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日本人ライダー壮行会
5月27日、東京都港区青山のホンダ本社。晴天で気持ちのいい日曜日。12時30分から「日本人ライダー壮行会」が開催された。ツインリンクもてぎで開催されるFIMトライアル世界選手権第2戦ストライダー日本グランプリまであと1週間。
例年、もてぎ日本GPの直前には、ホンダ本社でトークショーとデモンストレーション走行が披露されている。ホンダライダー、藤波貴久と小川友幸はもちろん、トニー・ボウが招かれて壇上に立つこともあったが、今年はなんと初めて、ヤマハの黒山健一と野崎史高も加わって、4人の日本人ラーダーによるトークショーが行われた。メーカーを問わず、日本GPに出場する全ライダーが集まってのショーということになる。藤波は、日本GPに出場のため、このイベントの前日に日本に帰ってきたばかり。
昨年は朝霞にあるホンダの二輪R&Dセンターで、藤波と小川に加えて黒山が招かれてデモンストレーションを行っているし、つい先日には、静岡のヤマハ本社で黒山と共に小川友幸がデモンストレーションをするなど、ここ最近、トライアルではホンダとヤマハのメーカー間の垣根が限りなくゼロとなって、メーカー間交流が盛んだ。
この4人、今はそれぞれにホンダとヤマハで活躍するライダーだが、幼少からトライアルという目標に向けてトレーニングをしてきた仲間だ。4人がそろえば、幼少から共に過ごした頃の話となる。オートバイでトライアルを始める以前に、自転車トライアルでテクニックを磨いたこと、4人とも同じチーム「ブラック団」に在籍していたことも話題となる。藤波、小川、黒山は同時期だが、彼らより少し若い野崎はあとからブラック団に加わっていて、それでみんなにいじられたという笑い話もあった。
今年は野崎選手が全日本の調子がいい、史くんにやられっぱなしですと、小川と黒山は語る。それを聞いてた藤波は、遠いスペインでも、全日本が終わったらすぐにYoutubeを開いて彼らの走りを見まくっていると告白する。このトークショーの直前にも、控え室でYoutubeを見ながら、全日本のセクションの攻略法について4人で盛り上がったばかりだという。
ここに立った4人は、全員が自転車の世界チャンピオンだ。その後オートバイに転向し、4人はそれぞれ活動の場をヨーロッパに移している。その頃、この4人がチームを組んでトライアル・デ・ナシオンに出場したこともある。当時の資料写真も振り返りながら、日本のトライアル史を知る。この4人のメンバーだから聞くことができる、ちょっとマニアックだけどとても興味深いトークショーだった。
トークショーのあとは、ホンダ本社前のスペースで、恒例のデモンストレーションが行われた。デモンストレーションそのものは恒例とはいえ、青山ホンダの本社前の特設セクションに、青いヤマハのファクトリーマシン2台が走るというも前代未聞。集まったたくさんのトライアルファン。そして通りがかりの人々に楽しいデモンストレーションを披露してくれた。
さて。ストライダー日本グランプリ開催まで1週間を切っている。予選は今週の金曜日だ。世界選手権に出場するライダー、関係者は、そろそろ日本に移動している。日本の各インポーターのみなさんもマシンの準備にパドック設営準備と忙しく活動を始めている。
今週末は栃木県ツインリンクもてぎで、日本ライダーの応援をしましょう。参戦するのはこの4人だけでない。各国の強豪女性ライダーも参戦する日本初開催のウーマンクラスも見どころ満載!
日本グランプリサイトhttp://www.twinring.jp/wctrial/