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X-TDN、日本は5位でした……
4月3日、フランスはニースで、Xトライアル・トライアル・デ・ナシオンが開催された。
5カ国のインドアの得意な選手が集められ、TDN同様に国ごとに勝敗を競うこのX-TDN。日本は前回2012年に参加して2位となっているが、今回は同じメンバーで戦い、5位となった。
優勝はオールクリーンのスペイン、2位がフランス、3位がイギリスとなっている。
参加しているの5チーム。スペイン、日本、フランス、イギリス、イタリア(前回の順位順)。ライダーはそれぞれ2名が選ばれている。
1ラップ目の最初は、各チームのどちらかひとりが参加してのスピードセクション。いつものダブルレーンではなく、タイムアタックによる早い者勝ちだ。最速はアルベルト・カベスタニー(スペイン)で23秒。これに肉薄したのが小川友幸。そしてジェイムス・ダビル(イギリス)、アレックス・フェレール(フランス)、マテオ・グラタローラ(イタリア)と続くが、5人のタイム差は2秒内におさまっていた。
この順位に基づいて、最初にイタリア、続いてフランスとトライしていく。セクションは6セクション。各々のセクションは、二人のチームメンバーのうち、どちらかひとりがトライする。どちらがトライするのかは、チームの采配となる。セクションのレベルには多少のばらつきがあるから、それによって、セクションとライダーの組み合わせを考えていく。
こういう作戦がまったく無意味のように見えたのがスペインだ。トニー・ボウ(スペイン)とカベスタニーは、それぞれにあてがわれた3セクションをクリーンして、減点0で1ラップを終えてしまった。ある意味これは計算通りだ。
スペインには劣ったものの、まんざら負けていない好成績を挙げたのがイギリスだった。トータル減点は3点。これに続いたのはイタリアで4点。Xトライアルに参戦するライダーのいないイタリアがあげたこのスコアは、自他ともにびっくりだった。
ロリス・グビアン(フランス)とフェレールは、騒々しい自国の応援を受けて大はりきり。しかし8点を失って4位で1ラップ目を終えた。しかし第1セクションでグビアンが5点となったあとは、よくこれをリカバリーしたといえる。
小川友幸と藤波貴久の日本チームは、5チーム参加のうちの再開の5位で1ラップ目を折り返すことになった。減点は10点。第4セクションでは、藤波がただひとり5点となっていて、この失敗はライバルチームをも驚かせるものだった。
2ラップ目、やはりスタート順を決めるスピードセクションから始まった。最速はスペイン、そして日本、イギリス、フランス、イタリアとトライ順は1ラップ目と同様だ。
スペインは1ラップ目と同様、6つのセクションをそれぞれのライダーが3つずつクリーンしてオールクリーン。問答無用の優勝となった。2ラップ目は1ラップ目に使ったセクションを反対側からトライするお約束で、難易度はちょっと増している。
2ラップ目の大活躍はフランスだった。フランスの2ラップ目の減点はたったの2点。これでフランスは大躍進の2位獲得となった。
イギリスは2ラップ目の第2セクションで5点。これがイギリスの手痛い減点となり、チームは3位に。イタリアが減点10点で日本を下して4位となった。
各セクション、各ライダーの減点は結果表を見ると明らかだが、今回は藤波も小川も本調子とはいいがたいスコアを残している。忙しいスケジュールをぬって、借り物のマシンでの出場となった小川と、リハビリから復帰に向けての肩慣らし段階での藤波と、条件的に厳しいところはあるのだが、あらためて、前回2012年の日本チームの2位は素晴らしい成績だったのだと思い知るところになった。
https://www.shizenyama.com/wp-content/uploads/2015/04/2015_x_nice1.pdf