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日本のニュース

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小川友幸圧勝の2022年もてぎ大会

もてぎでの小川友幸は、とにかく強かった。

22もてぎ表彰式の小川友幸感染対策は万全。表彰式でもずっとマスクしたままで、喜びの表情はよく見えない

今年のセクションは、全体的に辛めのむずかしい設定となっている。小川にとっても簡単なものではないのだが、その走りっぷりは見事につきる。第4セクションまでは、小川、氏川政哉、柴田暁が7点の同点で横一線だった。

しかしそこから、最終セクションまでを全部クリーン。ライバルを一気に突き放して、1ラップ目から2位に倍近い点差をつけてしまった。

22もてぎSSの小川友幸まずミスのない完璧な走りを尋した小川友幸

2ラップ目、小川の好調ぶりはさらに進化した。5点一つもなし。このラップの減点はたったの4点。10セクション2ラップが終わったところで、小川のリードは16点にも広がっていた。16点の点差は、ふたつしかないSSでは逆転は困難だ。小川の2勝目は、SSの結果を待たずに、早くも決まった。

22もてぎ黒山健一前回5位のビハインドを取り戻したい黒山だったが、ポイント差は開いてしまった

開幕戦中部大会は、黒山健一の好調の前に2位に甘んじた。第2戦九州大会では、1点差の2位からSSで逆転して勝利を得た。小川の横綱相撲にも陰りが見られるようになったかと思わされての第3戦、ふっちぎりで健在ぶりを見せつけた。勝てないなら、それでも確実に2位を得る、たとえ負けていても最後の最後まで粘り強く戦い抜く、そして勝てる時には、思いきり気持ちよく勝ちきる。3戦それぞれ、勝ち方を知る小川らしい勝ち方だった。

22もてぎ氏川政哉今シーズン、初表彰台を獲得の氏川

2位黒山、3位氏川、4位野崎はそれぞれ上位にざっと10点差に近い点差があった。小川の好調ぶりも特筆ものだが、それぞれの得手不得手が現れた結果ということかもしれない。小川のクリーンは全部で15だったが、2位から4位までの3人はクリーン10で横並び。黒山は5点3つ、氏川は4つ、柴田は6つと、このあたりがそのまま点差になっている感じだ。

22もてぎ野崎史高のトライ開幕2戦を3位としていた野崎だが、今回は4位となった
22もてぎ柴田暁のトライ1ラップ目は3位だったが、2ラップ目中盤から終盤の連続5点で順位を守れずの柴田

前回優勝争いをした小川毅士は、今回はほとんどいいところなしで終わってしまった。第1セクションをただ一人クリーンしたのは素晴らしかったが、それから3連続5点になって自ら6位のポジションに落ちていった。2ラップ目、柴田が減点を増やしてきたので、あるいはここで逆転の目もあったのだが、毅士も2ラップ目に減点を増やして逆転はならなかった。毅士はこのあと、世界選手権T2参戦のため、渡欧した。

22もてぎ小川毅士世界選手権参戦が控えている小川毅士。今回はいいところを見せられず

小川が優勝を決めてのSSは、どちらもクリーンが可能、しかし減点するのも5点になるのも簡単という設定だった。各順位の点差が開いていたこともあり、逆転劇は武井誠也が野本佳章を下して9位となったくらいだった。こうなると勝利を決めた小川がどんな有終の美を飾るかが興味となってくる。SS第1は、ただクリーンしてもつまらない。中盤のビッグステップを、つっていく(岩に登った際に、フロントをあげたままにする)ことでアピールをした。そしてSS第2。ここは最後の岩がポイントだった。小川は、ここでいったん止まって、お客さんの方を振り返ってからセクションアウトしてやろうと考えていた。しかし、ラインが微妙にずれてしまったのだった。5点。強い小川でも、こういうことが起こる得るという、トライアルの見本のような終幕だった。

全日本選手権、今年の第3戦は、このところ、すっかり恒例になったもてぎでの開催だった。去年までツインリンクもてぎと呼ばれていたここは、今年3月からモビリティリゾートもてぎと改称されている。

もともともてぎは世界選手権トライアルGPの開催地。トライアルGPのセクションを手直しして全日本開催という図式だったのだが、この3年、トライアルGPが開催中止の憂き目となっていて、全日本がもてぎ唯一のトライアル大会となっている。

今回のセクションは、N2駐車場(去年の第2パドック)脇に第1、岩盤に第2から第6、N1駐車場(去年の第1パドック)に第7と第8、中央エントランス横に第9と第10が設けられていた。感染防止対策がいまだに続いていて、パドックへの一般立ち入りはできないのだが、去年はパドック横のセクション群が観戦不可だったのに対し、今年はパドックがオーバルコース上に移動したため、お客さんが全セクションを観戦できるようになったのは、お客さんにとってはまずは朗報だった。

