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    2017.08.17

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日本のニュース

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全日本第5戦北海道・小川友幸3連勝

 小川友幸が新潟、近畿に次いでまたまた勝利を飾った。
 これで全日本3連勝。ランキングでも、黒山健一に3点差まで詰め寄ってきた。
 国際A級は三谷英明がシーズン2勝目。ランキングトップの小森文彦は3位に入った。
 国際B級は木本真央が初優勝。ランキングトップの平田雅裕は2位。


【国際A級スーパークラス】
 小川は、シーズン序盤には、今シーズンになってマシンを乗り換えてきたライバルに遅れをとっていたが、第2戦九州大会が終わってから、急速にマシンとライダーが勝てる仕様に仕上がった。小川ほどテクニックがあり、また試合経験もあるというのに、小川の勝利はごく少ない。黒山健一や藤波貴久の影に隠れた形になっているということもあるが、小川自身、勝つための組み立てよりも、美しく走りたいという欲求が強く、それが結果として自ら勝利を遠ざけた結果となっていた。それでも小川は、勝利のために自分のライディングを変えようとはせず、美しい走りをして勝利したいと自分の気持ちを語り続けていた。

 新潟、近畿大会では、勝利はしたものの、試合の状況を見る限り、小川自身に特別の変化があったようには見えず、やはり最大のライバル黒山健一が4ストロークのニューマシンにてこずってスコアを落としているという印象が強かった。
 近畿大会のあと、世界選手権日本大会が開催された。ここでは小川、黒山とも、選手権ライダーとは無縁のワイルドカードで、いわば気楽な参加者。各々、実力を発揮して結果を出すチャンスだった。ここで黒山がその実力を遺憾なく発揮した。全日本で2戦4ストロークマシンにてこずった黒山だが、いよいよニューマシンを自分のものにしたかという印象の世界選手権だった。
 そして迎えた北海道大会。小川はほんとうの勝利者になれるのか、黒山が修業期間を終えて、勝負師となって戻ってくるのか。8月の北海道は、いつも照りつける太陽で高温になる。湿度がないから不快感はないが、それはそれで選手にはつらい環境だ。
 試合の流れは、結果的には第1セクションで大筋が決まった。黒山健一も「今日は第1セクションで終わった」と言っている。第1セクション、並み居るトップライダーが最後の大岩から落ち続け、ここを通過したのは小川友幸(クリーン)とルーキーの坂田匠太(2点)のみだった。黒山はもう一歩でクリーンがでそうだったのだが、登った岩から横に転落し、その際に最近懸案となっている肩を痛めてしまった。開始早々、この痛みと戦いながら5点のビハインドを追うことになった。苦しい展開だ。
 一方小川は、ライバルの逆境を知ってか知らずか、一つ一つのセクションを正確にライディングする。黒山も野崎史高も田中太一も、いくつかの5点をとりながら試合を戦っている。しかし小川は、ずっとクリーン一直線だ。小川の1ラップ目の失点は、第6セクションの泥の登り(トップ争いをする選手が減点するところではない)の1点と、終盤になって法面をトラバースしながら岩を乗り越える設定の第9セクションでの5点のみ。
 負けるパターンの小川だと、5点をとってから崩れていくのだが、今回はそんな兆候がまったくなかった。5点をとってもなお、黒山に7点差をつけているという余裕もあったかもしれないが、やはり気持ちの切り替えができていればその後の展開がちがう。

 逆にひとつの5点が大きく試合に影響してしまったのが野崎だった。小川が5点となった第9セクションの入り口で、カードに触れたということで5点の宣告。ラインを乱した自覚症状がまったくない野崎は、この判定がどうしても納得できない。長い抗議になったが、結局これは野崎を苦しめるだけの結果となった。見えてないものを見たと判断したりルールの解釈がまちがっていたならオブザーバーの採点が変わることもあるかもしれないが、オブザーバーが「カードに触れた」と現認しているのだから、判定が覆る可能性はごく少なかった。そして野崎はこの後、2ラップ目の第2セクションまで、4セクション続けて5点となってしまって、トップ争いへの復活をかけた試合展開をご破算にしてしまった。もっとも、心情的には野崎の主張はもっともと思われたのだが、微妙な判定はトライアルについて回るのも事実だ。
 微妙な判定に悩まされた経験のないライダーはおそらく皆無に近いのではないだろうか。小川も、微妙な判定で納得いかない減点をもらって、試合を失った覚えが少なくない。ところがこの日、小川のライディング中にあった判定のむずかしいひとつふたつは、小川に味方する結果となって判定された。
「勝つライダーは、えてして運を味方にする能力を持っている」
 と、語るのは、ライバル側の木村治男(元ヤマハワークスライダー73年全日本チャンピオン)と、MFJのセクション査察委員の伊藤敦志(元ヤマハワークスライダー3回の全日本チャンピオン)。ヤマハ(スコルパ)ライダーの苦戦を見守りながらも、小川の戦いっぷりには脱帽といったところだ。
 結局小川は、30セクションを走って5点が一つ、ささいなミスを含めて1点が4つで合計9点。2位の黒山が23点だから、ぶっちぎりといっていい。今年序盤まで、黒山が演じていた横綱相撲のお株を、小川がそのまま奪い取った。
「2連勝して、勝ち方がわかってきたというか、走り方、考え方が変わってきたというのはある」
 と小川は勝利を分析する。
 試合を観戦する側から見ていても「ほんとうに勝つのかな?」と首をかしげていた新潟大会、勝利は目の前だが、ひとつのミスで戦況が一転するはらはらドキドキ状態での勝利だった近畿大会、しかし今回は、見る側にはなんの不安も感じさせない、堂々たる勝利だった。
 3連勝で、勝利数は黒山を抜いたが、序盤の不調が響いてランキング争いでは黒山に3点差。今回の勝利で「勝てるライダー」としてはほんものになったが、これから、チャンピオンとしての歩みが始まる。
 なお、今回渋谷勲と井内将太郎が欠席となった。しかし国際B級ライダーなどの参加は、例年より増えているという。

