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ラガ優勝、藤波4位世界選手権最終戦ベルギーGP

 2006年世界選手権もいよいよ最終戦を迎えた。最終戦は昨年と同じく、ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキット。緑の森が美しいサーキットで、ここに人工的にくわえられた岩のセクションを含み、観戦の容易さとトライアルの醍醐味をうまく両立させた大会設営。
 優勝は、アダム・ラガで今シーズンようやく3勝目。最多勝利を誇った藤波貴久は、最終戦にきて今年の強さを発揮しきれず4位。終盤戦にかけてずっと追い上げてきたタイトル争いは、最後にはちょっとだけ点差を開いて終了することになった。


 序盤は、カベスタニー、藤波、ラガが好調だった。中でもカベスタニーと藤波の調子がよかったのだが、中盤の5点が引き金で、藤波が減点を増やしていき、リズムを狂わせた。ラガは安定してクリーンを重ねていたから、藤波がラガを追いつめるには、クリーンをねらっていかなければいけない。その思いが、今年終盤、藤波の絶好調劇を演出した藤波スタイルを、ちょっとずつおかしなものにしていってしまった。
 ラガがこれだけ調子がよければ、たとえ優勝したとしても藤波にチャンピオンの目はない。藤波自身は最後の最後までタイトルをあきらめてはいないが、もしかすると、心の片隅に、無意識にそういう思いがあったのかもしれない。あるいは、ラガを切り崩すには、さらに華麗な走りをして逆転して突き放さなければいけないという思いもあったかもしれない。

 シーズン終盤の藤波の戦い方は、ライバルの動向を無視して、徹底的に自分の戦いをすることだった。この場合も、ラガが好調であろうとなかろうと、藤波が藤波自身の戦いをすればよかったのだが、シーズンの決着がこの1戦でつくと思うと、藤波といえど平常心ではいられないようだ。
 同じようなことは、藤波のチームメイトのランプキンにも起こった。最終戦を前に、カベスタニーとランプキンは1点差でランキング3位争いをしていた。事実上、最終戦で上位につけたものが、ランキング3位を獲得する。
 ところが序盤から、カベスタニーが好調なのをランプキンはその目で見てしまっている。その焦りが減点を誘い、形勢を一気に逆転しようとクリーンをねらって失敗し、さらに減点を増やしていった。

 ラガは一見、藤波に追いつめられてナーバスになっていた。プラクティスのときから、藤波やみんなとはいっしょに練習をせず、試合が始まるやトップグループの中では誰より先にトライし、藤波、カベスタニー、ランプキン、ボウを置いて、どんどん先へ進んでしまった。ライバルといっしょに戦うのをきらったような感じで、精神面での同様が伺えたのだが、終わってみれば、中盤から終盤にかけては独走状態だった。わずかに後半、カベスタニーに追いつかれ、クリーン数、1点、2点、3点ともに同数で、競技タイム差5分8秒差で、ラガの勝利となった。
 アメリカで2勝して以来、勝利から遠ざかっていたラガだが、ここへきてようやく3勝目。しかも藤波に追いつめられてもっとも苦しい中での3勝目だから、その喜びもひとしおだったことだろう。
 藤波は、1ラップ目にも連続で5点を喫し、2ラップ目にも連続5点があった。どこかにひそんでいた緊張が出た結果ともいえるし、このところの無敵の戦い方を忘れてしまって、ライバルの動向に一喜一憂する戦い方が出てしまったともいえる。
 しかしいずれにしても、今シーズンもっとも勝利を得たのは藤波であって、そして7回の世界ランキング2位獲得も、新記録だった。
●世界選手権

Pos. Name Machine Nation Lap1 Lap2 Tatal(+TimeP.) Clean Points
1 アダム・ラガ ガスガス SPA 6 22 28 19 201
2 アルベルト・カベスタニー シェルコ SPA 8 20 28 19 177
3 トニー・ボウ ベータ SPA 25 15 40 15 160
4 藤波貴久 モンテッサ JPN 18 23 41 14 184
5 ジェロニ・ファハルド ガスガス SPA 21 23 44 15 131
6 ドギー・ランプキン モンテッサ GBR 22 24 46 14 169
7 マルク・フレイシャ ベータ SPA 31 33 64 8 105
8 ジェームス・ダビル ベータ GBR 37 39 76 6 80

●ジュニア

Pos. Name Machine Nation Tatal(+TimeP.) Clean Points
1 ダニエル・ジベール モンテッサ SPA 6+11=17 20 214-32
2 ダニエル・オリベラス ガスガス SPA 10+10=20 22 208-30
3 マイケル・ブラウン ベータ GBR 8+14=22 20 202-30
4 ニコラス・ゴンタール ガスガス FRA 16+15=31 17 143-19
5 ジュリアン・アルナウド ガスガス FRA 18+22=40 12 55
6 ヨッヘン・シェーファー ベータ GER 20+22=42 11 31

●125

Pos. Name Machine Nation Tatal(+TimeP.) Clean Points
1 アレックス・ウイグ ガスガス GBR 4+10=14 21 178
2 ロリス・グビアン シェルコ FRA 8+6=14 19 188-19
3 ベンジャミン・リオトー シェルコ FRA 11+8=19 20 78
4 アレクシ・セルバンテス ガスガス FRA 6+15=21 19 66
5 マテオ・グラッタローラ シェルコ ITA 14+9=23 18 173-12
6 アルフレッド・ゴメス ガスガス SPA 11+13=24 17 148-12

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