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もてぎは世界選手権準備中

1205もてぎ準備中

 ツインリンクもてぎでは、13回目を迎える世界選手権の準備の最後の追い込み中。あと2週間に迫った本番に向けて、今年も楽しいセクションが用意されている。
 セクションを構成するのは、いつものように成田匠。今回のセクションの魅力を、ちょっとのぞいてきました。


 今回特筆すべきは、セクションの配置がさらにコンパクトになったことだ。トライアルはそもそもセクションだけのスポーツではなく、荒野を走って消耗したところで正確なライディングが要求されるところが肝なのだが(かつての世界選手権では、観戦して帰ってくると100kmくらい走っていることがあった)、ライダーだけでなく、歩いて移動するお客さんにとっても消耗してしまう。もてぎの世界選手権のコンセプトは第1回の時から「ハイヒールで観戦できるお手軽なトライアル大会」だったが、その実現はなかなか困難。第1回の時には、正直ハイヒールで観戦しようと思ったら、少なくともそのハイヒールは次のデートには使えなかった。
 あれから13年。当初、北ショートコース裏のアクティブ・セーフティ・パークのトレッキングルートを中心に設けられていたセクションは、その後南コースの山あいにも設けられるようになったが、今回は初めて、15セクションのすべてがハローウッズに終結することになった。
 第1セクションと最終セクションは、ここ数年、中央エントランス近くに設けられていたが、それも今回はハローウッズのクラブハウス前のパーキングエリアに用意される。コースの1周は、ハローウッズの森の散策コースとだいたい一致する。
 2セクションから9セクションまでは、ハローウッズの森の眼下に位置するエリアに。恒例の岩盤セクションは5セクションから7セクションとなっている。

1205もてぎ準備中

今年は出口にさらにアクセントが追加されている10セクション

 10セクションから12セクションまではハローウッズの森の中で、11セクションが新しく開拓されたところ。ちょうど森を間伐したエリアにセクションが設定されている。12セクションは、去年藤波貴久が痛い思いをしたところだが、もちろんアレンジは変わっている。
 セクションは、成田匠さんを親方として、小坂政弘さん、本多元治さん、成田亮さんが腕を振るい、かけやをふるい、泥んこになって作業している。

1205もてぎ準備中

腕を振るう本多元治さん

 今回のセクション、今回のトライアルは、ハローウッズでの開催ということで、森との融合を最大限に考えられて構成されている。岩はもてぎのエリア内から出土したものを使い、人工建造物は極力使わず構成しようという努力もみられる。作業中だった最終セクションも、鉄骨などの助けを借りずに、岩に直接岩を置くことで作り上げられていた。うまく形が決まることは珍しいそうだが、それも今回はうまくいっているという。
「考えちゃだめってことがわかりました。置かれている岩が語りかけているものを感じ取って、そのまま積み上げていくことでいいセクションができる。自然との関係というのは、そういうものなんです」
 とはセクションコーディネーター成田匠さんの悟り。岩ばかりではない、斜面にしても同じで、その自然環境はどんなふうに作られていったかを感じ取り、そこでもっとも魅力的な状況にセクションを設定すれば、それが素晴らしいセクションなのだという。
「考えて作ったセクションは、その考えが形に表れる。ここを通ってほしいな、ここで技術を見せてほしいな、ここで足をついてほしいな、みたいな。でも自然を大事にしたセクションは、どうやって走ったらいいかの正解もない。ライダーが自然と対話してつかみとっていくものだと思うんです」
 トライアルはマシンとライダーの自然への挑戦と言われることが多いが、敵対心を持って立ち向かうのではなく、融合することでいい結果が生まれる。これはもてぎの世界選手権のみならず、トライアルの走り方の神髄のようだ。

