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ドギーさん、2点!

 木曜日のSSDT。
 SSDT6日間オールクリーンは世界選手権百勝に勝る大記録、などと書いちゃったからか、木曜日にドギー・ランプキンは2点減点。オールクリーンは夢と消えました。しかしいまだ、たったの2点。
 2位はマイケル・ブラウンが5点。3位ジョルディ・パスケットも順位は変わらず、9点。
 日本人のエース齋藤晶夫は本日36点!(減点が減ってきている?)でトータル179点、117位となってます。猪倉誠治は本日81点……。トータル551点259位。リザルトを点検すると、20セクション以降はすべての選手の減点が0になってます。木曜日は20セクション以降がキャンセルになった模様。


 ドギーが2点減点したのは第8セクション。スタートして3つ目のヒル(もてぎ用語でいうところのゾーン。SSDTでは、丘ごとにセクションが待ちかまえていると思えばいい)。ここはマイケル・ブラウンも5点になっていて、なかなか減点のかさむセクションだった。
 しかしそれでも、ベン・ヘミングウェイとリチャード・テンパレイ(イギリス・ベータ)のふたりがここをクリーンしている。どちらもベータライダーだから、ドギーとも仲間にちがいない(ベンはドギーとは仲間以上の関係だ)。ドギーの2点は、彼らにきっと冷やかされていることだろう。
 ドギーもマイケルも、この第8セクションで減点したのみで、他はクリーンを貫いている。トータル減点はドギーの2点に対してマイケルが6点となったが、さて、このあとどういう展開になるのやら。ドギーだって、けっして鼻歌交じりにクリーンを積み上げているわけではないと想像します。
 3位のパスケットは、この第8セクションを1点で抜け、この日3点、トータル9点。4位のジェームス・ダビルもこの日3点だけど、トータルは11点。ダビルはブレイブロックと同点。
 スコットランドのギャリー・マクドナルドが12点、サム・ハスラム15点、ベン・ヘミングウェイ17点(第8はクリーンしたけど、そのちょっと前、第6セクションで5点をとっている。この日の減点はこの5点ひとつだけ)と続く。
 ジャービスは第8での5点を含み9点でトータル18点、10位。ジャービスに続くはシャウン・モリス、ダン・ソープ、アレックス・ウイグ、サム・コナーとイギリスのそうそうたる面子が並んでいる。16位にジェイムス・ランプキン。22位にロス・ダンビー、24位にハリー・ランプキン。第8セクションをクリーンしたテンパレイはトータル58点で34位。この日の減点だけで26点もある(たった26点という見方もできる)。そういうライダーが、ドギーが足をついたところをクリーンするというハプニングが起きるのも、SSDTのおもしろいところだ。といっても、テンパレイのすぐうしろにはダン・ヘミングウェイ(ベンの兄。こちらもイギリスではトップクラス)もいるのだから、テンパレイもなかなかのトップライダーということになるのだろう。今度から名前を覚えておくことにした。
 2枚目は、例によって超うまい無名人たちがひしめいている。そんな中で見覚えのある名前はスペインのカルロス・カサスさん。SSDTに何度も出場し、ベルドンでもジャン・ミシェル・バイルを相手にブルークラス(難易度的には国際B級くらいか。ただしこれも直接比較はむずかしい)の優勝争いをするような人。日本にもよくいらっしゃるツートラおじさんなのかもしれないけど、とてもうまいしたくましい。暑いからといってジャージを脱いでTシャツ姿になったのはいいが、コース上の枝にひっかかって両腕血だらけになっているのを見たことがあるけど、それでも平然と走っている。日本でもトライアルをやっているような人は少年の心を持っている人が多いけれど、少年度でいえば、ヨーロッパの人たちの方がはるかに勝っている。そのカサスさんはこの日27点でトータル119点、75位。
 ということで、カサスさんにだけ目を留めて3枚目へ。ミケーレ・ボシは96位。39点の140点。これに追いつく感じで迫っているのがマリア・コンウェイ。46点の170点。110位だ。いまだ女性トップの座は譲らない。女性2位はエマ・ブリストウ。44点の183点。122位。これに続いて、ようやく3枚目に登場したのがイリス・クラマー。34点で190点。125位。この女性たち、疲れが出るばかりか、後半になって本領発揮してくるところがすごい。
