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ストライダー日本グランプリ予選結果
世界選手権日本大会(正しくは「2019 FIMトライアル世界選手権第2戦ストライダー日本グランプリ」という)が始まった。 木曜日に受付・車検を済ませた出場ライダーは、金曜日の今日は予選に臨んだ。
天気予報通り、朝から雷が鳴り、空が真っ暗になって時折激しい雨が降るというアグレッシブな天候。きのうの午後から今日の午前中にかけて下見とウォーミングアップを終えて、午後1時から予選が始まった。予選は決勝の第2セクションを予選用に手直ししたものを使って行われる。
雨はほぼ止んでいたが、ときどきぱらぱらと降ってくる感じ。一度盛大に濡れているので、このまま乾いていくよりは、ざっと降ってくれたほうがコンディションはよくなるはずということだが、そうそう雨は降ってくれなかった。
去年は練習、Q1、Q2と都合3回走ったが、今年は練習はなし。いきなりQ1を走り、その順位を元にQ2のスタート順が決まり、決勝のスタート順はQ1とQ2のどちらかのベストタイムを抽出して決める(すいません。どこかに去年と同じ規則で紹介しちゃった気がするけど、今年から予選システムはこんなふうになってました)。
クラスごとのスタート順もこれまでとは異なっていた。これまではTE>125>女子T2>男子T2>女子GP>男子GPの順だったが、今回は女子GP>125>男子T2>男子GPの順で走っていた。
女子GP、Q1とQ2を両方クリーンしたのはただひとり、西村亜弥。ところが西村はタイムが出ていなかった。トップクラスは西村より10秒も早く予選セクションを走り抜け、Q2ではさらにタイムを縮めるべくアタックをかけて失敗するというパターンだった。トップはノルウェーのイングベルグ・ハコンセンで27秒04、チャンピオンのエマ・ブリストはコンマ3秒差で2位。ブリストはQ2ではタイムを縮めてきたが、足つき1回で逆転ができなかった。3位はサンドラ・ゴメス。西村は12人中11位だった。
日本勢が4人出場した125は、キエラン・トゥーリ(フランス人)がトップ。イタリアGPでも勝利しているから、今年の125の注目どころとなるのだろう。
14名の出場中、日本勢のトップは宮澤陽斗で8位、磯谷玲が9位だった。藤堂慎也が12位、今年も台湾からやってきたチェン・マオが13位で、Q1、Q2とも5点となった濱邊伶が14位となった。
トライアル2は、ディフェンディングチャンピオンのマテオ・グラタローラがトップ。今回は滑りやすく、タイムアタックに精を出すというより、まず確実にクリーンを出すという作戦をとったライダーが多かったようだ。
日本勢で気を吐いたのは柴田暁。Q1、Q2どちらかをクリーン下のは柴田だけだった。それでも順位は13位だった。小川毅士が19位、以下氏川政哉20位、吉良祐哉24位、武井誠也25位、斎藤晶夫27位、久岡孝二28位、砂田真彦29位、岡村将敏30位、小沼侑暉31位と、24位以下はずらりと日本勢が占めた。それでもワイルドカードでこれだけたくさんの地元ライダーが出場するのは日本だけということで、FIM的には喜んでいるということだった。
そしてメインイベントのGP。好調だったのはジェイムス・ダビルとアダム・ラガ。特にQ1のダビルは素晴らしかった。雨が降るとさすがにイギリス人は強い。トニー・ボウを3秒上回ってのトップタイムだった。ハイメ・ブストはなんと前転で5点。ジェロニ・ファハルドも岩から滑り落ちて5点だった。
そしてQ2。Q1で好タイムをマークしたライダーはさらに好タイムをマークしようとプッシュし、Q1で失敗したライダーはせめてQ2を少ない減点で抜けて順位を上げたいところ。
Q2でもダビルは好タイムをマークしたが、しかし2点減点。Q1、Q2両方をクリーンしたのはラガとブノア・ビンカスの二人だけ。ボウはQ2で岩から落ち、藤波は2点と1点で10位だった。
小川友幸が9位、ブストが11位。土曜日(日曜日もスタート順はいっしょ)のGPクラスのスタートは、ジャック・プライスから始まり、ダン・ピース、野崎史高、黒山健一、ブスト、藤波、小川、フランツ・カドレックと続いていく。
天気予報によると、土曜日には雨がちょっと降るものの、今日ほど降ると言うことはないらしい。さて、20回目の日本GPは、どんな戦いになるだろうか。