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SSDT 6日目

SSDT2009

 いよいよ最終日、6日目。ここまでくればゴールしたも同然なんて思うと、最後にえらい出し物が待っていたりする。最後の最後まで苦しませてくれるのがSSDTです。
 結果は、王者ドギー・ランプキンが昨年に続いて2連勝。アレックス・ウイグが2位となった。きのうと同じ順位だけど、でも、最後の最後にドラマっぽい一幕もあって、やっぱり今年のSSDTはなかなか見どころ満載だったみたい。さて、ドギーの連覇を破るライダーは、はたして現れますやら。


 2日間オールクリーンで水曜日に10点とって、また木曜日金曜日とオールクリーンしたドギー・ランプキン。最終日もクリーンの嵐でセクションを進んでいきます。最初のハプニングは3つ目のセクション群。SSDTではセクション群のことをヒルと言います。丘、ですね。セクションが、ひとつだけぽつんとあることはありません。最低ふたつ、ときには三つくらいのセクションがひとかたまりになっている。全部が丘にあるわけじゃないんだけど、これも伝統的な言い方ってことでしょう。ちなみに最終日の6日目は、11個のヒルがありました。おっと、ひとつだけぽつんとあるセクションはないなんていった舌の音も乾かぬうちですが、最終セクションはひとつだけで存在していた。最終セクションはこれも伝統的セクションで、古くからある階段をとことこと登っていくだけで、難度としてはけっして高いものではないんだけど、岩を入れたりして難度をちょっと高くして、長年にわたって使い続けてます。最終セクションは、町のど真ん中にあって、ゆえにひとつだけ単独で存在します。
 で、3つ目のヒル。ランプキンが2点をついてしまいます。ここは減点するライダーが少なからずいたのだけど、それでもイアン・アースターミュールとかベン・ヘミングウェイ、ジョナサン・リチャードソンとかはクリーンしているから、いわゆるむずかしい、やさしいというものさしでいえば、そんなにむずかしいものではなかったはず。6日間、全部で180個もセクションを走ると、魔が差したっていうか、こんなこともあるわけです(180個と書いたけど、例年、いくつかのセクションはキャンセルが出て、ちゃんと毎日30個のセクションがあるとは限らない。今年も金曜日には4つばかりのセクションがキャンセルされていました)。
 ドギーの2点減点、それでも2位のウイグは5日目までに17点をとっているから、まだ5点差。5点をとるとか、1点を5つ取るとかしないと、ふたりの差はつまらないわけなんで、まぁドギーの優位は変わらず、という感じ。しかもこの第8セクション、ウイグは1点をとっていたから、二人の点差は6点となっていました。
 でもやっぱり、そのままでは終わらなかった。終盤、残り4セクションというときになって、なんとドギーさん、5点をとっちゃった。あとヒルふたつ、たった3セクションで終わりというところだから、なんとまぁ。ここはサム・ハスラム、マイケル・ブラウン、ジェイムス・ランプキンらが1点減点をとってますが、8つ目のセクションに比べれば、全体的にクリーンが多い。これこそ、魔が差したというところでしょう。
 残り3セクションは全部クリーン。これでドギーのトータル減点は17点。いっぽうこれを追うウイグはというと、第8で1点をとったあとは全部のセクションをクリーン。うーむ、トータル18点。たった1点差で、ドギー・ランプキンの2連勝が決まって、ウイグのランナーアップ(2等賞の意味)が決まったのでした。
 イアン・オースターミュールは減点1でトータル22点。堂々の3位となりました。4位はジェイムス・ダビル。ウイグもダビルも、2日目の火曜日に二桁減点をとってしまったのが痛かった。木曜日以降だけで見れば、ドギーよりもいいスコアだったわけで、イギリスの若手も、世代交替を虎視眈々と狙っているわけなのでした。
 5位にジュニアクラスの中堅、サム・ハスラム。今日32点をとってダビルに逆転を許してしまった。そしてそのはスラムと同点で6位となったのがマイケル・ブラウン。本日は5点。
 7位はジェイムス・ランプキン。なかなかの好結果でした。
 以下、スコットランドのトップライダーのギャリー・マクドナルド、2002年のTDNイギリス代表のベン・ヘミングウェイ、2009年ユースチャンピオンなるかのジョナサン・リチャードソンと大物が続きます。