1205もてぎ準備中

ハローウッズの庭の恒例の難セクションたち

 かつてのもてぎ世界選手権は、ハローウッズにセクションは設けられていなかった。自然の楽園であるハローウッズにオートバイのわだちを残すことに抵抗があったのだと思われるが、ついに今回は、ハローウッズが世界選手権の舞台になった。
「大会が終わって、もちろんわだちを消すなど、後片づけもしっかりするんですが、ちょうどいい具合にオートバイが地面を走ると、畑を耕すみたいに、植物も育ちやすくなるようです」
 ライダー個々が自然と融合するのではなく、世界選手権がそのまま、自然と融合している。今年のもてぎの世界選手権は、そんなふうな視点で観戦すると、また新たな魅力が見えるかもしれない。
 なお、今年はトライアル観戦券を持っていない人でも、少し遠くからならセクショントライを観察できるから、トライアルにまったく興味がない人(お金を払う気がない人)でも、とりあえず連れてくるだけなら連れてこれる。そんな人がどんな感想を聞かせてくれるのかも、お楽しみになりそうだ。おそらく、じゃ、ぼくらは森の奥のもっとおもしろいセクションに行ってくるから、そのへんでお茶でもしてて、と伝えれば、あわてて当日券を買うことになるんじゃないかと思うけれど。
 今年は去年までのジュニアクラスがオープン/ジュニアクラスとなり、年齢と関係なくクラスを選べるようになった。例年だと、国際A級クラスのライダーがワールド・プロクラスに参加して一大スペクタルシーンを演じていたものだが、今年はオープンクラスへの参加が増えた。このクラスでの実績が少ない日本のトライアル界にとっては(野崎史高はこのクラスのチャンピオン経験者だが、後に続くものがいなかった)今回のクラス設定は流れを変える歓迎すべき処置といえるのではないだろうか。
 さてどんな世界選手権になるのか、お楽しみはまもなくだ。
■ツインリンクもてぎ世界選手権サイトはこちら
■暫定エントリーリスト■

NO. ライダー(日本語読み) ライダー 国籍 バイク チーム名
WORLD
1 トニー・ボウ BOU TONI スペイン MONTESA 298cc REPSOL MONTESA HONDA
2 アダム・ラガ RAGA ADAM スペイン GAS GAS 300cc GAS GAS RACING
3 藤波 貴久 FUJINAMI TAKAHISA 日本 MONTESA 298cc REPSOL MONTESA HONDA
4 アルベルト・カベスタニー CABESTANY ALBERT スペイン SHERCO 290cc SHERCO FACTORY
5 ジェロニ・ファハルド FAJARDO JERONI スペイン BETA 300cc BETA FACTORY
6 マイケル・ブラウン BROWN MICHAEL イギリス GAS GAS 300cc GAS GAS FACTORY
7 ロリス・グビアン GUBIAN LORIS フランス GAS GAS 300cc GAS GAS RACING
8 ジェイムス・ダビル DABILL JAMES イギリス BETA 300cc BETA FACTORY
9 ジャック・チャロナー CHALLONER JACK イギリス BETA 290cc TOP TRIAL MITON
10 マテオ・グラタローラ GRATTAROLA MATTEO イタリア GAS GAS 300cc —–
11 黒山 健一 KUROYAMA KENICHI 日本 YAMAHA 250cc YAMAHA FACTORY
12 アレックス・ウイグ WIGG ALEXZ イギリス GAS GAS 300cc JST GAS GAS UK
14 ダニエル・オリベラス OLIVERAS DANIEL スペイン OSSA 280cc OSSA RACING
15 野崎 史高 NOZAKI FUMITAKA 日本 YAMAHA 250cc YAMAHA FACTORY
16 小川 友幸 TOMOYUKI OGAWA 日本 HONDA 300cc —–
17 ペレ・ボレラス BORRELLAS PERE スペイン GAS GAS 300cc —–
18 小川 毅士 OGAWA TSUYOSHI 日本 BETA 300cc —–
19 柴田 暁 SHIBATA AKIRA 日本 HONDA 300cc —–
20 斎藤 晶夫 SAITO AKIO 日本 HONDA 300cc —–

