© トライアル自然山通信 All rights reserved.
世界選手権もてぎ大会日程決定
調整中となっていたツインリンクもてぎでの世界選手権の日程が、ようやく決まった。
最終決定した日程は、6月2日〜3日。
今年のもてぎ大会の日程は、世界(FIM)と日本(MFJ、ツインリンクもてぎ)の発表がくいちがっているという宙ぶらりんの状態で発表されたが、変更となってFIMから発表されたのは当初MFJ・もてぎから発表されていた日程。今回は世界(FIM)が日本の要望を飲んだという決着の模様。
予定表に日程を入れられずにいてやきもきしていた皆さん、さっそく6月第1週の予定、空けてくださいね。
FIMの調整課題は、6月第1週を希望している日本サイドと、第2週ですべてが動いてしまっているヨーロッパの事情をどうまとめるかだった。
ツインリンクもてぎの予定表をみると、10日はスーパーモタード、MOPAR MEET、カート、ジムカーナと各種イベント予定が入っていて、なかなか忙しい。しかし一方、第1週はフランス選手権とバッティングしているし、さらに世界選手権フランス大会の1週間後というせわしなさだ。
1週間あれば人間の移動は可能だが、なんたって地球の反対だから、時差ボケは悩ましい。1週間あっても、月曜日か火曜日に飛行機に乗り、木曜日にはパドックの設営を始めセッティングを開始するとなると、息つく間もない。ヨーロッパでの転戦なら少し余裕もあるが、海を越えた大移動の苦しさだ。
さらに、トップライダーにとってはマシンの輸送も悩みの種となるだろう。以前は、世界選手権でもマシンの移動をすることは少なく、ハンドルとキャブレターを持って現地に赴き、新車を提供してもらって大会に挑むということが多かったが、あらゆることが高度になってしまって、それでは勝負にならない世界になってきた。藤波貴久に言わせると、自分のマシンが2台あっても、ほんとうに勝ちにいけるマシンはそのうちの1台ということで、1週間前のフランスからとっておきマシンを急送することになるのか、あるいはどちらかをスペアマシン(といっても仕様はまったく本番車そのもので、本人との相性の問題)で戦うことになるのか。藤波だけでなく、多くのライダーに共通する悩みとなるはずだ。
今シーズン、インドアトライアルではスペアマシンを用意できない規則に変更した。これによってマシントラブルのリスクは高まるが、インドアに常にマシンを2台用意しなければいけないチーム側の負担は大きかったのだ。だから今回の日程は、チームからはけっこう反発があったものと予想される。連絡がもうちょっと密になれば解消することも多いと思われるが、協議をするにも、日本とヨーロッパの距離の隔たりは大きいのだ。
ともあれ、日本のみなさんにとっては、日程が決まったことがなにより。