2023年6月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
  1. 2017お勉強会
  2. リザルト関東
  3. トライアル・デ・ナシオン
  4. イベント(大会)
  5. イベント(大会)
  6. イベント(大会)
  7. リザルト中国
  8. TRJ / MFJ
  9. イベント(大会)
  10. MFJトライアル
  11. リザルト関東
  12. イベント(大会)
  13. MFJ
  14. リザルト中国
  15. リザルト関東
  16. イベント(大会)
  17. イベント(大会)
  18. イベント(大会)
  19. イベント(大会)
  20. イベント(大会)
  21. リザルト中部
  22. 2017TDN
  23. トライアル・デ・ナシオン
  24. リザルト関東
  25. リザルト中国
  26. リザルト中国
  27. イベント(大会)
  28. イベントリザルト
  29. リザルト中国
  30. リザルト中国
  31. TRJ / MFJ
  32. イベント(その他)

トライアル事始

© トライアル自然山通信 All rights reserved.

敷き居の高いトライアル?

08RTL試乗会の小川友幸

 トライアルは、いわば技を競う競技である。できることが多いほうが、人にも勝てる、自慢もできる。しかしあんまりにも芸達者な人たちばかりのところには、新参者は入りにくい。新型マシンの試乗会は、おもしろいんだけど、また敷き居が高いものでもある。
 という書き出しでバイカーズステーション2007年11月号に掲載したのは、こんなつぶやき。


 オートバイのメーカーは、新型車が登場すると雑誌屋さんを招いて試乗会を行う。雑誌にとってはニューモデルの紹介をするよい機会だし、メーカーも新型車の宣伝をするチャンスだから、双方がほくほくしながら、この日を迎える。
 トライアルも、毎年新型車が出てくるから、こういう催しがある。先日は、2008年型RTL260の試乗会があって、取材にでかけてきた。トライアル専門誌以外にも、オフロード雑誌を中心に、何誌かの雑誌社が取材にやってきていた。
 トライアルマシンは、そもそもよほど特殊なジャンルらしくて、たとえばBS誌は試乗会に来ていない。ロードスポーツ系の雑誌には、トライアルマシンの紹介は畑違いなのらしい。
 それにしても不思議なのは、雑誌屋さんが、みんなして試乗会に来ていながら、試乗をしないってことだ。乗るのはトライアルジャーナリストのF氏やMJ氏、マイクを持たせたら世界一のKN氏など、トライアルの熟練者たちで、雑誌屋さんは彼らが走っているシーンを撮影してコメントをまとめて、記事にする。それが、いまどきのふつうらしい。
 20年、30年前、メーカーの試乗会といったら、雑誌屋さんたちはこぞってニューモデルに乗っていた。仕事なんだか、乗るのが楽しいのだかよくわからない。とにかく乗る。それが、雑誌屋さんのふつうだった。
 乗るんじゃなくて話を聞くのが仕事とあらば、記者のみなさんが乗らないのは当然なのだけど、心配になってしまうことがある。トライアルマシンって、ちょっと乗ってやろうという気にならないほどおもしろくない、あるいは乗るのがむずかしそうに見えるものなんだろうか?
 メーカーのみなさんは、雑誌に紹介してもらって、みんなに乗ってもらおうと期待している。ところがまず、雑誌記者のみなさんが乗りたがらないのだから、先行きは明るくない。

08RTL試乗会の小川友幸その2
試乗会にゲスト参加してくれた小川友幸選手。
2007年全日本チャンピオンとなる公算強し。
神様級テクニックの連発。

 こういう話を、本誌S編集長にしてみたことがある。
「なんにもできないし、恥ずかしいじゃん」
 というのが、そのご返答である。ごもっとも。どうやらトライアルとは、岩を越えたり急坂を登ったり、飛んだりはねたりするものだという印象が、すっかり根づいているようだ。そしてそういうことができない人々は、恥ずかしくてトライアル場でオートバイを走らせるなんてできないものだと……。
 でもさ、最初から大岩を越えられる人なんてだれもいやしない。大岩どころか、直径10cmの岩だっておっかなかったりするもんだ。で、今トライアルをやっている人の大半が、ようやく10cmの岩を越えられるようになった、なんにもできない人たちである。