JUNIOR / OPEN
31 ポル・タレス TARRES POL スペイン JTG 300cc JTG RACING
32 フランチェスク・モレト MORET FRANCESC スペイン MONTESA 249cc RFME SPEA
33 ベノ・ダニコルト DAGNICOURT BENOIT フランス BETA 300cc BETA MOTOR
34 アレッシャンドレ・フェラー FERRER ALEXANDRE フランス SHERCO 290cc —–
35 ジョナサン・リチャードソン RICHARDSON JONATHAN イギリス MONTESA 300cc REPSOL MONTESA HONDA
37 滝口 輝 TAKIGUCHI HIKARU 日本 YAMAHA 250cc —–
38 タンギ・モトン MOTTIN TANGUY フランス MONTESA 290cc —–
39 マテオ・ポリ POLI MATTEO イタリア OSSA 280cc MAGLIA AZZURA JUNIOR
40 ルカ・コトネ COTONE LUCA イタリア GAS GAS 280cc MAGLIA AZZURA JUNIOR
41 藤原 慎也 FUJIWARA SHINYA 日本 HONDA 260cc —–
42 ジャック・シェパード SHEPPARD JACK イギリス BETA 300cc —–
43 吉良 祐哉 KIRA YUYA 日本 GAS GAS 300cc —–
44 セドリック・テンピエル TEMPIER CEDRIC フランス SHERCO 300cc —–
45 ジャコモ・サレリ SALERI GIACOMO イタリア BETA 300cc MAGLIA AZZURA JUNIOR
47 佐藤 優樹 SATO YUKI 日本 HONDA 260cc —–
48 ハカン・ペデルソン PEDERSEN HÅKON ノルウェー SHERCO 290cc —–
49 野本 佳章 NOMOTO YOSHIAKI 日本 BETA 290cc —–
50 ヘサス・マルティン MARTIN JESUS スペイン GAS GAS 250cc —–
51* 岡村 将敏 OKAMURA MASATOSHI 日本 GAS GAS 300cc —–
52 ケイル・ミドルトン MIDDLETON KYLE オーストラリア GAS GAS 300cc —–
53* 松浦 翼 MATSUURA TSUBASA 日本 HONDA 280cc —–
54* 永久保 恭平 NAGAKUBO KYOHEI 日本 BETA 300cc —–
55* 砂田 真彦 SUNADA MASAHIKO 日本 HONDA 280cc —–
*付はオープンクラスのみへの参加となる
YOUTH
71 スティーブ・コクラン COQUELIN STEVEN フランス GAS GAS 125cc —–
72 フランチェスコ・カブリーニ CABRINI FRANCESCO イタリア BETA 125cc MAGLIA AZZURA JUNIOR
74 ブラドレイ・コックス COX BRADLEY イギリス BETA 125cc TOP TRIAL MITON
75 イグナシオ・マルティン MARTIN IGNACIO スペイン GAS GAS 125cc —–
76 磯谷 玲 ISOGAYA REI 日本 BETA 125cc —–
77 マルティン・プチェ POCHEZ MARTIN フランス GAS GAS 125cc —–
78 大神 和輝 OGAMI KAZUKI 日本 GAS GAS 125cc —–
79 スベレ・ルンデボル LUNDEVOLD SVERRE ノルウェー BETA 125cc TOP TRIAL MITON
80 ピエトロ・ペトランギリ PETRANGELI PIETRO イタリア BETA 125cc MAGLIA AZZURA JUNIOR
81 佐藤 和人 SATO KAZUTO 日本 GAS GAS 125cc —–
88* 浦田 智揮 URATA TOMOKI 日本 HONDA 260cc —–
89* 浦川 翼 URAKAWA TSUBASA 日本 HONDA 260cc —–
*付はゲストライダー(年齢などの条件にあてはまらないライダー)

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