2023年10月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  
  1. 2017TDN
  2. TDN

    2023.09.11

    TDN全記録
  3. 2016高田島ツートラ
  4. 2017お勉強会
  5. PayPay本人確認ジャンボ
  6. リザルト関東
  7. TDN
  8. イベント(大会)
  9. イベント(大会)
  10. イベント(大会)
  11. リザルト中国
  12. TRJ / MFJ
  13. イベント(大会)
  14. MFJトライアル
  15. リザルト関東
  16. イベント(大会)
  17. MFJ
  18. リザルト中国
  19. リザルト関東
  20. イベント(大会)
  21. イベント(大会)
  22. イベント(大会)
  23. イベント(大会)
  24. イベント(大会)
  25. リザルト中部
  26. TDN
  27. リザルト関東
  28. リザルト中国

© トライアル自然山通信 All rights reserved.

FIM委員の顔ぶれ

08FIMのマニュアル類
 FIMは、毎年関係者(選手権に参加するエントラントも含む)にいろんな冊子を配布している。MFJも、ライセンスホルダー(ライセンスフィーを払った資格のある人)に競技規則書などを配布しているけど、当然というかなぜかというか、FIMのほうが気合いが入っている。世界選手権の開幕戦にでかけると、ほれとばかりにばさばさと冊子を渡される。去年のFIM年鑑(全カテゴリーのランキングなどが一覧されている)、レギュレーション総則、トライアル細則、環境問題についてなどなど。
 意地悪な見方をすれば、開幕戦で規則書をもらったって遅いじゃないかって気もするけど(その点、MFJの規則書はシーズンオフの間に作られて、新年度のライセンスの発行とともに送られてくる。立派)FIMは世界選手権の現場で、世界中のみなさんにタダでお配りしちゃうんだから、太っ腹ではある(世界選手権にきている人というのは、MFJの全会員なんかよりはるかに少ないわけだけど)。
 といっても、いつもはぱらぱらとめくって本棚にしまいこんでしまうのだけ(捨てるのは、かろうじて思いとどまっている)。ちょっと眺めてみると……。


 年鑑には、役員名簿ってのもある。ふつうの人にはとんとご縁がないとは思うけど、この9年、もてぎで世界選手権をやるようになって、オフィシャルの人たちはFIMのお偉いさんとの接触も頻繁になった。FIMにはトライアル委員会というのがあって、これに世界中の人が参加している。今のオヤブンはクルミエールさんといって、フランスの人。英語を器用に話すけど、英語でお話するのは恥ずかしがる。前のオヤブンはベルネダさん。スペイン人。もともとスペイン協会の仕事をしていて、スペインの若いライダーを引き連れて世界選手権を転戦などしたことがある。当時の目玉ライダーはアンドリュー・コディナとかで、なぜか杉谷真がその転戦に乗っかっていたりしたこともあった。
 副委員長はノルウェーのミンケンさんとルクセンブルクのヴァン・ディックさん。ディックさんとぼくらは、藤波が世界チャンピオンをとる前日、トライアル仲間のカート耐久レースでチームを組んだことがある。金曜日の夜、突然、近所のカートコースに出かけるぞということになって、みんなでぞろぞろでかけていった。トップライダーは「そんなお遊びにつきあっていられるか」という感じだったけど、世界選手権1年生(当時はユースだった)のオリベラスやジベールなど、スペインの若手はこぞって参加してきた(参加させられた)。ぼくらのチームはスペインベルネダ、ヴァン・ディック、杉谷、ニシマキというデコボコカルテットで、ピカイチに速かったマンサノに何ラップもされてしまった。
 そんな話がしたかったわけじゃない。トライアル委員には、その他イギリスのウイロビーさんをはじめ8人がいらっしゃる。国名を挙げると、ポルトガル、イタリア、サンマリノ、ベルギー、ドイツ、チェコ、スペイン、イギリスの方々だ。残念ながら、日本の人はひとりもいない。トライアルのみならず、委員会の名簿を最初から最後まで見ても、日本の人はロードレース委員会に杉本五十洋さんひとりしか発見できなかった。
 トライアル委員会の人は、それぞれ世界選手権が比較的盛んな国の人だけど(サンマリノでの開催は、最近はないなぁ)他の委員会を見てみると、クロアチアとかチェコとかペルーとか、あんまりモータースポーツが盛んでなさそうな国の人も、どんどん名前が並んでいる。日本にはでっかいメーカーが4つもあって、世界選手権も開催されていて、ロード、モトクロス、トライアルの各クラスでチャンピオンがでているというのに、たったひとりですぜ、たったひとり。
 よく、ヨーロッパの連中は日本人が強くなると、都合がいいように規則を変えやがる、という不満を聞くことがある。欧州勢のわがままは、ぼくも感じることがある。でも、そこで「そりゃ、あんたたちのわがままでしょ」という人がいなけりゃ、それはわがままではない。
 日本のライダーよ、もっと世界へ出て行きましょう、と無責任に言い続けているけど、世界へ出て行かなければいけないのは、選手だけじゃない。ぼくらジャーナリストもそうだし(たった10年の自然山通信なんかより、長年にわたって世界の舞台を取材し続けている藤田秀二さんには、とんと脱帽する)、こういう大会を運営する側の人にも、それはいえることだ。
 工業アドバイザーなんてグループもあるんだけど、そこにはハスクバーナやドゥカティ、ヤワ、アプリリアの人々が並んでいる。日本のメーカーはというと、ホンダヨーロッパ、ヤマハヨーロッパ、ダンロップタイヤから委員が出ているけれど、それぞれイタリア人、オランダ人、イギリス人だった。ここにも、日本の人はひとりもいない。
 女性とモーターサイクル委員会みたいな組織もある。なんとそこには、2007年女子世界チャンピオン、イリス・クラマーの名前がある。彼女、10代の頃からトライアル委員会のおやじを相手に自説を主張する気が強いところを見せていたが、彼女ならこういう役柄もぴったりだ。ドイツのライダーねーちゃんがFIMの役員をしているというのに、日本人は壊滅状態。ほんとうになさけない限りなのである。
 以前、MFJの人とお酒飲んでいるとき(割り勘)、FIMから役員を出せと言う要望がくるんだけど、誰かいませんかね、という話になった。モンテッサのM社長はどうかな、ヤマハのKさんはどうかな、なんてこれまた無責任なことを言ってみたものの、まぁいろいろむずかしいわけだ。なんたって、MFJからギャラが出せるわけでもない。「杉谷さんでもいいんですけどねー」とも言われて、杉谷を年に3回くらいヨーロッパの会議に飛ばしてみるのもおもしろいかとは思ってみたけど、現実、おもしろいばっかりでもなさそうだ。昔々、キャラバンを引っ張って世界選手権まわりをしていた頃なら、ついでに会議に出席するのもよかっただろうけど、今や杉谷さんは、FIMの会議に出席するより、海に出るのが忙しい。いざ、自分に振られると「えー、むずかいなぁ」と答えてしまうのだから、日本の役員さんよ、世界へ出ましょう、なんて言うばっかりなのも、無責任きわまりない。
 しかしいずれにしろ、会議に日本人が並んでいなくて、日本の主張なんか通るわけがないのだった。

