クリーン差で黒山の勝利
全日本選手権第5戦北海道大会
熾烈な神経戦を黒山が勝利。クリーン差で渋谷2位
8月8日/北海道上川郡和寒町・わっさむサーキット
連勝する黒山健一
<Posted in 04.08.08(
10.03.05 Mod.)>
渋谷勲
夏の北海道大会といえば、ここ数年すっかりおなじみになったわっさむサーキット。北海道というイメージよりはだいぶ暑いが、つかの間の夏休みを北海道大会観戦にあてるトライアルファンも少なくないようで、各地のトライアル場で見かける熱心なファンの姿をここでも見ることができた。観客自体は、まだまだ多いとはいえないが、それでも地元の人など、トライアルを初めて見るような新鮮なギャラリーもあって、ゆるやかではあるが、なにがしかの変化が起こっている気配はあった。
その北海道でのIASの勝負はし烈な神経戦だった。序盤こそ、トップライダーがかわるがわるに5点をとるというシーソーゲームだったが、1ラップめ中盤からは、一転してクリーン合戦。足をついたものが負けという感じの、とてつもない神経質なゲームとなった。小川友幸は今回はどうにもマシンとライダーとがうまく噛み合ず、4セクションまでトップだった後は減点を増やす一方。今回は勝利の権利から遠いポジションに甘んじてしまった。残るは、黒山健一、渋谷勲、田中太一の3人だ。
そんな中で、2ラップめにテープを切るという失敗をおかしてしまったのが黒山健一。1点を争う試合で5点減点だから、致命傷ともいえる失点だった。渋谷は1ラップめにクリーンしたところで1点ずつの減点を喫したが、1ラップめに5点だった第3セクションは見事にクリーンして、黒山を突き放しにかかる。さらに絶好調ぶりを見せたのが、太一だった。1ラップ3位から、2ラップめはすべてのセクションをクリーンして一気にトップへ。九州に続いて2勝目も夢じゃない戦況だった。強豪黒山は、3ラップに入ったばかりの第1セクションで2点を加え、いよいよ勝利は絶望的かに思われた。
ところが、勝負はやはりなにがあるかわからない。3ラップめ、トップにとってはほぼクリーンセクションの第2セクションで、太一がカードを飛ばして5点。第1セクションでも1点取っていた太一は、トップから黒山と同点2位に後退してしまった。
これでトップは渋谷。初優勝に向けて、一気に突き進みたい渋谷は「勝てると思った」とたんに、前のラップで黒山がやったのと同じ第5セクションでテープを切り万事休す。トップ3人がまったく同点になってしまった。
田中太一
これ以上、1点も減点することができない究極のがまん大会の中、こぼれを見せてしまったのが太一だった。といっても、激しく崩れるようなものではなく、誰かが落としていたに違いない不安定な石に乗ったとたんにそれが崩れ落ち、足をつかざるをえなかったという不運もあった。さすがにその1点の後、ちょんちょんと惜しい足付きをしてしまったが、負けたにしろ、黒山を追いつめ、最後まで勝利が視点にある戦いができたのは、大きな収穫だったにちがいない。
太一以上に収穫だったと思われるのが渋谷だ。第5セクションのテープは、さわれば切れるような状態で、ちょっと不運な5点だった。ところがこんな不運にも、渋谷はまったく崩れることなく、最終セクションまできっちりとクリーンをし続けた。今回は黒山と同点で破れることになったが、渋谷の成長を見せつけられた一戦になった。
国際A級では好調の白神孝之が3ラップめに崩れ、着実に点数をまとめていた尾西和博がA級初優勝。ダンロップの新製品D803をデビューウィンさせることに成功した。
国際B級は、川村義仁の5連勝ならず。昇格組の筆頭株、野本佳章が初優勝を飾った。
全日本選手権第5戦北海道大会結果
1 黒山健一 13点(クリーン26)
2 渋谷 勲 13点(クリーン25)
3 田中 太一 16点
4 小川 友幸 38点
5 小川 毅士 71点
6 井内 将太郎 95点
7 成田 匠 97点
8 佃 大輔 117点
デナシオン代表決定