最難関セクションは岩盤ゾーンに設けられた第4セクション。ここは2ラップ目の小川以外、みんな5点だ。次にむずかしかったのは第8だった。小川はここも2ラップともクリーンしたが、小川以外にクリーンしたのは、2ラップ目の廣畑伸哉ただ一人だった。廣畑はクリーン3で今回7位。7位は自己最高位だが、廣畑の目指すものはもっと上にある。7位は通過点にすぎないようだ。

1ラップ目の不調から追い上げた武井誠也はSSで一つポジションを上げて8位、今回もアシスタントなしでSS進出を果たした野本佳章。3戦連続SS進出で、現在のランキングは8位につける。

10位は、今シーズン、どうにも結果がついてこない久岡孝二。今回はトラブルもあったが、SSで逆転の可能性もあった。しかし両SSで5点で、10位決定となった。

11位以下を見ると、吉良祐哉と磯谷玲がそれぞれクリーン1で11位と12位。今シーズン2回目の出場となった加賀国光が13位で初ポイント獲得。岡村将敏が2セクションを抜けて14位、同じく2セクションを出たもののタイムオーバー1点があった平田雅裕が15位。

1セクションだけ抜け出た濵邉伶が16位でポイントを逃し、藤原慎也、磯谷郁、村田慎示がオール5点でリザルトの最後を固めた。

今回、ほとんどすべてのクラスのすべてのライダーが持ち時間が足りずに苦戦した。いくつかのセクションで絶望的な渋滞が発生してもいたが、この件について小川友幸に問うと、大会システムや運営の問題もあるのかもしれないが、ライダーがムダに時間を使いすぎている面もあると指摘する。それでも小川が一人先を急がない、急げないのは、先に行くことで勝負のパターンが崩れる危惧があるからだ。

22もてぎ渋滞ひとつセクションを抜けても、次の渋滞が待っていた

ペース配分をまちがえた結果、時間が足りなくなるのはライダーのハンディになるから試合としては大きな問題ではない。ただ、ライダーの走りを見ようとセクションでずっと待っていたお客さん側から見れば、時間が足りなくなってライダーがエスケープしていったのでは、なにを見に来たのかわからないということになる。

このところ、全日本ではこんな大会が多く見られる。渋滞をなくす、ライダーがテンポよくセクショントライする、などの改善も求められるけれど、一つのセクションですべてのライダーをみようと思うなら、どんなにおもしろそうなセクションでも、ラップ後半のセクションは避けた方がいいと断言してしまおう。ラップ後半でなくても、渋滞の列が長くなったら気をつけた方がいいのだけど、お客さんが、こんな観戦方法を身につけなければ行けないこと自体、見せるトライアル競技としてはどこかまちがっている。

その昔、自然山通信スタッフが初めて取材した全日本大会は、200人くらいの参加者が全員くじ引きのスタートだったりして、しかも第1セクションから順番にトライしないなど、どうやって観戦したらいいのかさっぱりわからない大会もあった。優勝したライダーが無事にカメラに収まっていたらラッキーと思え、みたいな、見る側のことをなんにも考えていないシステムだった。あれに比べれば今はうんといい時代になったのだけど、いやいや、もっとお客さんが楽しめる全日本は実現できるはずだ。

場内アナウンスでは「トライアルはライダーとお客さんの距離が近い」と盛り上げていたけど、常連のお客さんからは「もてぎはセクションが遠い」との声が聞こえる。山道をあるいたりがけを登ったり下りたりする苦労はこの会場にはないが、それだけにお客さんはライダーを遠目で観戦することになる。そりゃ、サーキットを走るロードレースに比べればはるかに近いところを走るわけだが、トライアルファンの目からすれば「もてぎはライダーとの距離が遠い」会場になる。試合の組み立てかたも会場の設営も、試行錯誤の迷いがあるような印象だった。

IAとIB、LTRは、渋滞が目立ったうえに、結果が出てびっくり。IAに2人、IBに8人、なんと10人もの失格者が出ていた。どんな失格かというと、第10セクションでタイムチェックを受けたあと、10分以内に本部にスコアカードを提出することという規則に反したものだ。というのも、第10セクションから本部に向かってコースを走ると、その途中に洗車場が出てくる。10人の失格者は、本部に行く前に、ついつい洗車をしてしまった。最終セクションから本部までは近くないから、洗車に5分もかかっていたら、それで失格決定だ。

第一は、選手が規則をちゃんと理解していなかったことに原因がある。しかし洗車場がコース場にあるのも微妙だった。規則には、ゴールしたら(スコアカードを提出したら)コースには出てはいけないとある。規則を重んじれば、洗車はできない。もちろん、もろもろの事情で洗車場を自由に配置できなかったという背景はあった。コースを走って洗車に行かなければいけなかった別の大会では、洗車に限りコースを走ってもいい、と公式通知に書いてあったというから、今回の失格はお気の毒な背景もあった。そしてこういうのは、最初の何人かが失格になれば、どこからともなく情報が流れ、あとから来たライダーは無事失格にならない、なんてこともある。失格になったライダーは、一様に自分の非を認めていたけれど、競技として公平だったのか、洗車についての案内はされていたのか、インターバルを置いたスタート進行、レディースとIBが8セクション、IAが10セクションというセクション数は渋滞緩和に意味があったのか……。いろいろともやもやが残ってしまったのは否めない。