<国際A級スーパー>
1 小川友幸 6 2 1 0 9 25
2 黒山健一 13 8 2 0 23 20
3 野崎史高 20 21 8 0 49 16
4 田中太一 31 3 18 0 52 17
5 田中善弘 29 26 27 0 82 10
6 坂田匠太 26 34 22 0 82 3
7 成田 匠 32 32 21 0 85 7
8 尾西和博 31 31 24 0 86 5

【国際A級クラス】

 難度の高い設定の第1セクションで始まった国際A級クラス。第1セクションをクリーンしたのは、何人もいなかった。最初にクリーンしたのは地元北海道の佐伯竜だった。しかし並み居る本州の国際A級トップライダーたちが次々に5点となり、結局1ラップ目に第1セクションをクリーンしたのは佐伯以下、日下達也(スコルパSY125AF)、柴田暁、小野貴史、小森文彦、三谷英明の6人だけだった。
 佐伯は、去年の北海道大会でも、第1セクションをクリーンして幸先のよいスタートを切っている。去年も今年も、リザルトは平凡なところに落ちついてしまっているが、在北海道唯一の国際A級の走りは、北海道大会の楽しみのひとつでもある。
 斜面に設けられた岩の組み合わせで設定されているものが多いこの大会のセクションは、ミスひとつが5点に直結する。終わってみれば、ベテラン三谷英明がこのシーズン2勝目をあげていた。1ラップ目から終始トップを守っての勝利で、文句のない1勝だ。仕事やテストで自分の練習時間がほとんどとれない中、テストで藤波や小川友幸と接する中から、ライディングのヒントをつかんでいるという。開発段階からRTLと接している三谷ではあるが、まだまだこの新しい4ストロークマシンの乗りかたは進化を続けていると語る。
 2位は、今シーズンは全戦参加を続けている白神孝之。2ラップ目の4点はA級のベストスコアだった。3位に、シリーズランキングをリードしている小森文彦がはいった。
 今回はラップ後半に向けて減点を増やしていくライダーと減らしていくライダーに二分された。30度を超える猛暑、しかも日陰がなく直射日光にさらされた過酷な環境。北の国の全日本は、体力勝負でもあった。

<国際A級>
1 三谷英明 25
2 白神孝之 29
3 小森文彦 33

【国際B級クラス】

 参加は36名。道内からの参加も5名を数え、北海道大会としてはにぎやかな顔ぶれとなった。セクション設定はいつものように、微妙な難度を演出してあり、トップグループにすると、ミスを削り取れたほうの勝ちという勝負となる。最終セクションなどは人工のある程度高さのあるものもあって、セクション設定への慣れも、勝負に影響を与えたようだ。
 ランキングトップの平田雅裕は、1ラップ目は2点と好調だったものの、2ラップ目に5点ひとつを含む12点と減点を増やして勝利を逃してしまった。
 優勝は兵庫の木本真央。今大会が全日本初優勝だ。真壁大会に続く高順位だが、真壁もここも、木本の好きなタイプのセクションだという。今回は期するものがあったようで、残り3戦で、国際A級への昇格切符獲得に全力を挙げる。
 この大会、西村亜弥が久々の全日本参戦を果たしている。腰の故障でメジャー大会からは遠ざかっていたが、一昨年のデ・ナシオン参戦から、本格的にトライアルライディングに復帰している。結果は16位。惜しくもポイント獲得はならなかったが、非凡なライディングを披露した。今後の全日本にも参戦して、ぜひポイント獲得を目指してほしいところ。

<国際B級>
1 木本真央 11
2 平田雅裕 17
3 千種有綱 18

◆リザルト詳細は自然山リザルト欄をご覧ください

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