2004年8月6日、トライアルデナシオン 2004日本代表選手が決定した。
トライアルデナシオン日本代表選手が決定した。
代表選手の選出は、今回より方法が変わり、トライアル選手会の選出を選考委員会およびスポーツ委員会にて承認する方式。
選考のコンセプトは『世界の頂点を目指すチーム作り』で、選考理由は『海外経験豊かで、総合力でそれぞれの選手の能力を100%引き出せる体制を念頭において選出。戦略ミーティング等を積極的に行い、チームワークを重視して戦うことを想定』となっている。
代表選手は次の通り(ランキングはいずれも6月末時点のもの)
【男性チーム】
藤波貴久(2004世界選手権ランキング1位)
黒山健一(2004世界選手権ランキング9位/全日本1位)
田中太一(2004全日本選手ランキング2位)
小川友幸(2004全日本選手ランキング3位)
代表監督:小谷徹(トライアル選手会代表)
チームリーダー:藤波貴久選手
【女性チーム】
萩原真理子(国際A級・2003全日本IBランキング2位)
西村(旧性萩原)亜弥(国際B級・2004関東IBランキング22位)
高橋摩耶(国内A級・2004関東NAランキング3位)
代表監督:西英樹(MFJトライアル委員長)
財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会
〒104-0045東京都中央区築地2-11-24第29興和ビル別館7F
電話03-5565-0900
FAX03-5565-0907
http://mfj.or.jp/
<Posted in 04.08.06(
09.03.25 Mod.)>
スペインでも藤波!
難セクションをいく藤波貴久
Photos / Mario Candellone
藤波貴久第9戦スペイン大会も制覇!
世界選手権第9戦スペイン大会
最終戦を前にして、アンドラ大会に続く2回目の1日制世界選手権。7月25日、1日だけではあるが、ここで有利な状況を作っておけば、最終戦はとても楽になる。藤波は、ここで勝利に向かって突っ走った。
しかし、1ラップめはその思いがやや空回りしたようだ。5点3つ、3点6つ。今回は、今年唯一といわれるほどに難セクションの連続だった。減点が多いのは、ある意味しかたがないが、藤波の1ラップめは、ちょっとだけ点を取りすぎていた。
<Posted in 04.07.25(
10.03.05 Mod.)>
1ラップめのトップはラガで27点。ランプキンも27点で同点だったが、タイムオーバー減点が2点あった。この二人に続いて、34点とタイムオーバ-1点で続いたのが、藤波だった。
7点差。いつもの世界選手権だと、この差はけっこう大きい。しかし減点が多い難セクションの今日は、挽回のチャンスもある。藤波の2ラップめは、一転して見事だった。第9セクションで5点を取った以外は、要所要所をぴたりと押さえ、最小減点で切り抜けていく。2ラップめ、藤波の減点は1ラップめの減点を約1/3にして、たったの12点だった。1ラップめの7点ビハインドを逆転して、ラガに2点差で勝利を得た。残り1大会2戦に向けて、大きなアドバンテージだ。
ゴール直後の藤波
2ラップめ、ラガにはオブザーバーとのトラブルがあった。第7セクションでは1分半前にタイムオーバーの宣告を受けたという。12セクションでは、置き石をして、制止を無視したために5点を宣告された。ラガは5点をひとまず受け入れてそのセクションを走り、クリーンしたとのこと。このふたつがクリーンなら、ぶっちぎりの優勝。どちらかひとつでも、藤波との2点差を逆転することができる。ラガは抗議を出した。
黒山健一は4位に
しかし抗議は、結局受け入れられなかった。スペイン大会でラガの抗議が通らないのは、これまでのスペインの常識からすると意外とすら思える。ただ、トライ前にセクションの石を動かすのは、最近はどこの大会でも御法度になっている。数年前は、日本だけが特別に厳しいといわれていたが、今は世界的に、厳しくなっているのかもしれない。
