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日本のニュース

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小川友幸2連勝

 5月28日全日本選手権第4戦近畿大会が、兵庫県猪名川サーキットで開催された。
 前回、新潟大会で4年ぶりの勝利を飾った小川友幸は、1点差ながら今回も勝利。国際A級では自身初となる2連勝を飾った。
 国際A級は竹屋健二が初優勝、国際B級はかつての怪童、和田弘行がぶっちぎりの勝利を飾った。


 小川は、今回は序盤から試合のリードをとった。絶好調という感じでもないが、少なくとも序盤は、大きなミスもなく、手堅くセクションをまとめていく。本人も認めるとおり、この日の小川には小川らしい切れのよい芸術的な走りはあまりみられなかったが、安心して見ていられるという感じのライディング。
「勝ちかたを知るところまではまだまだいかないが、勝つことで、見えてくるものはある」
 と本人も語っている。

 いっぽうライバル、黒山健一はセッティングの整わないニューマシンで苦労した新潟大会から、今回は土曜日に急きょ新しいエンジンに積み替えるというギャンブル。まだまだ、黒山とスコルパ・ヤマハチームの試行錯誤は続いている。ライダーとマシンのコミュニケーション不足は、黒山のコンセントレーションにも影響を与える。ひとことにマシンのポテンシャルの問題と片づけられれば簡単だが、ポテンシャルが充分にあっても悩むことはある。
「マシンのセッティングはだいぶ固まりつつあります。でもマシンに慣れたかといわれれば、まだまだ。藤波貴久に電話したら“ようやくわかったか”と言われました。ははは」
 と試合前に笑顔で語った黒山だが、乗り換えの苦労はそうとうであるにちがいない。しかし、それも黒山の新しいチャレンジではある。

 小川にもイージーミスはあったものの、1ラップ目は小川から3位の田中太一までが7点差。まだ僅差だが、小川のリードは確実になりつつあった。田中も、まだまだ4ストロークマシンでのライディングに修業中の身。パワーをあえて落として早く乗り慣れる道をとっているというが、猪名川は全日本の中でも難度の高いセクションがずらり。太一には苦戦の1日となった。
 しかし中盤以降、微妙な戦況となった。小川にもミスが目立ちはじめて、黒山がじわじわと形成を逆転しはじめた。3ラップ目には、とうとう逆転という情報も入る。小川陣営はHRCの開発スタッフや営業メンバーも訪れ、チーム三谷とともに情報収集に努めるが、1ラップ目終盤や3ラップ目終盤になると、いずれも時間がぎりぎりで、タイムオーバーなどもあって情報は錯綜する。トライアルの現場はこういったアナログな情報戦もお楽しみのうちなのだが、どちらが勝っているかは、最後の最後まで確証がなかったようだ。
 結局、タイムオーバーは小川も黒山も2点(2分未満)。減点は小川が1点差で上回って2連勝を飾った。
 勝てたけれど、失敗を恐れて消極的な走りをしてしまったことに不満も残る小川と、まだまだ完全な状況でないので勝てなかったことに大きな悔いはないものの、1ラップ目の9セクションでセクションでの時間配分に気を取られてなんでもないインの壁で失敗した5点がなかったらと思うと、やはりくやしいと語る黒山。思いはそれぞれだが、小川の2連勝は自身初めて。勝てるライダーは、勝ち続けることによってさらに成長する。今シーズン、タイトル争いを含めて、中盤以降の全日本はこのふたりを中心に物語が展開しそうな予感だ。

<国際A級スーパー>
1 小川友幸 16 16 17 2 51 20
2 黒山健一 21 14 15 2 52 18
3 田中太一 23 20 29 0 72 14
4 渋谷 勲 28 21 28 0 77 15
5 野崎史高 38 25 20 0 83 11
6 成田 匠 34 35 31 0 100 8
7 坂田匠太 45 41 38 0 124 2
8 尾西和博 41 40 50 1 132 1
9 井内将太郎 39 49 46 1 135 3
10 田中善弘 51 44 45 0 140 3

<国際A級>

 九州出身、竹屋健二が初優勝。去年から栃木に引っ越し、仕事環境もトライアル環境も一変した竹屋だったが、ここへきてうまさを持っているライダーから、勝てるライダーへの変身が見受けられた。
 第2戦九州大会では地元の声援を受けて初優勝かと思われたのだが三谷英明に阻まれた。竹屋自身が、勝利を意識して失点を重ねてしまったのが敗因だ。しかし今回は、3ラップ目の途中にトップとの情報を受けても、そんなに気持ちが揺らぐことがなかったという。序盤から、いつものとおりの感じで走り、勝てそうという情報にも、いつものとおりを貫いた。そしたら、終わってみたら勝っていた。
「ヨメが妊娠してるんで、勝負強くなったと言われています」
 と竹屋。その理屈はさっぱりわからないが、藤波がタイトルをとったのは、夢奈ちゃんが生まれる年だった。ライダーは赤ちゃんができると強くなるらしい。

<国際A級>
1 竹屋健二 18
2 三谷英明 30
3 小森文彦 31

<国際B級>

 近畿大会には、古いトライアルファンには懐かしい名前が登場する。和田弘行。山本昌也が絶好調の1983年、同じように国際B級で連戦連勝したライダーだ。南海の荒法師なんて呼ばれていたが、和歌山県出身の和田がそう呼ばれる理由は、本人を見ればすぐ理解できる。
 結果は、和田がぶっちぎり。46歳。選手権を追う体制はすでにとれないから、近くだけ参加する。
「昔のトライアルはもっときつかったで。おれは勝たんでもいいから、トップが40点とか50点とかくらうトライアルがやりたいなぁ。全日本より近畿選手権のほうがきついで」
 と、和田は出るたびに語る。そういうご意見もある。ただし、セクションを厳しくすると、とたんに参加者が減ってしまうというのも、現代の現実ではある。
 和田に「ぬるい」と言われようと、猪名川がきついトライアルであるのは変わらない。だからなのかどうだか、今回はここまでトップグループを守っていた若手グループが全体的に不調。兼松や藤原は、なんとノーポイントに終わった。ランキングトップの平田は、かろうじて手堅くポイントを獲得している。

<国際B級>
1 和田弘行 7
2 千種有綱 18
3 志津野佑介 23

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