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  8. イベント(大会)
  9. イベント(大会)
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  13. イベント(大会)
  14. イベント(大会)
  15. イベント(大会)
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  17. 2018年3月号
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  20. イベント(スクール)
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  22. イベント(その他)

    2018.02.27

    O.O.Fの2018年
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  24. イベント(スクール)
  25. イベント(スクール)
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  27. イベント(大会)
  28. イベント(大会)
  29. リザルト四国
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  31. Vertigo VERTICAL
  32. 三谷アルミニップル
  33. リザルト中国
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  35. JITISIEカーボンプロテクター
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  40. 自然山通信2018年2月号発売
  41. イベント(スクール)
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  43. リザルト関東
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  62. イベント(大会)
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  65. 久岡孝二Victoryヤマハチームへ
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TY-Eデビューラン

TY-Eのデビューラン

東京モーターサイクルショーの金曜日に発表されたTY-Eと、黒山健一による世界選手権参戦発表は、トライアルニュースにとどまらず、二輪業界以外のメディアもが扱う話題となった。トライアルファンはもちろん、あまりトライアルのことが詳しくない人々の間でも、ヤマハがそんな挑戦をするんだ! と、SNSでも広がっていたようだ。

2018東京モーターサイクルショーのWeb告知のトップページに登場していたのが、小川と黒山(去年のトライアルデモの光景)だったのは驚きだった。MFJトライアル体験ブースがメインステージ近くに配置されているし、もしかするとトライアル人気が上がってるんだ、うれしいなあと勝手に喜んでいたところに、なんとヤマハファクトリーがTY-Eを発表、黒山が全日本をキャンセルして世界チャンピオンを狙うこという。あわせて公開された成田匠のカッコイイ電動トライアル映像も、あっちこっちでシェアされていて、金曜日の夜はなんだか興奮してあまり眠れなかった。

寝不足の杉谷はかくして土曜日の朝に会場に到着した。すぐ、ヤマハの歴代TYシリーズを開発してきた木村治男さんとばったり。「長い間トライアルに関わってきましたけど、私の人生の中で、再びこんなすごいことが実現できるとは思ってもみなかったです。大きなプロジェクトとなりましたので、よろしくお願いします」と、木村さん自身もちょっと興奮気味だった。よろしくというのは世界選手権にも取材に来いってことかなあと、あわててスケジュール帳と財布の中身を確認してしまった杉谷です。

それから、トライアルマシン体験ブースで忙しそうにしているヴィクトリーの松本さんとしばしお話をした。ここはMFJが仕掛けているブースで、松本さんが実務を受け持って運営している。一般の人は普段あまり見ることのないトライアルマシンに、足を止めて見入っているお客さんも多いし、スタンディング体験の希望のお客さんは途切れることがない。ガスガスインポーターの糟野さん、ベータの門永さんも大忙しで、トライアル関係者が一丸となって運営する活気あるエリアだった。こんな協力関係に近年のトライアルの普及活動に勢いを感じている。

MFJトライアルマシン展示ブース

あちこちのブースを見て回り、11時30分からのトライアルデモンストレーション会場に向かった。場所は屋上。風もなく穏やかな晴天で、野外デモには最高のコンディションだ。

テクニックがすごい、小川と黒山のトークが楽しすぎる、こんなに近くで見ることができる! と人気上昇中の「トライアルデモンストレーション」。ウワサのトライアルショーを今度こそ見ようということなのか、前日に発表されたTY-Eのデビューニュースの効果なのか、土曜日1回目のデモには去年以上に多くの観客が集まった。

屋上に上がったのは開演の30分ほど前だったが、最前列は早くから場所を確保しているお客さんでほとんど埋まっていた。どこから撮影しようかとウロウロ下見していると、そこここのトライアル会場でいつも見かけるおなじみの顔の中に「やっと来られましたよ。念願のトライアル初見学です」と、観客同士で盛り上がっている声も聞こえてくる。屋上では他にも「親子バイク教室」が開催されていたし、屋台風飲食店も多数あり、多くのお客さんでごった返していた。

屋上エリアには重たい資材を持ち込めないきまりだ。屋上表面を傷つけられないなどの理由だそうで、準備された人工セクションは高さ1メートルあるかないかの一本橋一つだけ。去年も同じだったが、これはデモライダーとしてはとてもとてもやりにくい、むずかしい環境だ。しかしこれだけでも、小川黒山コンビのショーは大いに盛り上がる。彼らは逸材。素晴らしいエンターティナーなのだ。

開演10分前。いよいよ人だかりがすごい。楽屋ではすでに小川と黒山、そして今回は全日本レディースチャンピオンの西村亜弥もスタンバイしている。それぞれが全日本を走っているマシンに並んで、注目の電動トライアルマシンもそこにあった。ただし楽屋といっても、まわりから丸見えだ。

そして時間ぴったりでトライアルデモがスタートした。小川、黒山、西村のライディングの始まりだ。この3人によるデモは初めて。西村の現在の愛車はベータだが、以前はヤマハに乗って全国各地をめぐるデモンストレーションのプロだった経験がある。高度なトライアルテクニックもさり気なくこなす実力派だ。

三者初組み合わせとはいえ、3人の息はぴったりですばらしかった。それぞれワイヤレスマイクを装着して3人でお話しながらのショー。それぞれのキャラクターをそれぞれ生かしたアドリブショーは盛り上がっていく。黒山が西村を茶化す場面もあったが、これに「ちょっと、黙って、うるさい」と反応するやりとりもおかしくて、笑いのツボとなっていった。ボケだけではない。西村は自在に方向を変える華麗なウイリー走行、きっちり的確なリヤホップとフロントホップもばっちりキメるので、観客からは自然とどよめきが起こる。この3人のデモンストレーションは、ぜひぜひこれからも続けていただきたい。ホントに素晴らしかったです。

