© トライアル自然山通信 All rights reserved.

国際B級の一騎討ち続く
国際B級は、久岡孝二と氏川優雅による、大接戦が続いている。しかしそれでも今回は、この二人の戦いにすれば大差である5点差で久岡の勝利となった。
対戦成績は3勝1敗。ふたりのランキング争いは、久岡が6点差でリードしている。
写真は左から2位の氏川、優勝の久岡、そして今回発ポイントが初表彰台となった倉持晃人。
久岡と氏川は、ずっといっしょに練習してきた、同じ釜の飯を食った仲間(彼らの時代のひとには通じないかもしれないけど)。氏川は藤波貴久の甥にあたるが、そういえば藤波貴久と黒山健一の戦いを思い出させるような二人の戦いだ。
ただし藤波と黒山は年齢がちがったから、日本と世界のトップクラスになって初めて一騎打ちを始めている。小さい時分は、それぞれ別のフィールドで腕を磨いていた。久岡と氏川は、同じ年でいっしょに国際B級に昇格したから、ずっとライバル同士だ。
今シーズン、この二人以外に1位と2位になったライダーはいないのだが、それ以上に注目したいのは二人の減点数の差だ。
第1戦は20点対21点で久岡の勝ち。第2戦は4点対5点で久岡の勝ち。第3戦は17点の同点、クリーン数一つの差で氏川が勝利した。そして今回の北海道は、2点と7点で初めて5点の“大差”がついた。
実は氏川は、第1セクションで本人に覚えがない5点を取られたということで(ホッピング中にテープの外にタイヤが出たという判定。5点は5点)。この時点で1点差で負けていた氏川にしてみたら、ここでの5点は致命傷になる。
しかしその後、崩れることもなく2ラップ目をこの5点ともうひとつ減点1だけで終えて2位を守ったのは、さすがといえばさすがだ。
いつもは二人だけがぶっちぎりの勝負を演じるが、今回は上位5人までが一桁減点という、今シーズンの国際B級の中では上位が僅差の神経戦だった。