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MFJリザルト集計ソフト
MFJトライアル競技集計ソフトウェアが改訂されて、MFJの公式サイトからダウンロードができるようになっている。使い勝手がいいものだから、大会主催者のみなさんは試してみたらよろしいと思います。MFJの公認大会用に作られたソフトですが、承認大会でも、MFJ未公認大会でも使えます。無料です。
MFJでは、かねてからトライアルのリザルト集計ソフトを用意していて、無料で配布されている。これは四国の大西貢さんが作ったもので、全日本選手権をはじめ、地方選手権やさまざまな大会で愛用されている。手動で入力することも可能だが、ライダーが持っているパンチカード(もちろんMFJ純正に限るけれど)をカードリーダーによって読み取りができるところが特徴だった。
しかしパソコンの進化(だったり仕様変更だったり)は激しい。主催者が持っているカードリーダーが経年変化で具合が悪くなって、さて新しいのを買おうとすると、同じものがない。新しいのがそのまま使えればいいのだけど、パソコンとカードリーダーをつなぐインターフェイス(アナログ語に翻訳すると接続部分かしら)が新しくなってしまっていて、流用ができない。なんとかしなきゃ、というところでここ数年、困った困ったという時間が流れていた。
同時に、レギュレーションの変化もあった。ソフトを作った頃には持ち時間は持ち時間だったが、今現在は1ラップ目のタイムにも持ち時間が設定され、ここでのタイムオーバーも減点の対象となる。でも古い時代に作ったソフトには、1ラップ目のタイムオーバーを記す用意がないから、結果表には1ラップ目のタイムオーバーとゴールのタイムオーバーが合算して表記されることになる。せっかく全セクションの減点が結果表になって出てくるのに、これはちょっと残念なところだった。
しかしそれでも、何年も古いソフトは使われ続けていた。現在の規則やデバイスに合わせてソフトを改装するのはけっこうな重作業で、趣味の範囲でできるものではなくて、お仕事ベースでお願いするとなると、何百万円のお仕事になってしまいそうだ。MFJさんならそれくらいの投資はあってもと思わないでもないけれど、トライアルのライセンス人口とか競技人口とかを数えてみると、おいそれとお財布のヒモをゆるめられない事情もわかる。
今回、久々にソフトが仕様変更できたのは、この作業を廉価で請け負ってくれる開発会社が現れてくれたからだ。ソフトのタイトル画面が1999年のチャンピオン藤波貴久なのは、このソフトがデビューしたのが1999年だったからだ。つまり本格的に仕様変更が行なわれたのは、15年ぶり、ということになる。
今回の2015年型ソフト(特にソフト名らしきものがないので呼びにくい。リザルト集計システム、と呼べば通じると思うけど「リザルトくん」とか「リザル人」とか、呼びやすい名前を付ければよかったのにね。いや、もちろんもっとかっこいい名前で)は、読み取りにスキャンスナップS300(販売終了品)かS1300i(富士通製実売3万円弱)を使ってパンチカードを読み取る。もちろんスキャンシステムを使わないで、手作業で減点を入力していくこともできるが、せっかくの仕様だから、スキャンスナップを手に入れて読み取らせてみたいものだ(この場合、MFJが用意している専用のパンチカードを導入して使用することになる。ソフト自体は誰でも無料で使えるが、パンチカードを入手するには公認クラブかMFJネットワークショップである必要がある)。
このほか、タイムオーバー減点が各ラップに入力できるようになっていること(2ラップ目のタイムオーバーを入力することは今の規則ではありえないが、ソフトの仕様上は入力が可能ということだ)、ラップごとの順位の数え方の仕様が少し変わっていること、などが仕様の変更になる。
同減点で、3点、5点の数までが同じ場合は競技時間の短いほうが上位となる規則があるが、競技時間は入力するところがない。レアケースであるこういう結果となった場合は、そのときに初めてパンチカードを調べてゴール時間から競技時間を算出して、順位を決めることになる。
なお、このソフトは専用のフォーマットのファイルを生成するが、リザルトを送付する際は(たとえば自然山通信に投稿するとか)より汎用性の高いエクセルのフォーマットかCSV形式のテキストファイルに変換したほうがデータのやり取りがスムーズだ。このあたりの柔軟性は、初期型からうけつがれている。
利用推奨環境
OS:WindowsXP, Windows7, Windows8, Windows8.1, Windows10
メモリ:2GB 以上
USB:2.0 を推奨
スキャナ:富士通ScanSnap S300, ScanSnapS1300i
プリンタ:各種使用可 A4 出力
※このソフトでは、新型のパンチカード(両面印字、MFJロゴ入り)を使用のこと