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【2010年07月19日】

ボウ圧勝、藤波は……5位

2010サンマリノのボウ
圧勝、トニー・ボウ

 トニー・ボウが鮮やかな勝利。ボウにすれば、さほどむずかしいセクションではなかったとはいえ、これ以上ない最小減点で勝利し、2位以下を大きく引き離した。これでボウは、自身4度目のアウトドア世界チャンピオンに、あと一歩の王手をかけることになった。
 藤波貴久は前の週に負傷した足の影響か、表彰台を逃して5位に低迷。ランキング2位争いが、熾烈となってきた。

*写真はクリックすると大きくなります
*FIM提供の動画を加えました





FIM提供のサンマリノ大会
10サンマリノGP表彰台
表彰台

 7月18日、サンマリノ大会、開催。バルダッセローナはモトクロスサーキット。1998年にも、ここで世界選手権が開催されている。ただし13年前と今回とは、セクションが配置されたのは別の場所だった。同じ会場ながら、セクション群は新鮮な設定となっている。会場配置も実にスマート。1から12セクションまでは数kmの間に隣接していて、お目当てのライダーを追いかけるのも簡単だった。そして残る3セクションは、モトクロスコースのインフィールドに設けられた。

10サンマリノGPカベスタニー
アルベルト・カベスタニー

 一昔前、トライアルといえば壮大なコースをライダーが四苦八苦して移動して、そのうえで厳しいセクションを走るもので、コースのないトライアルなどマンガのようなものだと評されていた。しかし今、長いコースは管理もたいへん、お客さんの利便性にもかなわないと、敬遠されて絶滅寸前だ。SSDTのような本格的コースを伴うトライアル大会は、貴重な存在になっていくにちがいない。
 フランス大会では、ずいぶんとセクションがむずかしかった(というより無理難題を押し付けられた感じ)だったが、今回はだいぶ人の走るセクションになっていた。反面、一部のトップライダーにとっては、簡単な神経戦となっていった。トップライダーが満足するような難セクションにすると、多くのライダーがぼろぼろになるし、ときにはトップライダーでさえ走れない。簡単にすると神経戦になってライダーには評判が悪い。セクションコーディネイトも、楽ではない。

10サンマリノGPファハルド
勝ち損ねたばかりか表彰台も逃したファハルド

 それはともかく、そろそろタイトル決定の時期が気になるトニー・ボウの強さは、ここでもまったく変わらなかった。フランス大会で優勝し、トップでスタートしていったというのにだ。1ラップ目にボウがおかした減点は、たったの3つ。そして1ラップ目の減点は3点だけだった。
 ただし、1ラップ目のトップはボウではなかった。ファハルドが、ボウを上回る2点で15セクションを走り終えていた。このふたりのパフォーマンスは、ライバルを大きく引き離していた。彼ら以外は、みないくつかの5点を喫していた。3位はラガで10点、カベスタニーが14点、藤波が15点と続いていた。
 藤波は2番手スタートで、ボウに続いてセクショントライをしていたが、ボウの走りを見て、ついその走り方をトレースしてしまった。9セクションでのことだった。ボウは、スロットルをほとんど開けずに簡単そうにここをクリーンしていった。藤波も、つい同じようなスロットルワークでここをトライした。そして5点になった。藤波の走り方といえば、ずいぶん変化をしてきたとはいえ、フジガスの愛称の通り、アクセルを開けていく乗り方だ。自分のスタイルでない乗り方をして失敗してしまった藤波は、特にそこから、集中をとぎらせてしまう。

10サンマリノGPランプキン
ドギー・ランプキン

 一方ファハルドのリードは、2ラップ目が始まってすぐに逆転されることになった。2セクション、4セクションと1点ずつ減点してトップをボウに譲ったファハルドだったが、その後12セクションで5点を取って優勝戦製からは完全に脱落、さらに最終セクションでも5点となって、これでラガとカベスタニーにも逆転を許し、2位から4位まで滑り落ちてしまった。

10サンマリノGP藤波
苦しい戦いとなった藤波貴久。しかしまだ負けてはいない

 藤波は、1ラップ目の失点を2ラップ目にカバーして追い上げを試みる。中盤まではそのもくろみもそこそこうまくいっていたかに見えたのだが、2ラップ目のふたつめの失点は10セクション。これが5点となった。藤波の追い上げも、ここでストップ。1ラップ目の5位のポジションは変わることなく、5位が決まった。

 ファハルドが2位を逃したのは、藤波にも影響があった。前週、フランス大会で単独ランキング2位に躍り出た藤波だが、ラガが2位、藤波が5位となったことで、リードはあっという間に帳消し、両者は同点に並ぶことになった。ファハルドが2位となっていれば、藤波はいまだラガに2点差で単独ランキング2位につけていたことになる。

