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ボウチャンピオン決定!

1007イタリアのボウ

タイトルを決めたボウ

 7月25日、北イタリアのアルプス山中で開催された世界選手権イタリア大会。トニー・ボウはフランス大会以降3連勝で後半戦をつき進み、選手権を1戦残したところで2010年のアウトドア世界チャンピオンを決定した。
 ボウがここまでに築いたポイントリードは33点。最終戦は出場しなくてもチャンピオンになれるし、今回も、6位に入ればタイトルが決定するという状況だった。もちろん6位でいいからといって手を抜くライダーではない。見事ライバルラガを突き放して圧勝でタイトルを決めた。
 藤波は表彰台の最後の一角を獲得するが、ランキング2位の座をラガに奪われてしまっている。しかしそのポイント差はわずか2点。事実上、最終戦でライバルに勝った者がランキング2位の座を得るという、熾烈な戦いが待っている。
*FIM提供の動画を加えました



FIM提供のイタリア大会
1007イタリアのボウ

タイトルへ向けて走るボウ

 会場となったフォッポロは、アルプスの山の中。ミラノとベネチアの中間あたりの中都市ベルガモから、さらに1時間ほど山中へはいっていく。冬はスキー客でにぎわうリゾート地だから、とても標高が高い。町の標高が1600メートル以上。セクションはより高い所に位置している。
 世界選手権も終盤戦になったが、ここへきてようやく、オーガナイザーは今年のトライ・タイムが1分となったのを理解したようだ。今回は今までとはちがって、1分以内で走りきれる設定となっていた。
 今回も、トニー・ボウは調子がいい。前回優勝のボウは一番スタートだが、そのハンディにももう慣れたのか、序盤からクリーンの山を築いている。好調のボウにくいついていけるのは、アダム・ラガだけだった。ラガも、6セクションまでをクリーンで走り続ける。最初にがまんを失ったのはラガだった。7セクションで1点、そして8セクションで5点。ボウは8セクションまでをオールクリーン。ふたりの点差は6点となった。
 しかし次の第9で、今度はボウが5点。ラガはクリーンで、両者の点差は再び1点と接近した。今日の優勝争いは、この二人に絞られたようだ。
 二人に続くは、第9セクションまでで10点のジェロニ・ファハルドだった。これに続くのが藤波。しかし藤波は、第1で1点をつくと、第3で5点、第7で5点、続く第8でも5点と、前半で大きなハンディを負ってしまった。
 ファハルドがその調子を崩したのは、その直後、10セクションからだった。10、11、そして13、14と、ファハルドの後半での5点は4つ。ここだけで一気に20点を加えてしまった。
 反対に、この後半戦で調子を取り戻したのが、藤波だった。藤波はなんと、10セクション以降をオールクリーン。これはボウにもラガにもできなかったことだ。
 1ラップを終えて、トップはボウの11点、2位がラガで12点。3位には後半の盛り返しで浮上した藤波で18点。ファハルドは30点で、ダビル、カベスタニーとともに1ラップ目5位に甘んじている。1ラップ目4位は、ドギー・ランプキンの25点だった。

503イタリアのラガ

ラガは再びランキング2位を得た

 ボウとラガの1点差は、あってないに等しい。ランキングのトップ争いをする二人だが、ボウは優勝しなくてもタイトルが決まるから、その点ではこの優勝争いはあまり意味があるものとはいえない。ただ、ボウにとれば勝ってタイトルに華を添えたいし、ラガにすれば、同じタイトルを取られるにしても、最後に一矢報いて敗北としたい。ここの勝利はどちらも譲れないところだ。
 特にボウは、自身の生まれて初めてのアウトドアチャンピオンが、最終戦の中止によって、試合の現場とまったく離れたところで決まっている。今年もこのイタリア大会の後、1ヶ月の夏休みになるが、最終戦中止が決まったのはまさにその夏休み中。ボウは、海辺でバカンスを楽しんでいるさなかに、チャンピオン決定の報を聞いている。最初のタイトル獲得がこんなだったから、勝手タイトルを獲得できるシーンでは、きっちり勝って勝負を決めたい。勝負は2ラップ目の15セクションでつけられる。
 ここで本領を発揮したのが、ボウだった。ボウの2ラップ目の減点は、たったの1点。これでは、ラガも脱帽せざるを得ない。ラガの減点は5点なしの6点。悪くないスコアだったが、ボウのタイトル獲得劇に水を差すことはできなかった。

1007イタリアの藤波

3位を死守した藤波

 ラガとのランキング2位争い中の藤波は、理想的にはここでラガに勝利して夏休みを迎えたい所。しかし前半の乱調ぶりでは、それはちょっと無理な話だった。結果を見れば、藤波がラガを破って2位を獲得するには、2ラップ目をオールクリーンしなければいけなかった計算になる。
 それでも藤波は、今回の結果はひどいものではなかったと感じている。4位以下には17点の点差をつけることができたし、ラガに破れたとはいえ、そのポイント差はたったの2点だ。藤波がランキング2位を得るためには、最終戦でラガを破るのは必須条件。ラガが5位、藤波が4位でも、藤波のランキング2位は決まる。事実上、藤波はラガよりも上位でゴールすれば、ランキング2位を得られることになる(藤波が5位の場合は、ラガが7位以降である必要があるが、このふたりがこの順位というのは、現実的ではない)。ラガがランキング2位を得るには、やはりラガは藤波より上位に入る必要があるわけで、つまり相手に勝たなければいけないという点では、今この時点でのランキングの2点差はあってないようなものだ。すべては、最終戦での一騎打ちにかかっている。
 この試合、ジュニアクラスではイギリスのジャック・チャロナーが、5位に沈んだアルフレッド・ゴメスを逆転して、ランキングトップに躍り出ている。ジュニアクラスは接戦だ。
 ユースは、ポル・タレスがチャンピオンを決定した。今回の勝利は、30セクションすべてをクリーンしての文句なし。タレスは7回の世界チャンピオン、ジョルディ・タレスの甥っ子。何戦かを落としながら、シーズンを通しては結局圧倒的な強さを発揮した。