野崎史高は13位
ランプキンは、2ラップめの減点がラガに1点差。3点差で、3位に落ち着いた。藤波を追いつめるべきランプキンとラガがつぶしあっているおかげで、藤波のポイントリードは着実にのびて、今や24ポイント。ランプキンが最終戦スイス大会で2連勝しても、藤波が両日ともに8位に入ればタイトルは藤波のものという計算になる。土曜日に藤波が2位に入れば、その時点でタイトルは決定する。状況からすると、ほとんど藤波のタイトルは決定的となっている。
ドギー・ランプキン
ランプキンに続いての4位は、黒山健一。今シーズン2度目の4位入賞。前戦イタリアの3位に続いて、コンスタントに上位入賞するようになってきた。日本大会で肋骨を骨折する負傷を負って以来、苦しい戦いを続けている黒山だが、成績の方は、けがをして以来好調を続けている。こちらはランキング7位。6位のファハルドには17点差をつけているので、ランキング逆転は現実的ではないが、最終戦でのもうひと暴れが期待される、今回のリザルトになった。
2位、アダム・ラガ
マンサノとランキング12位争いをしている野崎史高は、3点差でマンサノに破れ、2点のリードを許している。2年連続のランキング16位から、今シーズンは前半の負傷を乗り越えランキングを13位にあげているが、最終戦は、マンサノとの一騎打ちにがんばってほしいところ。
スポット参戦した渋谷勲
前回イタリア大会からヨーロッパにやってきた渋谷勲は、今回は16位。ヨーロッパ初挑戦2戦目にして7位に入った昨年に比べると、今年は勢いに欠ける。ヨーロッパにとけこむための、課題を見いだしたのだろうか。渋谷の今年のヨーロッパ遠征は、これで終了となる。
最終戦スイスは、チューリッヒの西、モティエールで9月4日〜5日に開催される。藤波8勝、ラガ4勝、ランプキン2勝。シーズンの最終章は、さてどんなドラマが待っているだろうか。
世界選手権第9戦スペイン大会結果
1 藤波 貴久 47点
2 アダム・ラガ 49点
3 ドギー・ランプキン 52点
4 黒山 健一 71点
5 アルベルト・カベスタニー 73点
6 マーク・フレイシャ 75点
7 ジェロニ・ファハルド 83点(クリーン5)
8 ジョルディ・パスケット 83点(クリーン2)
9 アントニオ・ボウ 89点
10 グラハム・ジャービス 94点
11 タデウス・ブラズシアク 97点
12 ジョセップ・マンサノ 117点
13 野崎 史高 119点
14 ジェローム・ベシュン 123点
15 ミケーレ・オリツィオ 120 点
16 渋谷勲 130点
○世界選手権シリーズポイント
1-藤波貴久 250/2-ランプキン 226/3-ラガ 222/4-カベスタニー 173/5-フレイシャ 159 /6-ファハルド 137/7-黒山健一 120/8-ジャービス 118/9-ボウ 110/10-パスケット 65/11-ブラズシアク 53/12-マンサノ 48/13-野崎史高 42
RTL250F発表間近
4ストロークNEWマシン
RTL250F、発表は9月15日
9月15日に発表される
05モデル「RTL250F」
今年のウイダー日本グランプリ(トライアル世界選手権第3戦日本大会/5月22-23日開催)で、小川友幸のライディングでテストされたモンテッサホンダ4ストロークトライアル車の、価格を含めた詳細がドイツ、ミュンヘンのインターモト・モーターショーで発表される。発表日は9月15日。同時に国内発表もされる模様。
RTL250Fはオフロード車で初めての電子制御燃料噴射装置(Honda Programmed Fuel Injection System=PGM‐FI)を採用。各部の徹底的な軽量化を図り、現行の2ストローク車と同等の車体重量としている。
◎機種名/RTL250F(2005年モデル)
◎販売価格及び詳細/発表時に公表
◎発表日/2004年9月15日(水)
<Posted in 04.07.09(
10.03.05 Mod.)>