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キルスイッチは手首に巻いて

マグネットキルスイッチ

 2013年から、全日本選手権では脱着式キルスイッチが全クラスで装着必須アイテムとなった。地方選手権では2014年から義務化になるので2013年はあわてて装着することはないし、それ以外の草大会には義務づけはされないと思うけれど、規則だからとかなんとかというより、たいへん有効な安全アイテムだから、早い時期に導入の検討するとよろしいかと思う。


 規則では脱着式となっているから、特にマグネットでなくてもいいのだが、目にするのは圧倒的にマグネット式で、事実上どのマシンにも同じものが装着されるのではないかと思われる。エンジンを始動する時にはマグネットをパチンと止め、マグネットが外れるとエンジンが止まる。脱着できる側はストラップで手首に巻き付けてあるので、ハンドルから手が外れると、自動的にエンジンは止まる。
 初めてこのタイプのキルスイッチを見たのは女子トライアル・デ・ナシオンで(もう5年くらい前になると思う)、最初はお子様用のイメージがなくもなかったが、逆に言えば、危険なセクションにトライする上級ライダーにこそ、この装置はたいへんに有効ではある。世界選手権では、2012年から義務づけとなっている。全日本選手権では2013年から、地方選手権ではその翌年から義務づけということになっている。
 しかしこれ、トップカテゴリーに参戦する人だけでなく、これからトライアルを始める人も、ぜひ装着してほしい。乗り手を失ったマシンが暴走して別の人に突っ込んだりという事故が防止されるだけでなく、エンジンがかかったまま墜落して、アクセル全開でエンジンを焼き付かせるという金銭的にも悲惨な事故も激減する。キルスイッチとしてはやや高価だが、得られる効果を考えると高くない。けっしてキルスイッチ屋さんの回し者ではありません。
 来シーズンに向けて、すでに一部のライダーはこのキルスイッチを使用し始めているが、慣れるまでは少々時間がかかるという。なんせ手首に巻きつけるものだけに、最初はものすごくジャマだということだ。ジャマもなにも規則なのだからつけなければいけないので、全日本選手権に参戦しようというライダーは、今から慣れておいた方がいいと思います。大会当日車検に落ちてからあわててつけても(たぶん現場には在庫はあると思うけど)、ちょっとやそっとで慣れるものではないので、当日の試合は手首が気になってボロボロ、ということにもなりかねない。いまからつけておけば、練習でマシンを投げても安心。一石二鳥です。
 あとこのマグネットキルスイッチを装着する時のワンポイントアドバイスです(黒山健一さん、岩田悟さん、ありがとうございました)。マグネットをライダー側(手前)に向けていると、思いきりハンドルに上体をかぶせるライディングをした時に、腹でマグネットを外してしまうことがあるそうです。なので、マグネット側は向こう側、からだとは反対側の前方にしたほうがいいというアドバイスもいただきました。

穴をふさいだスプロケット

 あとこれとは別に、リヤスプロケット(ドリブンスプロケット)の穴を何らかの方法でふさぐことも義務づけられました(もちろんお店ではおしゃれなのを売ってますが、条件を満たせば自作でも可)。これも、世界選手権では2012年から義務化されています。
 正直、こんなところに指を突っ込む人はいるのかなぁ、チェーンとスプロケットの間の方が危ないのではないのかなぁと思っていたのですが、実はスプロケットの穴はけっこう実戦で危ないことが起きていることが多くて、かの黒山二郎さんもスプロケットの孔で指をなくしそうになったことがあるそうです(幸い、指は今でもついてます)。チェーンやスプロケットの歯もおそろしいですが、頻度からいうとスプロケットやディスクプレートの孔もけっこうあぶないそうで、規則だからということでなく、安全なトライアルを楽しみたいものだと思います。
 トライアル委員会では、さらにマウスピースの使用も推奨しています。思いきり力んだ時に、奥歯にかかる力は半端ではないらしく、それで歯をいためてしまっていることがあるそうです。かつては萩原真理子選手(今は川村さん)、最近では野崎史高選手が使っているのが目立ったところですが、こちらはオーダーメイド(当然だけど)で1万円くらいから。ちょっとお高いかもしれないけど、よぼよぼになってもお世話になる歯を大切にするための装備です。こちらもご検討あれ。
 ということで、規則書の変更点から、安全グッズを3点紹介しました。

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