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2015TDN日本チーム決まる
2015年トライアル・デ・ナシオン(TDN)に参加する日本チームのメンバーが決まった。TDNは9月19日〜20日にスペインのタラゴナで開催される。
選ばれた代表選手は藤波貴久、小川友幸、小川毅士、柴田暁。今年は女子チームの参加は見送られている。
日本の男子チームがTDNに出場するのは2011年イタリア大会以来。2010年、2011年と、日本チームは世界選手権クラス(Aクラス)最下位に甘んじている。TDN参加には選手会の募金活動などで遠征費用の支援が行われているが、ライダーの持ち出し部分も多く、毎年同じライダーが遠征するのは資金的に酷なことになるという背景もあり、参加のできるライダーを募ってのチーム体制となった2年間だったが、世界選手権クラスで上位を狙うのはむずかしかった。
世界選手権を20年にわたって参戦し続けている藤波貴久をはじめ、黒山健一、小川友幸、野崎史高、小川毅士ら、ヨーロッパに渡って世界選手権を転戦した経験のあるライダーが多数いて、日本GPでも海外のポイントランカーを尻目にポイントをゲットするライダーの多い日本だが、2008年アンドラ大会で2位入賞して以来、上位の成績はおさめられていない。
日本からライダーが遠征する場合、もっとも懸案となるのがマシンだ。本当なら全日本選手権で使っている愛車をそのまま運んでいければいいのだが、9月のTDNの時期は全日本選手権のスケジュールも目白押しで、長期にマシンが手元を離れるのは不安も多い(それでも2015年は全日本中国大会からTDNまで2週間、TDNから全日本中部大会まで3週間開いていて、タイミングは悪くなかった)。現実的にはヨーロッパでマシンをレンタルし、可能な限り日本のセッティングを繁栄できるよう、最小限のパーツを持参する段取りとなる。2015年は野崎史高もスコルパTWENTY300と同型のヤマハマシンに乗っているので、チャンスは広がっていた。
野崎は連絡のいきちがいがあったようで、今回の参加は実現しなかったのは残念きわまりないが、藤波貴久をはじめ、日本のトップ5までの4人が代表選手として参加できることになった。
小川友幸は、ファクトリーマシンのテストを担当していることもあり、藤波貴久のスペアマシンをレンタル。すでにインドアTDNなどでも実績のある参戦方法だ(ただし藤波と小川では、セッティングがまったくちがうので、小川としては100%の参戦形態とはいえないのかもしれない。これはほかの選手も同様だ)。小川友幸のマインダーには、田中裕人がつくことになるという。
小川毅士はベータ本社でマシンをレンタルして、できる限りのセッティングを施して参戦することになる。マインダーは全日本同様に宮崎航が渡欧する。
4人目の柴田暁は、2011年に続いて2回目の代表選手となる。マインダーは国際A級スーパーのルーキー、吉良祐也が担当するという。ヨーロッパでの参戦経験は、たとえマインダーといえど得るものは多いのではないだろうか。
チーム監督は、トライアル選手会代表で、TDN参戦に尽力し、経験も豊富な小谷徹が務めることになっている。
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