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ストライダー日本グランプリDAY1の結果
6月8日土曜日、ツインリンクもてぎで世界選手権第2戦、その1日目が開催された。
朝は霧雨、スタートする頃には濡れることはなくなり、以後、ときおり雨がぱらつくことはあったが、観戦はおおむね雨具を用意することなくできた。ただしライダーの方はたいへんだった。前日の大雨で、コンディションは重馬場。つるっつるに滑るセクションに苦労するライダーが軒並みだった。
1ラップ目、第3セクションを抜けたのはトニー・ボウが2点で抜けただけ、第5セクションは全滅。第5セクションはボウが1点で抜けただけと、すべてのライダーにかなりの減点が課せられて試合が進んでいった。
藤波やボウ、そして日本勢は予選の結果が芳しくなく、スタート順が早いので、後半からやって来るアダム・ラガやジェイムス・ダビルらの点数を把握しづらい。それでもボウが好調なのは見てとれたが、2位以下は混戦模様だった。
1ラップ目、ボウが19点、ラガが36点、藤波が39点。ダビルとフランツ・カドレックが43点、ジェロニ・ファハルドが44点で続いている。ヴェルティゴに移籍したばかりのハイメ・ブストはまったく精彩を欠いていて56点。1ラップ目の順位は11位と散々だった。
2ラップ目に入って、雨が少し降って、岩の表面が洗い流されてちょっとだけ走りやすくなったものの、全体的にはコンディションは重馬場のまま。ボウをして、第3から第6まで全部5点というすさまじさだった。
それでもボウは、1ラップ目の貯金でトップが安泰。2位に23点差で勝利を飾った。昨年のボウはXトライアルでの負傷があって、もてぎでは4位と2位、勝利を逃していたから、今回の勝利はボウにとってもうれしいものとなった。
2位はラガ。しかし終わってみると、2位と3位は4点差だった。その3位が、藤波貴久だった。
藤波は、1ラップ目3位ながら、4位、5位とも大接戦、クリーンができるはずの第13で2点をとった藤波は、第14で起死回生のクリーンを狙った。ここは1点、2点なら確実に抜けられるセクションだったが、クリーンを狙った藤波は5点。これで万事休す。最終セクションに望みをかけて、これを執念の1点で切り抜けた。
これであとから追い上げてくる選手を待つことになるが、まずファハルドが第14、第15で5点となって3位争いから脱落。残るはダビルだけとなった。最終セクションに到着したダビルは74点。藤波はタイムオーバーを含んで75点だから、最終セクションでダビルが2点以上なら藤波の3位表彰台が確定する。
ファハルドが5点となったここで、ダビルも渾身のトライを見せる。しかし1回、2回と足をつく。結果、ダビルの減点は3点。これで藤波の3位表彰台が確定した。
藤波の表彰台は去年のベルギー大会以来だが、肩の不調で苦しみながら戦った昨年に対し、今年はきちんと戦っている実感があっての表彰台。その喜びはひとしおだった。
日本勢は黒山健一が12位、野崎史高14位、小川友幸15位と、厳しいコンディションで、苦戦することになった。
女子GPはエマ・ブリストが勝利。1ラップ目に5位だった西村亜弥は、コンディションの悪化した2ラップ目に苦しみ、9位でフィニッシュした。
T2はチャンピオン、マテオ・グラタローラが勝利。日本勢トップは柴田暁の7位だったが、日本勢でポイントを獲得したのは柴田だけ、小川毅士16位、氏川政哉20位、以下、日本勢は24位以下に並ぶことになった。
125はキエラン・トゥーリが勝利。日本勢最高位は磯谷郁が9位、宮澤陽斗が10位、濱邊伶が11位、藤堂慎也が最下位となった。
ツインリンクもてぎでは、明日も熱戦が繰り広げられる。明日はもうちょっとお天気がよくなる予定という。スタート順は、今日の成績の逆順でおこなわれる。