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柴田暁がTRRSに乗る
全日本選手権でトップ争いを展開する柴田暁が、2022年はTRRSに乗って参戦することが発表された。
今回、柴田がTRRSに乗るのは、TRRSモーターサイクルジャパン(有限会社エトスデザイン)とのファクトリーサポート契約によるもの。柴田はスペインのTRRS本社からサポートを受け、チームTRRSより参戦する。マシンは2022TRRS One-RR300となる。
柴田は全日本選手権フル参戦、世界選手権日本GP参戦はもちろんのこと、地方選手権やデモンストレーション、ライディングスクールなどで、TRRSの顔として登場することになる。柴田もTRRSモーターサイクルジャパンも全力全開だ。
柴田は全日本第8戦最終戦中部大会で3位となり、ランキング5位を獲得。シーズンを通じて、2度の表彰台を獲得している。これまでの、IAS最上位は2位。
柴田のIAS昇格は2009年。2008年IAランキング2位で昇格している。その年のチャンピオンは西元良太で、ランキング4位には斎藤晶夫がいる。昇格同期で現役を続行するのは、これで柴田一人ということになる。
IAS初年度はランキング8位、2年目に7位となり、3年目の2011年にランキング5位。以降、2017年まで、7年間に6回のランキング5位を得る。しかし当初はランキング6位争いに勝利しての5位獲得だったのが(2013年には田中義弘にランキング5位を奪われている)、着々とランキング4位争いの主役となっていった。
2016年、新規登場したヴェルティゴでの参戦を開始すると、2018年にはランキング4位となる。2019年も続けてランキング4位、2020年はランキング6位と足踏みをしたが、今シーズン、ランキング5位に戻してこの日を迎えることになった。
トライは軽快にして、粘りのあるクリーンを見せる。時に、あれっというような失敗を見せるところも、今のところ柴田のチャームポイントだ。大阪人らしいノリで、トライ以外の人となりもファンの心をつかんでいる。
TRRSは7回の世界チャンピオン、ジョルディ・タレスが創設した最新メーカーで、2015年にデビュー、2016年から本格的に市販されて活動を拡大している。2021年はトライアルGPでアダム・ラガがランキング2位を獲得、T2でトビー・マーチンがチャンピオンを獲得して、マニファクチャータイトル(メーカー間で、GPとT2のポイントを抽出して争われる)を獲得している。近年では、セルモーター装備マシンやビッグタンクとシートを装備したXトラックが人気を博している。
日本では、2017年の藤原慎也、2018年〜2019年の吉良祐哉以来の、TRRSトップクラスライダー誕生となる。
柴田暁。1988年12月10日大阪生まれ、32歳の再出発だ。