 去年のユースチャンピオンのジャック・チャロナーはこの日9点で67点、16位でした。
 スペイン人のガブリエル・レイエスはこの日12点、トータル83点、22位。日本人では、服部聖輝が16位になっている。これが日本人の最高位ですが、その後の外国人選手のSSDTでの活躍を見ても、やはりなかなかの好結果であることがわかります。
 レイエス、しかしニューカマーのトップはとれなかった。ニューカマーとは、初出場の選手のための賞典で、こんなものが用意されているというのは、やはりSSDTでは経験がものをいうことがわかります。
 ランプキン弟、ヘンリーはこの日30点で37位。日本の国際A級がどろどろへろへろになって得られるのが、だいたいこれくらいの順位だから、ランプキン家の血統というか、さすがイギリス人というか、日本人にははるかなるSSDT、イギリス人の愛すべきSSDTという位置づけがなんとなく見えてきます。
 女子ライダーのトップは、やはりベッキー・クック。この日は35点。ヘンリーが30点だから、あなどれない好スコア。トータルは216点で、順位はなんと80位。堂々たる100位以内。すごいです。
 クックは、どうやらニューカマーにも名を連ねていて(去年も出ていた気がするんだけど、気のせいだったか?)12位だそうで。これもすごい。
 以下、エマ・ブリストウはこの日47点で293点、116位。ドンナ・フォックスが56点、318点、129位。この人たち、スコアもすごいけど、毎日毎日、タイムオーバーなしで帰ってくるというのも、またすごい。SSDTはスタートしたら、休憩もへったくれもなく、コースもセクションも全部戦場。食事も栄養を口に放り込むだけで先に進むというあわただしさで、それでも埋まったり壊れたりしてタイムオーバーの憂き目に遭うライダーが少なくありません。なのにこの女性たちは、みんなさっさと走ってきてしまうんだなぁ。
 ケティ・サンターは、減点こそそこそことっているけど、たくましい走りという点では上位勢に引けを取らない。本日55点、トータル359点で156位。安定したSSDTライダーになってきた。
 このへんのライダーになると、傍から見るとトップをとってほめられるわけでもないし、なにが楽しくて苦しいばっかりのSSDTに出場するんだと思われるかもしれないけど、去年より今年、今年より来年、ちょっとだけ上手に走れたところがあればそれはそれでうれしいし、これまでは3回つかまってしまったムーアが、今年は2回だったとしたらそれも収穫。
 もうちょっと年を取ってくると、去年と疲れ方がおんなじくらいだった、だからまだおれは元気だ、というものさしにもなる。いわゆる勝負ではないかもしれないけど、といって、ある意味、他人との勝負より、もっと奥の深い勝負をしているともいえる。それくらい奥が深くなければ、100年も続けてやっていられないですね。
 オーストラリアからのクリスティ・マッキノンは、この日は全部50点。走っていないみたい。彼女のリザルトを見ると、後半にふたつクリーンがある。これ、このふたつだけ走ったのではなくて、このふたつはキャンセルになったセクションだってことです。つまりドギーの5点は、このキャンセルをのぞいて、残るふたつというところでやっちゃったわけで、結果が変わらなかったからよかったけど、これでウイグに逆転されていたら、目も当てられなかった。
 日本のふたりは、結局ふたりともリタイヤリストに並んでます。鈴木さんが3番目、辻さんが4番目だけど、リタイヤリストの順番は特に優劣はない。なにがあったのかな? 残念でした。
 完走は228人。最終ライダーの減点は721点。失格扱いで走り続けている人の一番大きな減点は、オーストラリア娘の2710点。セクション見落としが一発50点だから、減点数もでっかくなります。
 ニューカマーの1等賞はジョナサン・リチャードソン。今年のリチャードソンは、名前を覚えておいて損はないです。わりとかわいい感じの少年だから、もてぎではぜひ御注目あれ。
 ということで、SSDTの6日間が終わりました。また来年、5月のこの季節に荒野でお会いし(た気になって、SSDT気分に浸り)ましょう。

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