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1607ルールのお話キャッチ

ジャックナイフすると5点?

2016年7月3日、全日本選手権九州大会で、ジャックナイフしたら5点と判定されたというライダーが続出したという話を聞きました(もうしわけない。その現場は目撃できませんでした)。それはどういうことなのかという解説をしてみたいと思います。

ジャックナイフをしたら5点なのではなく、ジャックナイフをしたあとにあることをしてそのまま発進すると、ラインクロスとなる場合がおうおうにしてある、ということであります。

1607ルールのお話0

画面左方向から走ってきます。この場合、このマシンがガスガス・パンペーラ改のトライチェーサー2000であるとか、なぜかクラッチレバー側のグリップをクウガの手だけが握っていてオカルトではないかとか、そういうことは関係ないです。点線は、これからジャックナイフをしようという軌跡です。ずいぶん大きくリヤを振ろうとしていますから、こんなにリヤが振れない人は、おそらくラインクロスとはならないでしょう。

1607ルールのお話1

ここまで走ってきた軌跡を線で書いてみました。実際のセクションではこういう分かりやすい状況にはなりませんが、オブザーバーから見ると、いくつかチェック項目をおさえておけば、ラインクロスかどうかが簡単にわかる仕組みになっています。ここではフロントタイヤの位置に注目します。

1607ルールのお話2

リヤを大きく振りました。一度に振っても何度にもわけて振っても、フロントタイヤの位置が動いていなければ、状況は変わりません。ここからが問題です。

1607ルールのお話3

フロントを1回振ってみました。画面右側へ。ライダーの視点でいうと、左に振ってます。実際の寸法でいうと50cm近く振ってますが、これが1mでも5cmでも理屈としては同じです。

1607ルールのお話4

次にフロントを右に振ってみました。今、マシンが向かってきたその方向です。フロントタイヤが、これまで描いてきた軌跡の手前に位置しているところがポイントです。

1607ルールのお話5

ここで一つ前に戻って、フロントを左に振ったまま前進してみましょう。ラインクロスは、マシンが描いた軌跡を前後輪が横切った場合です。この場合は当然ですが、ラインクロスとはなりません。ところが……。

1607ルールのお話6

フロントを右に振った状態で、そのまま前進すると、これは一目瞭然、今走ってきた軌跡を、前後輪が横切ることになります。これはラインクロスで5点。とても明解です。

90度以上のジャックナイフをし、さらにこれまで進んできた方向にフロントホップをすると、フロントタイヤはそこまでの軌跡の手前に落ちます。これではラインクロスは免れません。もう1回2回フロントホップをして、フロントタイヤの位置をそこまでのラインの先に戻しておく必要があります。

今これを書きながら気がついたのですが、90度以下のジャックナイフならラインクロスにはならないのではないかとか、ジャックナイフをする前にフロントを一度(この場合は)右に振っておくとラインクロスにはならないと思われます。でもジャックナイフは時間を節約しながら後輪の位置を大きく変更するのに有効ですから、一度止まってしまうと効果半減ですね。

後輪も上がらない多くの皆さんには関係ないルールに見えるかもしれませんが、全日本選手権など観戦する際、ライダーとオブザーバーが「なんで?」とやりとりしているときに、こういう細かいルールを知っていると「なるほど、これのことか」と興味深いものと思われます。

なお、このルールは当然ですが、2016年現在のMFJトライアルルールです。ルールが変わったり解釈が変わる可能性はあります。オブザーバーはもちろんですが、ライダーも競技規則をよく学ぶ必要があるということで、もしかすると観戦するお客さんも、お勉強しておいたほうがいいかもしれません。

MFJ競技規則は、PDFで誰でも閲覧することができます。
MFJ競技規則

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