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トライアル日本GPファンミーティングが開催された
4月20日(水)の午後2時より東京都南青山のHondaウエルカムプラザ青山で「トライアル日本GPファンミーティング」が開催された。今週末の「2016 FIMトライアル世界選手権 第2戦ストライダー日本グランプリ」を目前にした公開イベントで、トニー・ボウ、藤波貴久、ハイメ・ブスト、小川友幸、4名が今週末のレースに向けて抱負を語っている。
まずボウ選手が獲得したX-TRIALでの前人未到の10連覇、2年ぶりにX-TRIALに参戦を果たした藤波選手の今シーズンのX-TRIAL参戦についての報告からトークが始まった。そして開幕したばかりのアウトドア世界選手権スペイン大会についての話題へと移る。
スペイン開幕戦を前に、肩のじん帯のケガをしてしまった世界チャンピオンのトニー・ボウはこう語った。「今現在、ベストのコンディションではない。かつて自分にはなかった悪いコンディションで世界選手権を走ることになりました。しかし、この条件のなかで精一杯走るつもりです。日本は自分にとって特別な場所です。力いっぱい闘います」
18歳のハイメ・ブスト選手は、Hondaに移籍して2年目となる。開幕戦スペイン大会1日目でなんと1、2ラップ目までトップに立つという大活躍をしたばかり。今年のもてぎの活躍が注目されている。「チームに入り2年目のシーズンです。昨年よりもマシンに慣れてきて、たくさん練習を重ねてきました。GPクラスには先輩の強い選手がたくさんいるのですが、今年は去年より良い成績を残せると思っている。自分自身で調子が良いと感じているので、このリズムに乗って走るつもりです」
ここで、開幕戦のブスト選手走りについて藤波選手が補足している。「開幕戦のブスト選手はホントに調子よかったんですよ。僕の前を走っていてずっと見てたのですがあまりにも調子すぎて驚いてました。これ以上見ているとプレッシャーになってしまうと思い、途中からブスト選手から離れて走ることにしました。彼は本当に勝つ勢いだったのです」
そして、近年膝の故障等で悩み続けていた藤波貴久選手だが、今シーズンは故障も完治し、あらゆる面でベストコンディションであるという。「世界選手権を21年間走ってきました。今年は本当に万全の体制です。故障がないことでトレーニングも多くできるようになり体重は6キロしぼりました。今年は行けるぞとモチベーションが高いです。でも、それが自分自身にプレシャーを与えてしまったのせいか、開幕戦ではちょっと空回りしてしまいました。今年は常に安定して良いラップ減点で走れるようにがんばりたいです。それと九州は今大変な時です。今僕たちからは頑張ってとしか言えないのですが、僕らができることはレースで精一杯走って、結果を出すこと。そのパワーが伝えられればと思っています」
先週の全日本選手権第2戦近畿大会で優勝したばかりの小川友幸選手がこう語った。「マシンも体調も、メンタルも、いまの自分はベストな状態だと思います。最近は年に1度の世界選手権参戦となってます。この日曜日まで全日本選手権のストップルールで走ってきましたが、明日からもてぎに入ってノーストップルールに切り替えることになります。日本と世界のルールが違うので、まだ自分自身で対応ができてない状態です。それでもしっかり走って結果につなげたいです」
1時間のイベント最後は、ファンからの質問に答えている各選手。会場に集まったファン全員が4選手と握手ができる握手会となり、1時間のミーティングは終了した。そしてライダー達はこれからツイリンクもてぎへ移動していった。
今週末、4月23(土)24(日)の二日間でトライアル世界選手権日本大会が行われる。今現在続々と世界のトップラーダー達が来日し、もてぎのパドックで対戦準備に入っている。今年はセクションの高低差がある。新開拓のセクションが多数あり見どころたくさんだ。是非彼らの素晴らしい走りを実感してもらいたい。また、藤波貴久選手の世界選手権挑戦300戦目記念の催しもあるので場内は一層盛り上がりそうだ。
◎2016 FIM トライアル世界選手権 第2戦 STRIDER日本グランプリ
2016年4月23(土)24(日)開催
会場/ツイリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)