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トライアル事始

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エンジンのかけかた

トライアルマシンのキックが重たいとお嘆きの方は多いと思います。特に女性は、キックの重さゆえに、250ccマシンの購入をためらわれる方も多いと思います。でも、ちょっとだけエンジンの構造を理解して、機械の理屈にさからわずに、そぉースルっとキックペダルを降ろせば、あら、軽い。誰だって、簡単にエンジンがかけられます。研究してみてください。

エンジンのかけかた

トライアルバイクでは、セルモーター始動のものはありません。全部キック始動です(2005年現在)。しかも、ライディング中にじゃまにならないような位置、機構を採用しているため、あんまり楽ちんにキックできるようにはできていません。でも、大丈夫です。がむしゃらにキックするのではなく、正しいキックを覚えてください。そしたら楽ちん、なのです。

キックペダルを押し下げていくと、エンジンの中では、ピストンがシリンダーの中で上昇していって、空気をぎゅーっと押し縮めていきます。この、空気を押し縮めていくところが、キックがとっても重いところです。逆に、ピストンが一番上までいってしまえば、あとは降りるだけ。押し縮められた空気がピストンを押し下げる働きもするので、抵抗はほとんどありません。足じゃなくて、手だってキックペダルをおろせるくらいです。この、ピストンがシリンダーの一番てっぺんにあるときのことを、上死点といいます。「キックは上死点から踏み降ろす」。これが鉄則。

ところが上死点をさがすのは、実はとってもむずかしいです。まちがいの多くは、キックペダルをちょいちょいと踏んで、キックが固くなったところを探って、そこが上死点だと思ってしまうこと。そのキックが固くなったところは、ピストンが上昇して、これからいよいよ空気(とガソリン)を思いきり押し縮めようとするときで、上死点ではないのです。

なので上死点をさがすのはとりあえずあきらめて、一番キックが重たくなったところ(上死点のちょっと手前)をまず見つけます。ここなら、わかりやすい。

このポイントは、なんせキックが一番重たいところだから、この位置から思いきり踏んづけても、跳ね返されるのがオチです。足も痛いし、キックペダルも痛いです。ときどきキックペダルを折る人がいますけれど、それはこういうまちがったキックをしているからです。

話は脱線しますが、かくいうワタシめも、キックペダルを何本か折ったことがあります。初期モデルはキックが上手なメーカーのテストライダーがテストしていて、一般社会のへたくそがキックすると、その力まかせのキックに負けて折れてしまうという悲劇ではないかと思うのですが、メーカーにはへたくそがキックをすることも考えて、もっと強度を持たせてほしいと要望したいところですが、自然山通信としては、地球上のあらゆるトライアルライダーにちゃんとしたキックの作法を覚えてもらえば、メーカーが作るキックももっと軽量に(折れやすい)作れるのではないかと思うのです。

さてキックの作法の続きです。

キックの一番重たいところでは、力を入れません。そのかわり、そーっと踏みます。踏むというより、さわるだけ、足を置いておくだけでいいです。足の重みをキックペダルに預けるだけで、思いきり蹴飛ばしても降りなかったキックが、ゆっくりするするっと降りていきます。

そして、キックがするするっと降りたかな、と思うその瞬間に、足に力を入れてぶるるんと踏み下ろします。

これ、微妙なタイミングがキモです。キックがするするっと降りるのを待ってしまって、行き過ぎてしまったらやりなおし。おいしいところを通り過ぎてしまって、次の圧縮行程(重たいところ)にいってしまいます。といって、キックするのが早いと、重たいところに引っかかってしまって、跳ね返されます。

うまくタイミングがあえば、驚くほど軽くキックが降ろせます。で、エンジンが簡単にかかります。タイミングさえバッチリなら、足じゃなくて、手でかけることだって、可能です(あぶないので、やらないでください)。

考え方、イメージとして、キックは踏み降ろすに従って、どんどんエンジンの回転スピードを上げるようなやり方をしてください。かたいキックを踏み降ろそうとすると、キックを踏み降ろす最初の瞬間に全パワーを使ってしまって、一番おいしいキックを踏み降ろすあたりでは、もう力のなくなったへろへろキックになってしまいます。このちがいを理解していただくと、上手なキックができるようになる日は近いかと思います。

トライアル以前に、エンジン始動で疲れていたみなさん、正しいキックの作法は必須です。キック始動が楽ちんになれば、トライ待ちの時にも自信を持ってエンジンが止められます。ガソリンも節約できる。後ろの人も、排気で目が痛くならないですむ(2ストロークの場合は特に)。うるさくない。いいことづくめです。お試しあれ。

<追記>
その後、トライアルマシンにセルモーターが装備されるケースが出てきました。どんなにキックが軽くなっても、そりゃ、ボタンを押せばエンジンがかかるほうが楽賃です。ただ、セルモーターがついているからという理由だけで車種を選択すると、ときに用途に適さないものを選んでしまったりすることにもなります。競るセーターやバッテリーの管理の手間も増えます。セルモーターつきのマシンを選択するにしても、正しいキックができるのに越したことはありません。ぜひ正しいキック作法を探ってみてください。

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