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日本のニュース

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全日本鳥取でのいろいろ

1109鳥取の黒山健一

 9月4日。全日本中国大会の国際A級のトップ争いは大接戦となった。
 優勝争いが3人で繰り広げられ、勝負が最終セクションまでつかないという、珍しい展開。結果は黒山健一の今シーズン3連勝となったが、接戦の展開は、なかなか興味深いものとなった。


 接戦の理由は、ひとつには台風の影響があった。前の日は激しい雨に見舞われ、用意されていた川のセクションはすっかり水没してしまった。鳥取大会は12セクション×2ラップ、加えて国際A級スーパーに限って2セクションのスペシャルセクションが用意されていた。しかし台風の急襲で、すべてのセクションを使うのは無理。川のセクションはキャンセルとなり、スペシャルセクションを通常のセクションにして、12セクションが確保された。
 大雨で、セクション設定もやや簡単にされた。運営側としては当然の判断だが、下見を終えて帰ってきたライダーは「セクションはカンタン!」と翌日の戦いがむずかしいものになるのを予測していた。

1109鳥取の野崎史高

 序盤に好調だったのは野崎史高だった。1ラップ目に第1セクションをクリーンしたのは、野崎ただ一人。小川友幸などがさっさとトライに入るのに対して、最後まで粘ってセクションに入ってのクリーンだった。その後、全員が5点となった第3セクションをはさんで第5セクションまで、野崎はトップを守った。
 2週間前の日本GPで、試合感を取り戻したと語っていた野崎。今年は試合数が少なかったから、シーズンが始まってもなかなか試合モードになれずに苦労していたのだという。もてぎでの戦いがターニングポイントとなって、ようやく野崎の2011年シーズンが始まったようだ。
 しかしこの日、今日は勝てるのではないかと思わせたライダーはほかにもいた。小川友幸だ。ゼッケン1番をつけてのシーズンは2度目。しかし小川は、ゼッケン1をつけての勝利は、まだひとつもない。
 しかしこの日は、ライバルとの点差を常に最小限に抑えて、いいペースで試合を進めていた。第1セクションではクリーンこそできなかったが1点。第6で3点になってしまったものの、第7、第8と1点で切り抜けてライバルにリードをとった。いい感じの、小川の戦い方だった。
「勝負どころが少なかった」
 トップの3人は、この日の戦いについて、異口同音にこんな感想を語った。クリーンしてしまうところはみなクリーンして、5点になるようなところはみな5点、というような印象がないではない今回の戦いだったが、しかし各セクションの減点を一覧してみると、意外に各セクションでの減点には変化があった。まず、1ラップ目の減点をごらんください。

Rider Sections
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
1ラップ目
黒山健一 3 0 5 0 0 0 3 5 0 0 0 1
3 3 8 8 8 8 11 16 16 16 16 17
野崎史高 0 0 5 0 0 5 3 5 0 0 1 1
0 0 5 5 5 10 13 18 18 18 19 20
小川友幸 1 0 5 0 0 3 1 1 0 1 5 3
1 1 6 6 6 9 10 11 11 12 17 20
小川毅士 5 0 5 0 0 5 3 5 1 0 0 2
5 5 10 10 10 15 18 23 24 24 24 26

 2セクション、4セクション、5セクションは小川毅士を含めた全員がクリーン、第3セクションは全員が5点となっているが、その他はみんなそれぞれに減点をとっている。トップ3に限っても、全員が同じ減点だったのは2、3、4、5、9の5セクション。12セクション中の5セクションでの勝負は、ライダーにとっては戦いにくい戦場なのかもしれない。

1109鳥取の小川友幸

 1ラップ目、小川友幸の失敗は9セクションから始まった。ここは、トップにとってはクリーンセクションでもあったが、ちょっと足が出て1点。問題は、次の10セクションだった。ここで小川は岩に引っかかって5点。難セクションではあったが、黒山、小川毅士はクリーン、野崎も1点で通過している。ここでトップは黒山がとった。しかしまだ、小川友幸も1点差で黒山を追えていた。
 最終セクション、黒山と野崎が1点で通過しているところを小川友幸は3点。これで黒山に3点差、野崎に同点で並ばれて、1ラップ目が終わった。
 2ラップ目、挽回したい小川が第1セクションで3点を取って、状況は黒山に有利になった。1ラップ目に全滅だった第3セクションも、今度は攻略が可能だった。1ラップ目にもっともうまくここを抜けそうだったのは野崎だったが、その野崎が、今度は3点。小川友幸と小川毅士が1点、黒山がクリーン。黒山のリードは6点に広がった。これが、この日の黒山が最もリードを広げた瞬間だった。

2ラップ目
黒山健一 0 0 0 1 0 3 3 3 0 1 0 0
17 17 17 18 18 21 24 27 27 28 28 28
野崎史高 0 0 3 0 0 3 2 3 0 0 0 1
20 20 23 23 23 26 28 31 31 31 31 32
小川友幸 3 0 1 0 0 3 1 1 0 1 0 5
23 23 24 24 24 27 28 29 29 30 30 35
小川毅士 0 0 1 0 0 5 5 5 0 0 5 3
26 26 27 27 27 32 37 42 42 42 47 50
2011鳥取の黒山
1109鳥取の野崎史高
1109鳥取の小川友幸

