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    2017.11.04

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    2017.08.17

    9/3寅吉カップ

トライアル事始

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素人にとってのノーストップ

TY250Jとトリッカー

2012年全日本選手権中部大会で見かけたトリッカーとヤマハトライアル第1号TY250J

 FIMが世界選手権にノーストップルールを打ち出しました。世界選手権の現場では、以前から、今年なる、来年なるとささやかれていたから、こうなるのは時間の問題だったのかもしれません。こうなった以上、2013年の世界選手権はそこそこに波乱の戦いとなるでしょう。でも結果は大きくは変わらないと思います。強いやつはどんなルールでも強い、弱いやつはルールで助けてあげようとしたって、たいていそこまで出てきません。世の中なんて、そういうもんです。しかしさて、このノーストップルールなるもの、ぼくたちのトライアルにはどんな影響をもたらすのでしょう。


 いまのところ、FIMは世界選手権でノーストップを、と言っています。ならば、ヨーロッパ選手権やナショナル選手権では、当面はノーストップルールにならずだと思われます。FIMのトライアル規則が変わったらMFJが従うのは流れですが、今回は世界選手権のルールに限って、ということです。
 そういうわけなんで、日本のその他の大会は、ノーストップルールなんてどこ吹く風、唯一、ノーストップルールを採用しているイーハトーブトライアル以外は、いままでとまったく変わらないトライアルが続くであろうと思われます。世界選手権もてぎ大会に行って、めざとい人がルールのちがいに気がつくくらいでしょうか。
 さて、FIMのこれまでのルール改正の流れを見ると、もっとも長く続いたのは、足つき停止が5点というルールでした。山本昌也やエディ・ルジャーン、ジョルディ・タレスの時代まで、このルールは続きました。そして、足をつきながらバックをするもよし、後輪を持ってリヤを振るもよしのなんでもありの時期を経て、足をついても5点とならないかわりに、マシンが停止するたびに1点をとられるようになりました。これが止まった止まらないの採点トラブルとなり、その反省から、今現在親しまれている、トライ制限時間内に走ること、バックしなければ止まって足をついても5点にならないというルールができました。
 足をついて止まるのは、上級ライダーにとっては走破性を増すことになるし、初心者にとっては安心感を生むことになります。こわかったら止まっていい、といってもらえるのと、止まるな、とにかく突き進め、といわれるのでは、ずいぶん恐怖にもちがいが出そうです。バランスを崩したまま、次のポイントに向かわなければいけないとしたら、危ないシーンにも遭遇しそうです。
 しかしでも、初級者が上手になるには、こういったトライアル上達法はよかったのか悪かったのか。
 たとえば初級者の失敗で多いのは、せっかく走ってきているのに、おっかないもんだから自分から動きを止めてしまって、その結果、小さな岩とか段差とか、ポイントを越えられずに玉砕するというパターンではないでしょうか。止めずにそのまま走っていれば、するりと越えていたはずのポイントも多いはずです。
 こういうシーンを多々見るにつけ、もしかすると日ごろから止まらずに走る訓練ができていれば、別の可能性が生まれないかとも考えたりしていました。今、トライアルは世界選手権も全日本選手権も、ポイントの前では一度止まって、じっくり体制と呼吸を調えて、機が熟してから難所に挑むというバターンが定着しています。初級者は止まることも難所を越えることもできないのですが、上級者のこういうシーンを見ていると、自然とそれがふつうだという意識になっているのではないかと思うのです。
 過去、世界選手権に挑戦することで、うんと大きくなって帰国してきたライダーは数多くいます。挑戦したライダーに限らず、実は自然山通信杉谷もそうですが、マインダーとして世界に出かけただけで、帰ってきたらうんと上手になっていたという人は少なくありません。これ、ヨーロッパで秘密の特訓をしてきたわけではなく、向こうの高いレベルのトライアルを日常的に見て、自分の物差しが高く設定されてしまったことによるものなんじゃないかと思います。もしかすると、今は止まらないと怖いと思っている物差しも、止まらずに走ることを強いられているうちに、動きを止めるのが怖いという物差しに変わっていくかもしれません。
 ノーストップを推し進めているのはイギリス人が多いのですが、日本でも、一部の古くからトライアルエンスージアストは、ノーストップが好きです。昔のトライアル教本には、クラッチレバーには断じて指をかけてはならぬと書いてあります。走り続ける、流れを止めない、勢いを殺さない……。昔の教えは、トライアルで重要なこんなことを、クラッチを握らないということで表現していたのかもしれません。
 日ごろ、セクションでの練習はクリーンして終了となることが多いかもしれませんが、クリーンができたら次はノーストップで、とメニューをひとつ加えることで、テクニックのバリエーションが増えることになるのではなるかもしれません。
 ルールとしてのノーストップには思うところいろいろで、個人的には必ずしも賛成できるものではありません。最近の子どもの学力が低下しているからといって、学校でパソコンの使用を禁止する、みたいな印象を感じなくもありません。
 でももしかすると、ノーストップの練習を意識しておこなうことで、今まで気がつかなかったことを発見できるかもしれません。止まらない練習は、あらゆるトライアルライダー、特にいまどきの初級レベルのトライアルライダーこそ、もっとやってもいいのではないかなと思ってみました。

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