 3枚目の主役は、しかしやっぱり齋藤晶夫。この日36点でトータル179点、117位。コンウェイとブリストウにはさまれている。晶夫vs世界の女子ライダーの闘いも、おもしろい。
 そして、おぉ、ぼくらプレス仲間のボス、ジェイク・ミラーは晶夫くんのすぐ上、115位。54点の171点。晶夫くんにはがんばってもらって、お腹のでたジェイクにはぜひ勝ってほしい(イギリスの女子選手は、なんせイギリス人だし、それに世界選手権のトップランカーだから、負けてもしょうがないと思う)。
 女子ライダーはこの他、4枚目の上のほうにドンナ・フォックスが44点の194点で130位、ケティ・サンターが55点の226点で155位、レニソンが63点の351点で235位につけている。
 リザルトの4枚目は、フォックスとサンターの二人の女子ライダーくらいしか、目ぼしい人がいなかった。もちろんこちらが知らないだけで、みんなけっこううまい人たちなんだけどね。
 5枚目になると、いよいよ知らない人ばっかりになる。ところでSSDTのサイトへいってリザルトを閲覧している人はどれだけいるだろう。5枚目には、リザルトの右端に「E」マークがついた人が現れます。この人は失格扱いとなって、賞典外で大会を走らせてもらっている人。3日目までに、マシントラブルを起こしたとかヒルをまるごとすっ飛ばしてしまったとか、なんらか失格になることをやってしまったのでしょう。昔なら失格したらそのままさようならだったけど、今は翌日もチェックカードをもらって、走ることができます。リザルトにも掲載されます。でも完走にはならない。
 6枚目には、愛すべきボイタ・クレッカさんがいる。といっても、ニシマキが会ったのは杉谷が初出場した1999年の一度だけだったけど、当時すでにかなりのおっさんだったから、今ではおじいさんに近い状態になっているはず。この日63点でトータル351点。毎日きちんと走りきるのは、立派です。
 7枚目には、Eマークの人や朝から50点減点が並んでいる人(セクションの見落としは、日本では10点がふつうだけど、ここでは50点。ちなみに世界選手権は20点減点される。10点は日本のローカルルールらしい)が多くなる。そんな中、きっちり生き残っているのが猪倉さんだ。この日走った19セクションのうち、3点が7個で81点。猪倉さんは40歳以上クラスで最下位だけど、ブービー賞は4点上、その上は13点差だけど、あと4点くらいなら、なんとかなるかもしれない。ブービー賞目指してがんばってください。
 リザルトの一番最後の人の減点は、4日間で1534点。30セクションを全部5点でも150点、4日で600点のはずだけど、タイムオーバーもあり、ひとつセクションを飛ばすと50点だわで(申告して5点をもらうのは、今はOKになっている)そのトータル減点はなかなかダイナミックだ。
 そういえば唐突に思い出したけど、元トライアルジャーナルの編集長、今ストレートオン編集長の宮田光幸さんがSSDTに初参加したとき、ぼくは隠岐アイランドトライアルの会場にいた。トライアルジャーナルの編集をやってた前家くんと取材に出かけたのだけど、その前家くんに、宮田さんのSSDT情報が届いた。前夜祭だか表彰式だかで、前家くんがその情報を発表した。
「宮田さんはがんばっています。出場2○○名中、2○○位!」
 ほとんど最下位に近い順位だったけど、ここまではみんなおごそかに聞いていた。つづいて……
「減点千何百何十何点!」
 と前家くんが発表したとき、会場が沸きに沸いた。ぼくも大笑いさせてもらいました。10回足をついたら10点となる大昔のルールじゃあるまいし、減点1000点なんてスコアがとれるのは、そうとうなんだろうと思ったんですね、みんな。
 でも、それだって、完走してないととれないスコアなんです。SSDTを完走したすべての人には、まず問答無用で敬意を表すべきであると思います。宮田さん、その節は笑っちゃってごめんなさい。
 

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