順位

ライダー
マシン・国
セクション 合計 C
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 計+TP
1 Toni Bou
Montesa SPA
0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 1 0 0 5 0 11+0 12 26
0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1+0
2 Adam Raga
GasGas SPA
0 0 0 0 0 0 1 5 0 0 1 0 0 5 0 12+0 18 22
0 0 0 0 0 0 1 3 1 0 0 0 1 0 0 6+0
3 藤波 貴久
Montesa JPN
1 0 5 0 1 0 5 5 1 0 0 0 0 0 0 18+0 26 21
0 0 1 0 0 0 5 2 0 0 0 0 0 0 0 8+0
順位 ライダー マシン L1+L2+T/O C
セニア・4位以下
4 Jeroni Fajardo Be SPA 30+13+0 43 14
5 James Dabill Ga GBR 30+13+0 43 13
6 Dougie Lampkin Be GBR 25+19+0 44 16
7 Albert Cabestany Sh SPA 30+19+0 49 15
8 Matteo Grattarola Sh ITA 21+32+0 53 14
9 Loris Gubian Ga FRA 33+26+0 59 11
10 Daniele Maurino Ga ITA 38+42+0 80 8
11 Alex Wigg Be GBR 44+41+0 85 10
12 Michele Orizio Ga ITA 51+36+0 87 8
13 Michel Brown Sh GBR 53+43+0 96 6
14 Mardon Moi Be NOR 63+67+0 130 0
ジュニア
1 Jack Challoner Be GBR 0+8+0 8 27
2 Alexandre Ferrer Sh FRA 6+6+0 12 26
3 Francesc Moret Mo SPA 2+11+0 12 26
4 Jonathan Richardson Sh GBR 11+3+0 14 22
5 Alfredo Gomez Mo SPA 7+8+0 15 24
6 Benoit Dagnicourt Be FRA 8+12+0 20 19
7 Tanguy Mottin Ga FRA 10+14+0 24 21
8 Matteo Cominoli Be ITA 15+10+0 25 22
9 Luca Cotone Be ITA 15+12+0 27 20
10 Hakon Pedersen Sh NOR 11+18+0 29 18
11 Jan Junklewith Sh GER 13+19+0 32 16
12 Emil Gyllenhammar Ga SWE 17+19+0 36 14
13 Pere Borrellas Ga SPA 14+25+0 39 13
14 Jan Peters Be GER 26+14+0 40 14
15 Matteo Poli Be ITA 29+12+0 41 17
16 Laia Sanz Mo SPA 21+21+0 42 17
17 IB Andersen Ga NOR 29+13+0 42 13
18 Guillaume Laniel Ga FRA 25+26+0 51 12
19 Ivan Peydoro Be SPA 33+26+0 59 12
20 Jean-Phillippe Lerda Ga FRA 28+36+0 64 10
21 Dennis Stetter Ga GER 32+30+0 65 8
22 Jesper Johansson Be SWE 47+29+0 76 9
23 Jiri Fike.JZ Be CZE 32+48+0 80 7
24 Gabriel Marcinow Ga POL 40+51+0 91 3
25 Harry Harvey Ga GBR 59+56+0 115 0
R George Morton Be GBR
Pascal Geiser Mo SUS
G Martin Kroustek Be CZE 12+12+0 24 22

ユース(125cc)
1 Pol Taress Ga SPA 0+0+0 0 30
2 Jack Sheppard Be GBR 4+1+0 5 27
3 Carles Traviesa Ga GBR 2+6+0 8 26
4 Giacomo Saleri Be ITA 3+6+0 9 26
5 Ismael Catalin Ga ITA 5+9+0 14 20
6 Aaro Castells Ga SPA 7+8+0 15 19
7 Antonie Chantegret Be FRA 11+5+0 16 22
8 Romain RIgaud Ga FRA 11+6+0 17 24
9 Samuele Zuccali Be ITA 10+8+0 18 23
10 Jonas Widschwendter Sh GER 10+8+0 18 21
11 Gianmaria Julita Be ITA 6+14+0 20 18
12 Cedric Tempier Sh FRA 9+12+0 21 22
13 Kristoffer Leirvaag Sh NOR 13+8+0 21 20
14 Simone Ferrari Be ITA 14+9+0 23 18
15 Filippo Locca Be ITA 16+8+0 24 17
16 Stefano Garnero Be ITA 19+7+0 26 20
17 Paul Hemminger Be GER 17+11+0 28 17
18 Federico Corti Be ITA 18+17+0 35 12
19 Jesus Martin Ga SPA 16+22+0 38 14
20 Rafael Latorre Be SPA 20+18+0 38 14
21 Patrick Anker Ga GER 23+31+0 54 9

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