しかしランプキンには2点のタイムオーバーがあって、結局減点5。小川とランプキンはそろって勝ち点1に甘んじることになった。小川友幸の3つ目の舞台は第4セクション。ここはボウのみがクリーンして小川はブラウンとともに5点。勝ち点は1で、小川の勝ち点獲得は12点。
インドアTDNは初めての小川毅士は第4セクションで登場して5点。ここはカベスタニーを含め全員が5点なので、勝ち点は3。さらに第4セクションでもラガを含めた全員が5点で勝ち点3。毅士をよいシーンで投入した采配が光るところ。1ラップめ最後の舞台はダブルレーン。ランプキンとラガに敗れるも、勝ち点2点ずつで合計4点を獲得した。
2ラップめは第7セクションで登場。ブラウン5点、ボウも5点でここでも勝ち点3。さらに第8でもラガとダビルとともに5点で勝ち点3。最後のダブルレーンはやはりラガとランプキンに敗れて合わせて勝ち点4を獲得。なんと、勝ち点では3人の中で誰よりも多い20点を獲得している。
テクニックだけではスペインがぶっちぎりなのは目に見えているが、ルールを周到に作ることによって、勝負をおもしろくしている。インドアは興行的意味合いが強いが、そんな背景にあって、インドアTDNも(ちょっとルールがわかりにくいが)興行としてのおもしろさを存分に発揮しているといえる。
終わってみれば、スペインと日本、日本とイギリスはそれぞれ勝ち点で8点ずつのギャップが生まれたが、2ラップめに限っていえば、日本とスペインの勝ち点の差は、たった2点でしかなかったのだった。
スペインに飛んで、その日に試合で翌日には帰国するという強行軍だった日本チーム(藤波はそのままスペインにいる)。おつかれさまでした。そしてありがとう。おめでとう。
投稿 : 2008年12月01日 06:59
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