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野崎、ヨーロッパで始動

野崎サンティゴサ
サンティゴサを走る野崎
写真提供:野崎史高

 全日本選手権を欠場して、黒山に先がけてヨーロッパに渡った野崎が、サンティゴサ3日間トライアルに出場し、3位となった。
 このところ、負傷で苦しいシーズンを送っている野崎だが、まずは順調に世界選手権に向けて調整を進めているようだ。


 サンティゴサはスペインではトライアルの春の訪れを告げる伝統的なイベント。過去には、成田匠がそのもっとも脂の乗った時代に出場し、しかし鎖骨を骨折して苦しいシーズンを送ることになった記録もある。
 今回野崎のライバルはジョルディ・パスケット(スペイン)とサム・コナー(イギリス)。結果は、3日間ともにライバルに少しずつの遅れをとって、3位に落ち着くことになった。

野崎の顔

「とにかく、ケガをしないで1年間走り続けることが最大の目標です」
 と、今年の豊富を野崎は語る。去年おととしと、野崎にはとにかく負傷が多かった。3年間の世界選手権挑戦で、なんとかまともにシーズンを戦えたのはデビューシーズンでしかない。
 負傷に負けず劣らず、野崎の悩みの種はマインダーをはじめとする支援体制だ。今の世界選手権では、マインダーなしでは事実上試合に参加できない。ところが野崎は、これもこの2年間、マインダーがころころと変わって、マインダーとのコンビネーションを調整するまでにいたっていない。それどころか、文字通り、試合に参加できないような取り組み方をせざるを得ないこともあった。

野崎サンティゴサ
サンティゴサの野崎史高
Photo:Horacio San Martin
www.todotrial.com

 現在野崎はスペインに住んでいるが、ここに至るまでは、何度もアパートが変わった。一見トライアルとは関係なさそうな住み家の問題も、ライダーのコンディションを整えるには重要なポイントだ。スコルパのお抱えライダーという、これまでの世界選手権挑戦日本人からすると恵まれた体制ではあるものの、よいも悪いも納得づくの純日本チームに対して、フランス人やスペイン人との混成チームとなる野崎チームは、悩みもおおかった。それに加わって負傷続きだから、なんともついてない。
 今年、野崎は住み家もマインダーも、はじめて前年と同じ体制となった。しかもマインダーは、昨年のカルロスに加えて、2年目の中盤までマインダーを務めたグレッグが加わった。マインダー二人体制は、現在の世界選手権では必須の体制だが、ようやく4年目にして、野崎はふつうの体制を得たことになる。
 スコルパは、TY-S125Fを世に出したり、今度は4トリックスを企画したりと、トライアルメーカーの中では意欲的な事業を次々に実現していく。しかし一方で、世界選手権をメインに戦うという体制は、これまで一度もとったことがない。世界選手権のパドックでは、各メーカーの大きなトラックが並び、さらにライダーのモーターホームが並ぶのが常だが、スコルパにはトラックがない。野崎のモーターホームが、スコルパの顔でもある。もてぎの日本GPでは、野崎は渋谷とともにヤマハ・スコルパの看板ライダーだが、ヨーロッパではあんなに厚い待遇を受けたことはないのだ。今年スコルパは、はじめてトラックを世界選手権に送り込むことを検討しているという。野崎が名実ともに、スコルパワークスのナンバーワンライダーとなる日が、ようやく見えてきた。
 なお、この記事を掲載したところ、野崎史高ご本人から、写真を提供いただきましたので、ご紹介します。

滑る野崎

 インドア風セクションは、上級クラスのみの特別セクションと思われます。野崎のあとには、昨年ユース125でタイトル争いをしたダニエル・オリベラスが下見中でした。
 キャンバー走行をしている野崎に足を踏まれているのはマインダーのカルロスくん。これがコースなのかセクションなのかは不明ですが、このあと後輪が滑り落ちてしまって、右側に待機している強靱そうなライダーとともに、マシンを引き上げているシーンも送られてきました。ありがとうございました。
 このサンティゴサトライアル、スペインではかなりの人気とのこと。日本人が一人ではさびしいので、ぜひ来年はみなさんもご参加を、との野崎選手よりの伝言でした。

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