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    2017.11.04

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    2017.08.17

    9/3寅吉カップ

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自動車持ち出しの巻

110601村長と

防護服を着せられてしまったぼく。村長と記念写真撮ってみました

 先日、川内村はほかの警戒区域に先がけて住民の一時帰宅が実施されたけど、今回は自動車の引き取りというイベントがあった。で、この前一時帰宅したSセンセイが「おらの代わりに軽トラックさ持ってきてくれないか」というんで、いってきた。なんだかんだと、一日仕事でありました。


 朝9時集合。場所は、一時帰宅の時と同じく、川内村の体育館。白いペラペラのタイベック防護服とか手袋を渡されてこれを身につける。白い手袋の上からビニール手袋。その上からごっついビニール手袋の三重。クルマのドアを開けたら、一番上の手袋はビニール袋に入れてそのまま持って帰れとのこと。足下もタイベック足袋をはく。クルマに乗ったら、その上からビニール製の足袋をはく。手元は最初は三重で帰ってくるときは二重。足下は行きは三重、帰りは四重(靴下と靴はもともと履いているから)になる。
 ついでに軽食を渡された。パンと水。行きのバスの中で食べちゃって、自分のクルマには持ち込まないようにときっちりしたお達し。
 最後に無線機と線量計を渡される。線量計は積算計で、今日の半日でどれだけくらったかを計測するやつ。その都度の空間線量は計測できない。

110601バスの中

シートが汚染されないようにびっしりカバーされたバスの中。ほとんど外には出ないんだけどね

 村役場の引率車、ぼくらを乗せたマイクロバス、動かないクルマをなんとかするためのJAFと、隊列を組んでクルマのところに向かう。誰かが降りるときには、そのつどまず放射線量を測っている。あんまり高かったら降りられないってことになるんだろうけど、しまった、どれくらいだったら降りられないのかは聞きもらした。最初のおうちの入口は1.15μSv/hとのことだった。ちょっと高め。ぼくらのマイクロバスは、7人が乗っている。7県のお家を順繰りに回ってクルマを引き上げてくる。最初の一軒は、県道から10分くらい上がったところにあるので、ぼくらは少なくとも20分待ち。けっこう気が長いことになった。
 3軒目のおうちのクルマは、バッテリーが上がっていた。JAFがすぐにバッテリーをジャンプさせて始動したのだけど、あまりにバッテリーが上がっていて、動かすと止まってしまう。しばらくエンジンをかけままにしておけばいいのかもしれないけど、JAFが対応してくれるのは1台につき10分と決められている。本部にはないしょで(打診すると帰ってこいといわれるから)しばらく待ってあげようってことになったんだけど、それでも動けるようにはならなかった。残念ながら、置いていくことになった。新しいバッテリーを持ってくればよかったのかもしれないけど、あとのまつり。
 4台目から7台目は、いたって楽勝だった。すんなりエンジンがかかり、するすると引き上げができた。ぼくの引き上げるクルマもエンジンはすぐかかった。クルマがあった場所の線量は1.5μSv/hくらいだった。ちょっと高めだけど、ここは標高も高いし、見晴らしがいいところで、なんせ第一原発が見えるのだからまぁしょうがないといえばしょうがない。ぼくは原発の写真を撮ろうと思って楽しみにしていたのだけど(それがしたくてこの引き上げ作業を引き受けたようなもんだった)、世の中は晴れた日ばっかりじゃないというのをすっかり忘れていた。曇ってて、今日は原発は見えなかったのだった。残念。
 そんなわけで、6台の車が引き上げられて、引率者、マイクロバスに続いて隊列を作ってスクリーニングに向かう。スクリーニング会場は楢葉の道の駅だ。どうやっていくのかなと思ったら、まっすぐ富岡に向かった。えーと、このへんの地理に詳しくないひと向けに説明すると、要するにいったん原発に向かって、そこから6号線を通ってスクリーニング会場に向かうルート。ずっと20km圏内を走っていくということになるんだが、わざわざ原発6kmのところまでいっちゃうんだから、ちょっとびっくり。もっともそれ以外のルートといえば、まちがったら谷底に落っこっちゃう3桁国道から大回りするルートしかない。自動車の運転的に安全を選ぶとこのルートになっちゃうのかな、やっぱし。
 というわけで、夜ノ森の桜並木(もちろんもう散っている)、第一原発6km地点、地震で崩れた商店が並ぶ6号線(復旧手つかず)、富岡警察の隣を流れる河原に置き去りになっている軽トラック、第二原発のあたりで6号線が崩れていてさらに第二原発方面へ迂回と、めったにいけないところに寄り道できてうれしゅうございました。
 到着したのは道の駅ならは。ここはお風呂の施設とかあるんだけど、すぐ隣のJビレッジが原発作業をする人の拠点となっていて、それどこすではなくて営業はしてない。作業員をお風呂にいれてあげたらいいのにね。

1106kawa3.jpg

隊列を組んで引き上げてきたクルマを、一気にスクリーニングしてもらっている

 到着して、人間とクルマのスクリーニング。もう何度もやってもらった作業だけど、計測人員がずらりと並んでいるのは圧巻だった。誰も除染の必要はなし。まぁよかったよかったというところ。そのあと体育館に移動してタイベックを脱がされて無線機を返して線量計を返して、朝もらったような菓子パンと水をもらっておしまい。線量計は積算2μSvになっていた。数字自体はぜんぜん驚くもんじゃないけど、富岡を回ってなかったら、もっと少なかったんじゃないのかなと不思議な気分。

1106kawa4.jpg

携行してった積算線量計。だいたい、このあたりではどこにいてもこのくらいの数字にはなる

 それ以前に、福島市や郡山市内とどっこいか、それより低いくらいの線量のところにクルマをとりに行くのに、なんでこんなに仰々しい儀式をとりおこなわなきゃいけないのかなぁ。安全のために、というのはいいお題目だけど、おんなじくらいの数値のところに住んでいる子どもたちはこんなにしてもらってないわけだし、タイベック防護服を着せられたって、いったいなにを防護してるんだか。鉛の服を着るんだったらいざしらず、ガンマ線なんかはガラスでもなんでも通ってくるんだから、なにを着ていたって入ってくる。放射性物質がくっついたのを、脱いだだけでふるい落とせるという「汚れた人を受け入れる側の安全」のためのもんで、ほんとに警戒区域にはいる人の安全を考えてくれているのかどうかは、どう考えても疑問なのでありました。
 ま、ぼく自身は放射線の健康被害についてそんなに深刻に考えていないのでいいんだけどね(放射線がぼくの健康を害して寿命を縮める前に、ぼくの寿命はつきているはず)。

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