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日本のニュース

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06型モンテッサ、ガスガス、スコルパ

モンテッサ06
ガスガス06
スコルパ06

06年型モンテッサ(左)
06年型ガスガス(中)
06年型スコルパ

 シーズンが終わって、続々と2006年型ニューモデルが日本に上陸している。
 まっさきにデリバリー可能な状態で日本に上陸したのがモンテッサとガスガス。2005年シーズン、世界選手権でタイトルを争ったライバル同士だ。4ストロークの登場に目が奪われるスコルパも、コンベンショナルな2006年型をリリースした。
 どのマシンも基本的には変更点はわずかで、従来の高性能をそのまま継承している。しかし、細かい改良が確実に乗り味を変化させていて、毎年の試乗は楽しみなのだ。
 


 ガスガスとスコルパはこのモデルになって5年目になるので、すでに熟成の域に入っている。モンテッサはご存知の通り、衝撃のデビューを果たしてから1年。ほとんど変更なく2006年型が登場したということは、ニューモデルにありがちな初期トラブルもなかったということで、初期型から高いポテンシャルと高い信頼性を備えていたことを証明している。

モンテッサ

【モンテッサCota4RT】
 2006年型の大きな変化はクラッチ。クラッチのマスターシリンダーをはじめ、特にパーツが変わっているわけではないが、切れがよく、半クラッチ時の感触がつかみやすいものとなった。欠点らしい欠点のない2005年型RT4の、ほとんど唯一といっていい不満点だったから、この改良はうれしい。
 全体には、カラーリングが変更となって、全体にシャープになったが、その特性は変わらない。これまで2ストロークに乗り慣れた人には、なじむまでに少し時間を要すかもしれないが、これが未来のトライアルマシンである。
 最初になじまなければいけないのはスタート。向きになって力いっぱい踏み降ろしてもかからない。スロットルグリップから手を離して、軽く踏み降ろすと、意外に簡単に始動する。始動に手間取った時には、一度全開にして2〜3度空キックするべし。「始動がむずかしい」というオーナーの嘆きは、正しく始動することでほぼ解決する。

モンテッサ走り

 このマシンは、フューエルインジェクションを採用していて、混合比や点火時期が自由にセッティングできる構造になっている。セッティングするには、ECUと呼ばれるコントロールユニットを別途購入し、Windowsコンピュータを用意する必要があるが、カプラーを差し込むだけでさまざまな仕様に一瞬にして変化する手軽さはトライアルマシン唯一の魅力。ただ、インジェクションはもともと対応能力がとても高くて、気圧の変化などにも自動的に対応してしまうので、ライダーによるセッティングはほとんど必要がないのも事実だ。
 4ストロークエンジンは、パワーがないという妄想を信じている人も多いが、それは大きなまちがい。2ストロークは、その構造上、燃焼をさぼることがよくあるが、4ストロークはいつも完璧な仕事をする。その分、体感的なパワー感は4ストロークエンジンのほうが高く感じるし、アクセルを開けただけ、正確なピックアップを見せるので、正確なライディングには正確な動作で答えてくれるというメリットもある。
 むしろ、極低速のピックアップはよすぎて、並のライダーではパワーを持て余してしまうほどだ。モンテッサは、市販時にはエキパイのとりつけ口とエキパイとサイレンサーの繋ぎ部分、そしてサイレンサーの後部、あわせて3ヶ所のフランジが入っている。このフランジを入れることで、極低速のピックアップが少し扱いやすくなり、排気音も格段に静かになる。国際B級のセクションを走るレベルなら、絶対パワーもフランジが入った状態で問題ないということなので、パワーのありすぎに悩んでいる人(そして排気音に悩んでいる人)は、ぜひフランジを装備して走ってみてほしい。
 モンテッサは、充実した保安部品を装備している点でも出色。リヤフェンダーの内側に保安部品用の補強を入れることで、公道走行時にリヤフェンダーが保安部品の重みで垂れ下がらないようになっている。輸入元エトス・デザインでは、ツーリングトライアル用と称して、厚手のシートも用意しているので、トライアル愛好者だけでなく、トレッキング用途にもこのマシンはお勧めできる(キャブレター式とちがって、転倒してもガソリンはこぼれないから、トライアル走行時の燃費もよい。ただし、燃料タンク自体は小さい)。
 国際A級のトップクラスから気軽なハイキングまで、モンテッサ4RTは守備範囲の広いマシンだ。
おねだん:878,850円(2月末までECUもしくはツーリングシート付)