黒山健一、野崎史高、小川友幸の試合後のコメント

 このあたりで、流れは黒山に傾きつつあった。だからこの先、第6、第7、第8と黒山が連続で3点をとったときにも、戦況がそれほど劇的に変化している印象はなかった。しかし実は、この3セクションを小川友幸が5点でまとめて、この3セクションで点差を4点縮めていた。黒山のリードは、たった2点となった。
 10セクション、黒山と小川友幸がともに1点、野崎がクリーン。黒山の2点リードは変わらないが、野崎が小川に1点差に迫ってきた。黒山と野崎の点差も3点。残る2セクションで、あらゆる可能性があった。
 しかし小川友幸と野崎は、最後の最後で、流れを引き寄せられなかった。結果表を見れば、黒山が最終セクションをクリーンして自力優勝している。黒山はライバルに先んじて最終セクションに入って、ライバルの逆転の芽を自ら摘み取ったのだ。
 小川友幸にすれば、そればかりか最終セクションの最後のポイントで5点となって、ここを1点で抜けた野崎に2位の座まで奪われてしまった。
 最後の最後まで勝負がもつれ込んだ中国大会。苦しい前半戦を戦い抜いた野崎史高と、いまだ勝利に恵まれない小川友幸。残りは、たったの2戦となった。
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1109鳥取の小川毅士

小川毅士

 小川毅士は、出だしの悪かった今シーズンからすると、今回は自分のポジションに戻した試合ができていた。しかし、2ラップ目の後半にあと少し点数をまとめていれば、上位進出の可能性は小さくなかったから、結果を見ればくやしいところ。粘り強くセクションをまとめるシーンを見るかと思うと、あっけなく5点となるシーンもありで、上位陣に比べると、試合の強さはまだもう一歩。うまさはぐんぐんとあがってきているから、楽しみでもあり、もったいなくもあり。このあと、日本代表としてトライアル・デ・ナシオン参戦のため、イタリアへ飛ぶ。

1109鳥取の宮崎航

宮崎航

 今回、自身初めて5位となったのが宮崎航。時折見せる力強い走破性と大クラッシュのコントラスト。スーパーのセクションに対しては、まだまだすべてがチャレンジという様相の宮崎だった。しかし今年になって、チームメイトである野本佳章が確実に上位に進出していくのを、黙って見守っているわけにはいかなかった。当たって砕けるのも、結果を引き出す大きな要素、なのかもしれない。

1109鳥取の柴田暁

柴田暁

 世界選手権イタリア大会のあと、その成果を全日本で発揮したかの柴田だったが、もてぎの日本GPではいまひとつ世界の仲間入りができずに終わってしまった。今回もまた、柴田のもてる実力は発揮できない結果に終わった。スーパーのセクション群に当たって砕けて吸収していく時期は卒業して、次のステップへの飛躍を模索中といったところ。

1109鳥取の野本佳章

野本佳章

 今年も日本代表として、トライアル・デ・ナシオンへの参戦が決まっている野本だが、今回は不発。まだまだ成績的に不安定だが、独特のトライアル道をもつ野本のこと、好不調の起伏を繰り返しながら、成長をしていくのだろう。
 今回は7位の田中善弘と9位の田中裕人に話を聞き漏らしました。田中裕人はまだみんなが最終セクションにトライしているうちに帰っちゃうし、田中善弘も表彰式後に足早に会場を後にしていきました。みんな、お忙しいのでした。
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1109鳥取の三谷英明

三谷英明

 ふだん、練習しているひまがないといいながら勝利している三谷だが、今回は中国選手権に参戦して、現地練習を済ませてある。準備万端だ。ただし台風の影響で、予習したセクションがどれだけ本番で登場したかはさだかではない。
 今回のクリーン賞は本多元治。本多のクリーン7に対して、三谷のクリーンは4。それでも三谷が勝利したのは、5点を一つでも少なくしようという作戦勝ちだった。
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1109鳥取の工藤靖幸

工藤靖幸

 ウイリーのギネス記録を作った世界的ライダー、工藤靖幸が、10年以上の時を置いて全日本選手権に復帰してきた。前回は地元九州大会の国際A級に出場で、そのときは2位だった。今回は国際B級での出場。工藤は3年ほど前から全日本選手権九州大会のセクションのコーディネイトを担当しているが、今回はそのためのリサーチのための出場でもあったようだ。
 とはいえ、試合に出ればモードは真剣。試合後半にはさすがに疲れが見えたシーンもあったが、ベテランらしい試合のまとめ方、あるいはセクション内でもうまくめりはりをつけて確実に減点を抑えていく手法など、若手の見習うべき点も、まだまだ多そうだ。

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