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ウイロビーさんの奥さん

 9月のデ・ナシオンの会場で「じゃまた来年」と別れてから、半年ぶりにみんなと会う。と、御年75歳ほどになる最長老のエリック・キッチンさんから、訃報を聞かされた。デイビッド・ウイロビーさんの奥さん。1ヶ月ほど前。ガンだったそうだ。


 ウイロビーさんは、FIMのトライアル副委員長で、ヨーロッパ連盟のトライアル委員長のイギリス人。ヨーロッパ選手権や世界選手権を転戦して、大会の運営を行っていた。FIMのトライアル委員にはいろんな国の人が集まっているけど、ウイロビーさんはイギリス人らしく、振ったり止まったりしないトライアルを提唱していた。転戦はキャンピングカーでおこなっていて、パドックにはいつも奥さんの姿があった。
 2003年のことだったけど、ヨーロッパ選手権の会場で、ウイロビーさんとお話しをしたことがあった。今、FIMは振ったり止まったりについて規制をするのはあきらめたようだけど、当時は機会による採点システムを作ろうとしていたりして、ウイロビーさんはその中心人物でもあった。
 ヨーロッパ選手権は、世界選手権に比べてスタッフが少ない。ウイロビーさんはふだんはチャーリー・デマティエがやっているリザルト整理を奥さんといっしょにこなして、大会の後始末をして、ようやくひとくぎりつけて自分の家(パドックに停泊しているキャンピングカー)に帰ってきたところで、ぼくにつかまった。
「OK。待たせて悪かった。でも話をする前に、ちょっとビールを飲ませてくれないか」
 イギリス人は、とにかくビールが好きだ。ウイロビーさんがキャンピングカーの扉を開けると、中から奥さんがすすっとビールを差し出してきた。なにはなくとも、キャンピングカーではビールが冷えていること。ウイロビー家の家訓らしい。
 話の途中で、ヨーロッパトライアル副委員長のアルネ・ヘディンさん(スウェーデン)が、こんな写真が出てきたと大昔の写真を持ってやってきた。それは87年か88年の写真で、ブラック団の少年たちが大挙して自転車トライアル世界選手権に参戦しに来た時の写真だった。それはパドックでの一コマで、黒山一郎さんが子どもたちにシャワーを浴びせている。といえば聞こえはいいけど、子どもたちを裸にして、高圧洗車機でひとまとめに洗っている写真だった。高圧の噴水を浴びて、素っ裸で飛び回っているのが、7歳8歳の自分の藤波貴久だった。
 ウイロビーさんはその写真を見せられると、キャンピングカーの中の奥さんに大声で声をかけて呼びだした。
「おーい、フジのヌードだ。見においで〜」
 ウイロビーさんたち夫婦にとって、トライアルのパドックで起きることは自分たちの生活の一部であって、昔の写真は彼ら自身の思い出の一コマでもあった。
 その1年後、藤波貴久は念願の世界チャンピオンになった。ウイロビーさんたちイギリス人にとっては、我らがヒーローであるドギー・ランプキンから世界タイトルを奪っていったにくき存在だったろうが、どっこい、こども時代から世界選手権のパドックに出入りをしていた藤波らは、ウイロビーさんにとっては少年時代に自分の家に遊びに来ていたはな垂れ小僧的存在である。我が子というとちょっと大げさだけど、ご近所の愛すべきクソガキたちであったろう。
 世界チャンピオンの表彰式で、ごほうびに体重分だけのチョコレートをもらうという余興で、巨大な天秤に載せられて、チョコレートが積み上げられるままにだんだん高いところに上がっていく新チャンピオンを見守りながら、奥さんは「あれが新チャンピオンなのねー」とくすくすと楽しそうだった。イギリスが誇るチャンピオン、ランプキンだったらどこまでも姿勢を正して紳士道を貫くも、日本の新チャンピオンは誰からも愛されるのが特技でもある。そして新チャンピオンを、たぶんとっても愛してくれていたのが、ウイロビーさんと奥さんのエミリーさんだった。
 そういえば、ウイロビーさんは2006年の1年間、世界選手権の現場に姿を現さなかった。トライアル委員長イグナシオ・ベルネダとともに引退なさったのかとも思ったけど、実は奥さんの病気がその原因だったのだ。
 久々にあったウイロビーさんは、あいかわらず笑顔で、ぼくらを迎えてくれた。
 エミリーさん、アルプスの山の中で、ウイロビーさんと仕事後の一杯のお相伴に授かっていただいたビールは、たいへんおいしゅうございました。これからも、空の上からトライアルパドックを眺めて微笑み続けていてください。ありがとうございました。

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