日本が誇る世界のトップライダー藤波貴久が、No.1のチャンピオンゼッケンを胸に走った2005年シーズン、その最終戦の映像をたっぷり紹介。最終戦会場はベルギー、スパ・フランコルシャンサーキット。最終戦を前に新チャンピオンとなったアダム・ラガがシーズンの有終の美を飾るのか、ディフェンディングチャンピオン、藤波は意地を見せられるか。ドギー・ランプキンやアルベルト・カベスタニーを加えた世界の四強が見せる、研ぎすまされたライディングテクニックの共演は必見。今シーズン、もっとも成長著しかったアントニオ・ボウの天才技も光っている。
今大会のラガは、ここまでの数年間に見られたような、圧倒的なうまさは少し影を潜めている。そのかわり、強さを身につけ、勝ち方を覚えた風格が感じられる。藤波の調子は悪くなかった。映像にも、藤波らしい光る走りが随所に登場する。2ストローク勢に歯が立たないつるつるのロックを、藤波がするするっと登っていく様子もおさめられている。2005年の藤波貴久には、もうあと一歩、勝利をつかむオーラがない。マシンの特性なのか、テクニックなのか、コンビネーションの問題か、じっくり映像を観察してほしい。藤波とし烈なランキング2位争いを展開していたドギー・ランプキン、アルベルト・カベスタニーも、それぞれの強さを発揮する。あいかわらず、しぶといコンセントレーションを見せるランプキン、ラガを上回るハイテクニックを見せるカベスタニー。セクションとライダーによって異なる、トップクラスの走り方に注目だ。
今回は、ガスガス、モンテッサ、シェルコ、ベータ、スコルパの各メーカーの代表者に、今シーズンについてと、4ストローク化や世界選手権の将来についてインタビュー。世界情勢を知るには、必見。大会会場には、なつかしい顔も見られた。3回の世界チャンピオン、エディ・ルジャーンは、交通事故の後遺症から復帰し、元気に会場を飛び回る。ミック・アンドリュースの姿もあった。思い出の70年代とはまったく異なる近代トライアルを観客としてとして楽しむ元気な姿も見ることができる。
|