10サンマリノGPラガ
アダム・ラガ。イギリス大会から、ニューマシンTXT-Ragaに乗っている

 ランキングトップのボウにとっても、ラガは2位より3位になってくれたほうがいいのだが、それでもボウは、ラガにこれでまた3点差をつけることができた。ボウと、藤波・ラガのポイント差は30点。残りは2戦だから、次のイタリア大会で、ボウが6位以内に入れば、ライバルが2連勝してもタイトルが決定する。4度目のアウトドア世界チャンピオンに王手がかかっているボウだ。

 ジュニアクラスではジャック・チャーナーが勝利。ランキングトップのアルフレッド・ゴメスは3位に入った。ポイントリードは5点。残り2戦で5点差はあってないようなもの。終盤に来て、タイトル争いがおもしろくなってきた。
 ユースクラスは、こちらもポイントリーダーのポル・タレスがたった1点で勝利。ランキング2位のジャック・シェパードとは14点差。ジュニアのチャンピオン争いよりは楽な展開だが、まだ安泰とはいかない点差ではある。

 次の大会はイタリア。3週連続の忙しいトライアルシーズンも、次週の大会が終わると、つかの間の夏休みにはいる。



順位ライダー
マシン・国
セクション合計C
123456789101112131415計+TP
1Toni Bou
Montesa SPA
0100001000000013+0426
0000000001000001+0
2Adam Raga
GasGas SPA
12100050000000110+01422
0010000100000024+0
3Albert Cabestany
Sherco SPA
02510010000500014+01722
0001001000000013+0
========================================================================
5藤波 貴久
Montesa JPN
01012010510100315+02517
01000000052100110+0



順位ライダーマシンL1+L2+T/OC
セニア・4位以下
4Jeroni FajardoBeSPA2+15+01721
5藤波 貴久MoJPN15+10+02517
6Dougie LampkinBeGBR37+30+04314
7James DabillGaGBR49+45+05411
8Daniele MaurinoGaITA62+52+06010
9Loris GubianGaFRA49+48+0729
10Michel BrownShGBR63+55+0937
11Matteo GrattarolaShITA59+45+0957
12Alex WiggBeGBR67+60+2965
ジュニア
1Jack ChallonerBeGBR3+3+0627
2Francesc MoretMoSPA6+13+01922
3Alfredo GomezMoSPA14+11+02520
4Emil GyllenhammarGaSWE13+12+02514
5Alexandre FerrerShFRA13+13+02619
6Luca CotoneBeITA17+12+02916
7Guillaume LanielGaFRA18+15+03317
8Benoit DagnicourtBeFRA17+18+03517
9Pere BorrellasGaSPA14+21+03516
10Tanguy MottinGaFRA21+14+03515
11George MortonBeGBR24+13+03717
12Matteo CominoliBeITA22+25+04713
13Jonathan RichardsonShGBR26+24+05014
14Matteo PoliBeITA36+21+05713
15Jan JunklewitzShGER34+24+05810
16Laia SanzMoSPA34+25+0597
17Hakon PedersenShNOR36+33+0699
18IB AndersenGaNOR35+34+0698
19Jan PetersBeGER28+42+07010
20Jesper JohanssonBeSWE45+41+0864
21Jean-Phillippe LerdaGaFRA58+43+01014
22Gabriel MarcinowGaPOL56+55+01112
23Harry HarveyGaGBR60+73+01331
--Maxime WareghienShBEL25+--+-----
ユース(125cc)
1Pol TaressGaSPA0+1+0129
2Carles TraviesaGaGBR7+4+01126
3Ismael CatalinGaITA6+9+01521
4Jack SheppardBeGBR8+10+01817
5Giacomo SaleriBeITA5+17+02220
6Samuele ZuccaliBeITA7+15+02217
7Stefano GarneroBeITA13+20+03315
8Romain RIgaudGaFRA21+17+03811
9Cedric TempierShFRA15+24+03916
10Jesus MartinGaSPA21+18+03914
11Kristoffer LeirvaagShNOR27+17+04414
12Filippo LoccaBeITA27+17+04513
13Aaro CastellsGaSPA28+17+0488
14Simone FerrariBeITA28+36+0647
15Gianmaria JulitaBeITA36+43+0793
16Federico CortiBeITA45+35+0803
17Rafael LatorreBeSPA36+51+0875
18Patrick AnkerGaGER50+53+01030

投稿 : 2010年07月19日 12:01

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