08RTL試乗会の杉谷真
国際B級、自然山杉谷。こんなの
ばかり走るから、敷き居が高い。

 もしかすると、S編集長は誤解をしていて、ぼくがこの連載で書いていることは、トライアルの世界では珍しいことで、だからおもしろいネタだと思ってくれているのかもしれない。だけどこれがふつうだ。平地で輪を描くことに大汗を流し、スロープみたいな坂道に緊張しまくり、小さな石ころを越えるのに難儀する人たちが、底辺トライアルのマジョリティである。
 スポーツ新聞に草野球のことが掲載されることはほとんどないけれど、プロ野球で活躍する人より草野球を楽しむ人のほうがはるかに多い。草野球を楽しむ底辺の人々がいるからこそ、ピラミッドの頂点のプロの世界が輝いてくる。
「なんにもできないから」と始めてもらえないとしたら、これはトライアルにとって由々しき問題である。少子化で将来の年金問題に苦しむ厚生労働省よりも悩みは深いかもしれない。
 今のオートバイはとっても優秀で、乗る人が乗れば止まった状態から次の瞬間に2メートルや3メートルの大岩を登ることができるように作られている。だからといって、これに乗る人がそんなことをしなければいけないきまりはなんにもない。時速300キロが出せるオートバイに乗っていても、たいていの人がせいぜい100キロちょっとのスピードで満足して走っていると、同じようなもんだ。

08RTL試乗会のニシマキ
恥ずかしながらニシマキ。まだ平地しか走れない。

 トライアルを楽しみたい、始めてみたいと思っている人は、実はけっこう多い。そういう人たちに指針を作ってあげるには、あんまりトライアルがじょうずな人たちより、S編集長みたいな、ふつうのライダーに、どんどん乗ってみてほしいと思うので、次の機会には、ぜひよろしくお願いしたいと思うのでありました。

関連記事

2023年全日本選手権独自集計ランキング

2023年全日本選手権ポイントランキングです。MFJ正式ではなく、自然山通信独自集計です。 各ラウンドの数字はポイントではなく順位です…

2023全日本選手権第3戦<リザルト>

2023全日本選手権第3戦もてぎ大会リザルト ●2023年6月4日 ●栃木県芳賀郡茂木町モビリティリゾートもてぎ 天候:晴れ …

6/4全日本第3戦もてぎ大会

全日本選手権第3戦は世界選手権が開催されたばかりのモビリティリゾートもてぎでの開催。今週末の6月4日開催です。 (さらに&helli…

自然山通信5月号電子版できてます

たいへん遅くなりましたが、自然山通信5月号、電子版がご用意できました。 5月はゴールデンウィークなどありましたが(そのせいでこんなこと…

自然山通信5月号発売中

2023年自然山通信5月号の発売中!世界選手権も全日本シリーズもはじまり、もてぎの世界選手権日本大会「2023 Hertz FIMトライアル…

2023高田島庭先コンペティション

5月5日、高田島庭先コンペティションを開催しました。今回が4回目の開催になるみたいです。 1回目は伝説の大雨でした。1ラップ目で力尽き…

2023全日本選手権第2戦<リザルト>

2023全日本選手権第2戦熊本・山鹿大会リザルト ●2023年4月23日 ●熊本県山鹿市矢谷渓谷キャンプ場 天候:晴れ 観客…

4/23 全日本選手権第2戦熊本・山鹿大会

次の戦いは4月23日の九州だ。 4月2日、キョウセイドライバーランドで開幕した全日本選手権。3週間を置いて第2戦は九州熊本県山鹿市での…

【2023トライアルバイクテストデイ】いよいよ今週末!

【2023トライアルバイクテストデイ】今週末の開催です! 4月16日、関東トライアル場のメッカ、茨城県桜川市『真壁トライアルランド』で、【…

2017お勉強会

2023年高田島お勉強会

2010年から続けていて、まずまず好評をいただいたお勉強会・体験会のお知らせです。限定10名様。 福島県双葉郡川内村で…

ページ上部へ戻る