関連記事

日本、インタークラス優勝! 2023TDN

2023年トライアル・デ・ナシオン(TDN)、インターナショナルトロフィークラスで、日本代表チームが勝利した。TDNの歴史上、日本が表彰台の…

2017TDN

TDN日本チームの記録

トライアル・デ・ナシオン(TDN)の記録を、日本チームに焦点を絞ってご紹介します。 TDNが始まったのは1984年。日本の初参加は1987…

TDN

TDN全記録

1984年にトライアル・デ・ナシオンが初開催されてからの全記録です。 国名はすべて国旗で表示しました 1995年以降はAクラス、…

自然山通信9月号発売中

自然山通信9月号発売! 世界選手権R6イタリア大会レポート掲載。「松本龍二の初めてのヨーロッパ」、「トライアルルールと、その運用について考え…

2023年9月号電子版ができましたよー

9月号の電子版です。 9月になったから、少しは涼しくなるのかなぁ? あいかわらず暑いですね。皆さんどうぞ、ご自愛ください。 一昔…

トライアルGC大会/GCクラスでの昇格の記録

トライアルGC大会、そのGCクラスで国際B級への昇格を果たした選手の一覧です。 GC大会10位までに入ると(2000年以降の場…

2023年全日本選手権独自集計ランキング

2023年全日本選手権ポイントランキングです。MFJ正式ではなく、自然山通信独自集計です。 各ラウンドの数字はポイントではなく順位です…

全日本第6戦広島・三次灰塚<リザルト>

2023全日本選手権第6戦広島・三次灰塚大会リザルト ●2023年8月27日 ●広島県三次市吉舎町安田灰塚ダムトライアルパーク …

2016高田島ツートラ

11/3高田島ツーリングトライアル

11月3日、ナンバー付トライアルバイクで、自然山通信ニシマキの住む川内村高田島地区を徘徊、もとい散策しようというツーリングイベントを開催しま…

8/27全日本第6戦広島・三次灰塚大会

全日本選手権、2023年の6戦目は、広島県三次市の灰塚ダムトライアルパークで開催される。8月27日、今シーズンの流れを決定づける大事な一戦と…

ページ上部へ戻る