06ガスガス

【ガスガスPro250/280】
アダム・ラガのチャンピオン獲得によって、9年ぶりにチャンピオンマシンとなったガスガス。現行モデルのProは、ちょうどラガがトップライダーへと成長してきた過程で開発されたマシンで、まさに人車のポテンシャルが最高潮に熟したのが2005年シーズンだったといっていい。
 2006年型の大変化は、フロントフォーク(マルゾッキ製)のインナーチューブがアルミ素材となったことだ。これはトライアルマシン唯一。インナーチューブはスチールがふつうだから、ここで大きく軽量化が図られた。あわせてリヤショックもオーリンズ製が採用されて、その乗り心地のよさ、運動性のよさはピカイチ。
 これらの変更で軽量が売りのガスガスだが、さらに1kgの軽量化が実現した。ガスガスは、乗った時に感じる軽量感がもっとも顕著。ちゃんとリヤタイヤを路面にグリップさせるには、少し神経を使うのも、あまりにもマシンが軽いゆえの宿命かもしれない。
 他には、2006年型の特徴として、ダブルマッピングシステムのCDI採用がある。手元のスイッチで、ハイ・ローの2種類のCDI特性が選べる。晴れた路面ではハイ、雨ならローというわけだが、これを使い切れるのはよほど敏感なライダーだけかもしれない。

ガスガス走り

 これら2006年型の変更点は、250、280に限ったポイントも多いが、125などを含めて全社に共通なのがデジタルメーター。スピードメーターの他、なんとタコメーターが装備されている。これまた、トライアルマシンでははじめての装備となる。ほか、時計やオドメーターも装備されているので、使いこなせば楽しそうなメーターではある。一見大きいメーターだが、厚さは1cmほどしかなく、ごく軽量だ。
 保安部品が充実しているのもガスガスの特徴。亜路欧では、新車を出荷する際にコンペティション用リヤフェンダーをスペアとして装備している。通常はとツーリングトライアル用フェンダーに保安部品が装備されて出荷されることになるが、この状態でも、一般的なトライアル走行にはまったく違和感がない。上下のばたつきも少ないし、重たいという印象もない。とてもすぐれた保安部品だった。
おねだん:300・702,450円、280・691,950円、250・681,450円、200・622,650円、125・605,850円、80・453,600円、50・431,550円、50Boy・301,350円(200以下の機種については、また後日詳報の予定)

SY250R

【スコルパSY250R】
 ヤマハTY-Zのエンジンを積み、美しいフォルムで登場したスコルパも基本構成を変えずに2006年型となった。
 スコルパは、重量的にはガスガスにつぐ軽量ぶりを誇っているが、乗った感じは重心が低くて安定感があり、それほど軽いという印象は感じられない。これが、落ちついたターン特性となり、しっとりした乗り味を作っている。
 スコルパのモデルチェンジは、ここ数年はこの乗り味をキープしつつ、ホイールを変更するなどして、軽量化や強度アップに努めてきた。2006年モデルでは、前後ホイールがブラックペイントされ、前後ディスクプレートが厚くなって、パッドのあたり面も増えた。従来より、ブレーキ性能はアップしたということになる。

SY250R走り

 また、FIMの規制を先取りして、フロントディスクをフルカバードとして登場した。近い将来は、すべてのトライアルマシンがフルカバードのフロントディスクブレーキを採用することになるはずだ。
 すでに4ストロークモデルの開発は進んでいるが、スコルパをはじめ、現在試乗に出ている2ストロークトライアルマシンは、ヨーロッパのホモロゲーションが2007年まで残っている。そのため、スコルパも2007年までは2ストロークのSY-Rをデリバリーする予定という。
おねだん:756,000円

TY-S175F

【スコルパTY-S175F】
 特に2006年モデルということではないが、TY-Sシリーズのニューフェイス。エンジンを143ccとして油圧クラッチを装備したモデル。143ccだが175という名称がつけられているのはヨーロッパ的なご愛嬌と思ってください。他メーカーの200も、みんな排気量はこんな感じ。
 125Fは、排気量が足りないからいけないというところもそんなに多くはないのだが(もちろん、パワーまかせの一部のセクションは歯が立たない)、排気量を増すことで、走破力の向上というより、乗り味は劇的に変化する。125の排気量に対する漠然とした不安感がなくなって、ぐっと安心感が増してくる。極低速のピックアップも、安心してスロットルを開けられるようになっている。125ccという排気量ゆえ、登録した時の保険や税金が安いのは魅力だが、トライアルセクションに入れば、こちらのほうが適しているのはまちがいない。

TY-S175F走り

 175F用につくられたというマグラ製のクラッチは、チョークレバーが装備された。タッチは軽く、半クラッチもつかみやすい。125Fのワイヤークラッチでもトライアルは充分に可能なのだが、やはり油圧クラッチに触れてしまうと、この操作性はやはり捨てがたい。
おねだん:TY-S175F・535,500円、TY-S125F・480,000円
 

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