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TRIALという本

素晴らしい1冊が手に入った。
ながめているだけでうきうき楽しくなるスペインからの贈り物。
みなさんにもちょっとだけさわりを紹介させていただきます。
この素晴らしい1冊、その名も単刀直入、TRIAL。
今やすっかりトライアル帝国となったスペインがお国の総力を上げて編纂したトライアル百科事典だ。
サミー・ミラー(彼はイギリス人だが、スペイン製マシンを世に出した男でもある)、マニュエル・ソラーを経てジョルディ・タレス、そしてアダム・ラガへいたるスペインのトライアル系図がずらりと並べられている。
トライアル百科事典にふさわしく、トライアルのあらまし、用具の選び方、トレーニングやテクニックなど、トライアルのありとあらゆる項目が並んでいる。残念ながら全編スペイン語で書かれているため、ほとんどの日本のみなさんには内容を読むところまでこぎつけないと思うけれど、豊富な写真は、眺めているだけでとても楽しい。
もちろん、トライアルの百科事典だから、登場人物はスペイン人に限らない。藤波貴久、黒山健一はそこここに登場、二郎くんも真剣なまなざしでラインを指示する様子が取り上げられているし、田中太一、坂田匠太が日本GPを走るさまもピックアップされた。
中に1枚、こんな写真が。スペインの若手ディエゴ・ガリッドにルールの指示を出すのは石塚英次さん。ウイダー日本GPの競技委員長だ。石塚さんは2003年12月、交通事故で亡くなられた。トライアルの創世期からこの世界にかかわり、ライダーとして主催者として、またジャーナリストとしても広く活躍されていた。石塚さんを紹介している写真ではないが、生前の石塚さんの活躍をよく表現している1枚と思える。
不慮の事故から丸二年、今あらためて、石塚さんのご冥福をお祈りします。
さてこの百科事典、日本のみなさんには、事典としてではなく、トライアルのすべてを語る写真集としての魅力が大きい。写真はマニュエル・ソラーのコレクションをはじめ、スペインの各雑誌社やエセドス・オクタゴン契約のカメラマンの傑作などをふんだんに使っている。ドラマを感じさせるシーンが盛りだくさんだから、機会があれば、ぜひお手にとって見ていただきたい。
自然山通信では、ほんのほんの少しだけ送ってもらってあるので、どうしてもほしい方はWEB-Shopからご注文ください。1冊9000円(送料500円)でお頒けいたします(ほんとにちょっとしか在庫ないです)。全部売れてしまいました。ごめんなさい。
なお、自然山通信では世界唯一のトライアル年鑑、マリオ・カンデローネ(イタリア)のPhotoTrialもまだ小数在庫しています。PhotoTrialは英語で書かれていますが、これに日本語抄訳を添付してお届けしています。スペイン版TRIALは日本語訳の計画はありません。