デモが始まるなり3人のやりとりが楽しくて、TY-Eの世紀のデビューことを忘れてしまいそうだった。黒山がさっと姿を消したので、おっ! ここからだとあわててカメラを構えた。世紀のデビュー場面は、デモが始まって10分ほど経った頃のことだった。

楽屋に戻った黒山は、ヤマハのスタッフがスタンバイさせていて、それまでも丸見えだったTY-Eに乗り換える。キューンキューンと静かではあるが、鋭く回転が上がるパワフル感ある走りだった。突然電動マシンになっても黒山はトボけた素振。「あれ? なになに? 音がしないよ!」と小川に言われながらも、さっきと変わらぬ笑顔とテクニックで、観客を魅了していく。

小川友幸、黒山健一、西村亜弥のデモンストレーション

黒山の走らせるTY-Eは、エンジンマシンよりも軽々と走っているように見えた。さっきまでの4ストファクトリーマシンのエンジン音と比較すれば、ないに等しい程度の圧倒的に静けさがそう感じさせるのかもしれない。急加速すればキューンキューンと勢いのある音は聞こえるものの、加速してなければチェーンやブレーキなどのメカニカルノイズと、タイヤの接地音のほうが目立つ程に静かだ。

いちばん注目したい点はクラッチの機能だ。これまで、EMや子ども用の電動バイクしか触ったり見ていない自分としては、クラッチ付きの電動マシンを見るのが初めてだからだ。黒山は、このクラッチ付き電動マシンを、ふつうのエンジンマシンと同じように、ふつうにクラッチを操作してのライディングを披露する。異なる点があるとすれば、TY-Eには変速機がないので、ギアチェンジをしないことだ。

デモ・ライディングを穴の空くほど見ていると、ちょっとアクションがゆったりしているシーンがあるような気がしてきた。最新鋭の電動マシンとその最新型クラッチの性能を、外から見るだけでいろいろ言うのは的外れかもしれないが、いまのところ「見ていただいたものがすべてです」という開発陣のコメントもあり、見たものをお伝えするしかない。ハイパワーのトライアルマシンでは、クラッチレバーへのほんのわずかな力の入れ加減でフロントがパキンパキンと浮いてくるものだが、クラッチのつながりの問題か、パワーユニットの特性の問題か、ちょっとのんびりして見えたのだった。たとえばジャックナイフターンで180度向きを変えてリヤタイヤが着地した瞬間にフロントアップをするアクションで、リヤタイヤの着地からフロントアップにつながる動作などがそうだ。

TY-Eのデビューラン

さらに気をつけて見ていると、スタンディングスティルが安定していないようにも見えた。もしかすると、アクションがゆっくりに見えるというのは、このへんのことも影響しているのかもしれない。

電動パワーユニットには、アイドリングという概念がなく、エンストもない。スタンディングスティルをしているとき、ライダーは微妙に後輪にパワーを与えていて、その調整にクラッチを使っていることが多い。もしかすると、動いている電動マシンはエンジンパワーユニットと違和感がないのかもしれないが、動いてないときはまた別の印象があるのではないか。アイドリング状態のエンジンはトルクもパワーもごく小さいが、電動では動き出す瞬間からトルクが最大になる。スタンディングスティル時の微妙なパワーコントロールをするには、この特性のちがいはけっこう大きいのではないかという印象が、黒山のデモからは想像できた。

とはいえ、黒山はただのライダーではない。わずか5分、10分のデモ走行をしているうちに、電動バイクでのテクニックのキレはどんどん上がっていった。やがてジャックナイフから180度向きを変えるテクニック、そして着地した後輪を支点にしてクルリと向きを変える動作は、エンジンと変わらぬテンポでこなすようになってきた。違和感、と表現したのは見ているほうの勝手な心配で、ライダーには自然となじめる特性を持っているのかもしれない。こうなってくると、エンジンよりもヒラリヒラリ感とキレ味がよく見えてくる。テストではすでに何度か乗っているという黒山だが、デモをやるのは、これが初めて。デモならではのテクニックもあって、それはこのショーの間に、急速にマスターしていったものではなかったろうか。黒山もデモをやりながら「こっちは軽くてジャックナイフターンが楽にできる」とマイクを通してアピールしていた。このヒラリ感は、車重が軽いことによるものだと思われるが、もしかすると電動パワーユニットの出力特性が影響しているのかもしれない。

黒山健一と西村亜弥のウイリー走行

小川の乗るホンダの4ストロークファクトリーマシン、西村の2ストロークのベータ、ふたりのエンジン車と、電動の黒山は、ぴたり揃ってジャックナイフターンなどを繰り広げていく。そこには、パワーユニットのちがいはまったく感じられない。

やがて黒山はエンジンで戻ってきた。そして3人のデモも終盤にさしかかる。6月にツインリンクもてぎで開催されるストライダー日本グランプリの告知、全日本選手権の案内などをして、約30分間のデモンストレーションは終了となった。

このデモンストレーションは土曜日に3回、日曜日に2回。合計5回行われた。見る者の目にはトライアルライダーの高次元のライディングテクニックとともに、未来の乗り物たるTY-Eの新しいパフォーマンスが、しっかり焼き付けられたことだろう。

デモの様子は、sumimitumaruさんがきっちり動画で記録しているので、こちらを覧になってください。

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