2023年11月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
  1. MFJトライアル
  2. 2016高田島ツートラ
  3. 2017TDN
  4. TDN

    2023.09.11

    TDN全記録
  5. 2017お勉強会
  6. PayPay本人確認ジャンボ
  7. リザルト関東
  8. TDN
  9. イベント(大会)
  10. イベント(大会)
  11. イベント(大会)
  12. リザルト中国
  13. TRJ / MFJ
  14. イベント(大会)
  15. リザルト関東
  16. イベント(大会)
  17. MFJ
  18. リザルト中国
  19. リザルト関東
  20. イベント(大会)

トライアル事始

© トライアル自然山通信 All rights reserved.

トライアル教室のうそ?

07BS真壁の野崎

 先生と生徒、どちらも人間。人間は人それぞれ。教えるほうと教えられるほう、どちらにもそれぞれの感性があります。感性がくいちがうと、せっかく教えてもらったのに「あの先生、うそつきじゃん」てなことになってしまう。たとえばそれは、こんなこと。
 というお話は、バイカーズステーション2007年5月号に書いたもの。
 誌面での原題は『よくある、トライアル教室の“うそ”と真実』でした。


 トライアルの乗り方を教えるというのは、たいへんなことだ。たとえばトライアルの教本には『登りではからだを前に、下りの時にはからだを後ろに』と解説する。登りではフロントが浮き気味になるからそうならないように、下りでは前転の恐れがあるのでそうならないようにという配慮からこうなっている。ところがこう教えられて、ロボットみたいにぎくしゃく走っている人が少なくない。気の毒に。彼らは素質がないんじゃなくて、教えられ方をまちがっちゃったのだ。
 写真を見てちょうだい。野崎選手は、登っているけれど、からだはどっちかというと後ろにある。トライアルの教本とは、ちょっとちがっちゃってる。
 登りでからだを前に持っていくと、リヤタイヤの荷重が減る。リヤタイヤのグリップを最大限に使おうというときには、登り坂だって、からだがリヤタイヤの荷重を稼ぐ位置にくることがある。登りではからだを前に、と教える先生は、すべての登りのシーンを想定しているわけではなくて、あるほんの一パターンを想定して教えている。

07BS九州の小川

 もう1枚、ターン中の小川友幸。トライアル教室では「ターンは外足荷重で」と教える先生もいるし「内足荷重」と真反対のことを教える先生もいる。生徒は困る。では、小川選手の場合は、どっちの足に加重しているでしょう。
 トライアルは、たいへんに複雑な地形を走る。トライアルに比べると、ロードレースなんて定盤の上を走っているようなもんだし、モトクロスコースだって高速道路に見える。こういう複雑な状況では、ライダーは刻一刻と状況に応じてマシンを操縦し、テクニックを使い分けなければいけなくなる。
 ターンでは内足荷重も外足荷重も使う。というより、その荷重をどう使い分けるかが胆である。外足か内足かという問題ではない。野崎選手の場合も、からだが前か後ろかが問題ではなく「今どのフォームをとるのが一番適切か」を感じ取って実践しているだけだ。
 ひとつのセオリーでテクニックを語ろうとすると、ろくなことにならない。ターン中、ずっと外足に荷重かけてればいいなんて、そんな簡単なもんだったら苦労はないし、実験できればやってみるといいんだけど、トライアルのような低速走行で、外足だけに加重して走れというのは、限りなく不可能に近い(もちろん内足もしかり)。
 ターンは内足荷重だという先生は、実はこっそり、外側のハンドルを押し付けていたりする。外足荷重という先生も、やっぱりハンドル操作をしている。彼らは、こういうことをないしょにしているわけじゃない。じょうずなライダーは、あまりにも無意識にいろんな操作をする。その中で、メインとなる操作について解説をするので、シロウトにとってはつじつまが合わなくなっちゃうのである。
「なにもしなければ走破できる」という言い方をするセンパイも多い。マシンの走破性にアクションを預けろということなんだけど、アクセルは開けてるし両手両足でマシンをコントロールしているし、無意識にいろんなことをしている。「なにもしていない」とはなんと乱暴な。ある程度トライアルができるひとならこれで通じるんだけど、ある程度のトライアルができない人が同じ教えを受けてしまうと、お気の毒。

07BS藤波1
07BS藤波2

 こちらの写真は、世界チャンピオン藤波貴久。ここでは、レバーを操作する指使いについて考えてみる。レバー操作は、ブレーキもクラッチも、人差し指1本でと教えられる。これは科学的にも証明されているし、実際のところ中指でレバーを握っていては、マシンをコントロールすることなんかできない。
 ところがこの藤波、ブレーキは人差し指と中指の2本指、右の写真では、クラッチを4本指で握ってる。ぜんぜん教科書通りじゃない。
 俳句は五七五でできている。字余りという定石をはずした手法もあるけど、最初から字余りばかりで習作を続けていては、まともな俳句を詠めるようにはならない。しかしまた、定石にこだわりつづけるのもまた、ろくなことはない。
初出:バイカーズステーション2008年5月号

関連記事

トライアルGC大会/GCクラスでの昇格の記録

トライアルGC大会、そのGCクラスで国際B級への昇格を果たした選手の一覧です。 GC大会10位までに入ると(2000年以降の場…

2023全日本第最終戦CityTrialJapan大会

IASのみの、しかも第7戦までのランキング10位までの10名のみが参加する全日本選手権最終戦シティ・トライアル・ジャパン大会は、いろいろな特…

MFJトライアル

全日本歴代ランキング

全日本選手権の、歴代のランキング一覧です。 全クラス、ランキング15位までを抽出させていただきました(15位までに空欄があるクラス…

2023年全日本選手権独自集計ランキング

2023年全日本選手権ポイントランキングです。MFJ正式ではなく、自然山通信独自集計です。 各ラウンドの数字はポイントではなく順位です…

2023年、村の選挙

今度の日曜日は、福島県議会議員と、それに合わせてあちこちの自治体の議員選挙があって、我が村でも村議会議員選挙が予定されていた。 (さ…

2023年秋、11月号電子版できました

11月号の電子版です。 先月号電子版ができたときには、暑さが一気に引いて涼しくなったと書いたのに、一転、夏日になるようなあったかい秋に…

自然山通信11月号発売中

自然山通信11月号の発売です! 夏のような陽気がまだまだ続いて、夏みたいな秋が長〜いです。今月号は全日本レディースの新チャンピオン山森あ…

2023第6回高田島ツーリングトライアル

11月3日、高田島ツーリングトライアルを開催しました。村議会選挙の取材で村を訪れて、ついでにこちらも取材することになってしまった福島民報の記…

11/12 City Trial Japanへのお誘い

Pさんへ Pさんが大阪にお住まいと聞いて、お勧めイベントのご紹介です。11月12日に曜日に開催で、場所は大阪市の中央公開堂前の中之島通…

2016高田島ツートラ

11/3高田島ツーリングトライアル

55名さまのエントリーが確定して、昨日受理書をお送りさせていただきました。ご確認ください。 (さらに…)…

ページ上部へ戻る