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トニー・ボウ勝利奪還、ラガが2位。藤波は2日目も3位に
日本GP、日曜日は、トニー・ボウがケガの影響を感じさせない見事な走りで勝利した。2位は土曜日に勝利のアダム・ラガ。3位は土曜日同様に藤波貴久が入った。藤波はこの戦いで世界選手権参戦300戦目となった。
夜半から未明にかけて激しい雨が降り、これでセクションは雨仕様に設定された。しかしスタートする頃には路面は乾き始めて、セクションは一転して神経戦に。誰が出られるかというサバイバル戦の土曜日に対して、日曜日は神経戦を誰が制すかという異なる興味の戦いとなった。
しかしそれでも、第7セクション、最終12セクションなど、多くのライダーをはじき返すセクションはあいかわらずで、ここを攻略しながら、その他のセクションを確実に走破していくテクニックが求められる大会となった。
セクションの難度が下がった分、肩を負傷しているボウにはからだの負担が少なかったか、ボウは快調にセクションを走破していく。1ラップ目、12セクションで5点になりながら、ボウの減点はたったの8点。土曜日に続いて好調のラガは、しかし12セクションの5点を含めてちょっとだけ減点が多くて11点。しかしまだ逆転のチャンスはありそうな1ラップ目の展開だった。
しかして2ラップ目第2セクションでラガが5点になると、徐々にボウとラガの点差は開き始めた。ボウは2ラップ目に12セクションも攻略してラップ減点はさらに向上して5点! ラガは11点で1ラップ目と変わらず。ボウが独走状態を築き始めた。
こうなると、ラガの2位の座を脅かすものが現れる。藤波貴久だ。藤波は1ラップ目をラガに2点差の13点でまわり、2ラップ目は12セクションを会心の走りでクリーンして11点。ラガとの2点差をキープした。3ラップ目、ラガより3点以上いいスコアをマークすれば、去年の日本GP日曜日以来の2位入賞ということになる。藤波は8セクションまでオールクリーン、第9で1点、10セクションで3点、3ラップ目を4点でまとめて最終セクションに現れた。2ラップ目にクリーンを下最終セクション、ここをクリーンすれば、ラガの減点次第で2位の可能性がある。
しかしピンポイントでマシンを運ばなければならない12セクション、ほんの惜しいところでマシンは岩の頂点に届かなかった。これで藤波の2位進出の望みは断たれ、2日間連続表彰台が確定した。
4位は藤波に6点差でアルベルト・カベスタニー。5位ジェロニ・ファハルド。開幕以来4位をキープし続けたハイメ・ブストが6位となったことで、藤波はランキングひとつ上げて4位とした。
全日本勢の最上位は土曜日同様に小川友幸で9位。黒山健一は終盤戦まで小川に勝る減点で回っていたが、最後の3セクションで連続5点となり、12位となって世界選手権を終えた。野崎史高が15位に入っている。
トライアル2カテゴリーはイギリスのダン・ピースが初勝利。2位イワン・ロバーツ、3位ジャック・プライスと、表彰台にイギリス人が3人乗ることになった。
日本勢では、土曜日に引き続き岡村将敏が12位で最上位、氏川湧雅が14位、磯谷玲が15となった。
トライアル125は土曜日と同じ顔ぶれの表彰台。山崎頌太は1ラップ目に出遅れて6位だったが、2ラップ目に追い上げ、表彰台をもぎとった。