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ボウ、インドアの新チャンピオンに
トニー・ボウ(モンテッサ/スペイン)が、2007年のインドア世界選手権チャンピオンを決定した。
2月24日スペイン、メノルカ島で開催されたインドア世界選手権第7戦。ボウは2位に入り、シリーズポイントを59点とした。今回優勝したのはアルベルト・カベスタニー(シェルコ/スペイン)で、今回の勝利でシリーズポイントを49に伸ばしランキング2位に浮上した。
シリーズの残りは1戦。最終戦でカベスタニーが勝利し、ボウが仮に出場しなかったとしても、同点優勝回数の差でボウのランキングトップは揺るぎなく、1戦を残してボウのタイトルが決定した。
藤波は4位。ファハルドが、手首を骨折したという情報あり。
ボウは、レプソル・モンテッサ・HRCチーム初年度にして、しかもマシン乗り換え早々にして、初タイトルをものにした。近いうちにボウがチャンピオンになるのを疑っているものは皆無だったが、このシーズンで早くもチャンピオンになってしまうとは、なかなか想像しにくいことだった。同時にこのタイトルは、21世紀の4ストロークマシンが初めて得た世界タイトルでもあった。
ボウは1986年10月17日生まれ。20歳になりたての若手。インドアのチャンピオンとしては、1995年、マルク・コロメの20歳7ヶ月が最年少だったが、20歳4ヶ月のボウは、この記録を塗り替えたことになる。
今回のクォリファイラップのセクションは、トップ3にとっては簡単だったのか、3人ともオールクリーンに近いスコアで走りきってしまった。ボウとカベスタニーが減点1、藤波貴久(モンテッサ/日本)にダブルレーン・レースで敗れたアダム・ラガ(ガスガス/スペイン)が減点2。藤波は不運な5点を含み、3つの5点をとって、またも4位という不本意な“定位置”に落ち着いた。
ジェロニ・ファハルド(ベータ/スペイン)は、クォリファイラップを10点で終えて、藤波を上回るスコアを残していたのだが、最後のセクションを出る時の飛び降りでクラッシュ。この際に、どうやら左手首を骨折してしまった模様で、藤波とのダブルレーン・レースをキャンセル。これで藤波の4位が決定したわけだ。
藤波のランキング4位はほぼ確定。ファハルドも最終戦への出場はむずかしいので、ドギー・ランプキン(モンテッサ/イギリス)のランキング5位もほぼ確定となっている。
ファイナルラップは、クォリファイラップとは一転して難易度があがった。登るか落ちるかの勝負が続いたが、なんセクションをひとつ他よりも多く攻略したカベスタニーが勝利を獲得。カベスタニーは、これでこのシーズン2勝目。
ボウとアダム・ラガ(ガスガス・スペイン)の2位争いは、ダブルレーン・レースで1勝1敗だったラガに対して、2勝のボウが勝利した。わずか1点差の2位争い。優勝から3位までも、たった3点差だった。
ボウのタイトルと、ランキング4位以下がほぼ確定的となって、最終戦マドリッドを前に、おおかたの戦いは決着が着いてしまった彼のインドアトライアルだが、しかし今回、カベスタニーが勝利したことで、ランキング2位はカベスタニーのものとなった。ラガは2点差でランキング3位。チャンピオンは決定したが、元チャンピオン同士のランキング2位争いは、なかなか注目に値する。
<トニー・ボウのコメント>
「待ちに待った世界チャンピオン。この日が来るのを待ってたんだ。ただ、タイトル獲得を目前にしての緊張で、ファイナルラップはいつもの調子が出せなかった。最終戦のマドリッドでは、この借りを返して、チャンピオンとしての走りをして、勝ってタイトルに華を添えたい」
<アルベルト・カベスタニーのコメント>
「今回タイトルを獲得したトニーをまず祝福したい。 それから、シリーズの大事な局面で勝利できて、たいへんうれしい。最終戦で、ランキング2位をかけて戦うが、全力で戦って、良い結果を残したい」
<アダム・ラガのコメント>
「今シーズンのぼくは、タイトルを取れるような状況になかったね。トニーはよい仕事をした。それが正しく結果に出ている。こういう結果が出たら、今はこの選手権のことは早く忘れて、自分のベストを取り戻せるように、集中していきたいところだ。そうすれば、勝利とタイトルはついてくるさ」
次戦は3月17日の土曜日、スペインはマドリッドのPalacio de los Deportesスタジアムでの最終戦。タイトルは決まったが、ランキング2位争いがたいへんし烈だ。
ファイナル | |||
---|---|---|---|
Pos. | Rider | Machine | Point |
1 | Albert Cabestany | Sherco | 23 |
2 | Toni Bou | Montesa | 25 |
3 | Adam Raga | Gas Gas | 26 |
クォリファイ | |||
Pos. | Rider | Machine | Point |
1 | Toni Bou | Montesa | 1 |
2 | Albert Cabestany | Sherco | 1 |
3 | Adam Raga | Gas Gas | 2 |
4 | Takahisa Fujinami | Montesa | 15 |
5 | Jeroni Fajardo | Montesa | 15 |
6 | Dougie Lampkin | Montesa | 21 |
7 | Tadeusz Blazusiak | Beta | 29 |
世界選手権ランキング | |||
Pos. | Rider | Machine | Point |
1 | Toni Bou | Montesa | 59 |
2 | Albert Cabestany | Sherco | 49 |
3 | Adam Raga | Gas Gas | 47 |
4 | Takahisa Fujinami | Montesa | 37 |
5 | Dougie Lampkin | Montesa | 30 |
6 | Jeroni Fajardo | Beta | 30 |
7 | Tadeusz Blazusiak | Beta | 8 |
8 | Shaun Morris | Beta | 4 |
9 | Jerome Bethune | Beta | 2 |
10 | Fabio Lenzi | Montesa | 1 |
11 | Loris Gubian | Sherco | 1 |

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