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スコルパ250F走る
全日本選手権最終戦東北大会、スポーツランドSUGOの会場では、日本初、SY250Fが公開された。
このマシン、まだまだプロトタイプで完成状態ではないのだが、スコルパ社長の来日もあり、ぜひ日本のトライアルファンにその姿を見せてあげたいというスコルパとヤマハスタッフの熱い思いが実現させたものだ。
ただ見せるだけではなく、ぜひ音も聞いてもらいたいということで、フランスから送られてきたエンジンレスのマシン(実は欠品の多いばらばらのパーツ状態だったという)を突貫工事で組み上げて、プロトタイプマシンをかろうじて動く状態にしてきてくれた(お客さんがほとんどお帰りになった時間だったのが残念。一度パドックを走ったから、それをご覧になった方もいらっしゃると思う)。
試合のあと、優勝したばかりの野崎史高がこのマシンに試乗。実は野崎も、このマシンに乗ったことはほとんどなく、事実上初試乗ということになった。
試合のあと走るセクションは、メンタルなプレッシャーがないから簡単に走れてしまうものだが、それにしても、軽々とニューマシンでセクション内を走る野崎の姿が印象的。
「ものすごくパワーがある。パワーは充分。パワーがありすぎて腕が張ってしまった。マシンはとても軽いです。リヤなんか、2ストロークマシンより軽々と振れるくらい」
と、ファーストインプレッションは高評価。セクションを走っても、そのエキゾーストノートはいたって静かだった。もしかすると、TY-S125Fより静かかもしれないくらいだ。
いまのところ、みなさんのお手元に届けられるのは新春から春にかけてということだが、トライアルマシン初のツインカムエンジン、その登場を(少し気長に)待ち受けたいところ。