22もてぎ徳丸新伍失格していなかったら5位に入っていたはずの、宮崎から遠征の徳丸新伍。今後の教訓として写真載せておきます

ただ、結果を照らし合わせてみると、失格となったライダーの中で、ポイント圏内だったのはひとりだけだった。しかしその一人が、はるばる宮崎から遠征してきた徳丸新伍で、徳丸は完走していたら5位に入っていた、というのは、なんともお気の毒だった。

■国際A級

22もてぎ田中善弘勝って当然と思われつつ3戦目にしてようやくの勝利。IAの勝負はむずかしい

開幕戦、第2戦と3位、2位。2戦続けて永久保恭平に負けを喫した田中善弘が、3戦目にして満を持して勝利した。開幕戦から、3位、2位、1位と成績が着実にステップアップしていて、この勝利でランキングでもトップに浮上した。

田中は渋滞を予想して、最初から早まわりを心がけていたといい、ほとんどのライダーが持ち時間との戦いとなっていたのに対し、30分ほど時間を余らせてゴールしたという。このペースで回れば回れるのだという証明でもあり、しかしまた、田中のポテンシャルが高いので、下見もそこそこにトライができる、ということかもしれない。

2位は開幕戦勝利の本多元治。今回は田中に倍近い減点を積み上げてしまった。その本多にさらに倍近い減点で3位表彰台が山崎頌太。山崎はしかし、久しぶりの参戦で、練習も充分ではない状態でのこの結果に満足ということだった。第2戦までランキングトップだった永久保は4位。今年のチャンピオン争いは、毎戦表彰台必須の戦いになっている。

6位までの表彰台には、田中、本多、山崎、永久保、砂田とIAS経験のある大ベテランがずらりと並んだが、こんな中、5位に中学生の黒山陣が入った。3位表彰台まで3点差だった。

22もてぎ黒山陣唯一表彰台に立った若手は、黒山陣だった

■レディース

22もてぎ西村亜弥のトライ九州大会で負った指の負傷はまだ尾を引いている。加えてむずかしいペース配分に苦戦しつつ勝利の西村

九州大会で手指を痛めた西村亜弥だが、僅差の勝負を制した。2ラップ目に一気に減点を増やしているが、渋滞を回避して複数のセクションを申告5点としてしまったことだが、西村もまた、渋滞のひどさより、自身のペース配分が悪かったと省みている。

優勝の西村に2点差の2位が片桐真理子。片桐は西村の妹にして2003年IBランキング2位。唯一元IAの女性ライダーだ。西村の身近にして最強のライバルとなったが、今回は西村の勝利。ただ片桐は、2歳になる子どもがいることもあって、引き続きの参戦はむずかしいということだった。

22もてぎ片桐真理子全日本レディース初登場の元国際A級片桐真理子。IA時代は萩原真理子さん。

3位の小玉絵里加は、片桐に1点差に迫った。小玉は、西村に2点差で2ラップ目のトップをとった。渋滞による混乱はあるも、条件はいっしょだから、この結果は次への一歩につながるにちがいない。上位3人が3点の間におさまる接戦は、このクラス始まって以来だった。

22もてぎ小玉絵里加と西村亜弥小玉(手前)が西村の牙城に迫り、2ラップ目には初めて西村を上回った。

■国際B級

開幕戦で勝利した元IASの宮崎航は、再びIBでの登場となって勝利。1ラップ目は2位に5点差、2ラップ目はラップ11位と、トータルでも2位に4点差の辛勝というべき勝利だった。宮崎はここまでタイトルがなく、さっさとIAに昇格するか、タイトル争いをして昇格するか、まだ悩んでいるところなのだという。

22もてぎ宮崎航第1セクションであわやの減点をして「まだまだヘタクソなんです」と謙遜する宮崎

続くは、去年のGC勝利者の小椋陽が、マシンの調達に苦労していたとかでようやくデビューの機を迎えた。第2戦で勝利した辻本雄河に同点ながら勝利して2位を獲得した。

22もてぎ小椋陽全日本デビュー戦で、宮崎に次ぐ2位の小椋陽

今回のIB上位には、昨年のGC上位陣が何人か顔を並べてみる。2位の小椋陽(GC1位)、5位吉本由輝(2位)、3位辻本雄河(6位)。まだからだの小さい黒山太陽(GC5位)は32位と今回はポイント圏外だったが、1ラップ目は11位。黒山も、タイムコントロールを失敗した一人だったようだ。

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