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ブスト、ツインプラグとともにXトライアルに登場
3月8日、バルセロナで開催されたXトライアル第4戦に、レプソル・ホンダ・チーム入りをしたルーキー、ハイメ・ブストがワイルドカード扱いで参戦した。
結果はクォリファイの6セクションを走ってオール5点。最下位となったが、ワールドカップチャンピオンとして世界一のチームに入った若手は、いま伸び盛りだ。
ところで、Xトライアルに参戦したブストのマシンには、どうもふたつのイグニッションコイルが見える。過去、ホンダのファクトリーマシンに乗ったライダーはごくごく数えるほどしかいない。2005年から走り始めたファクトリーマシンに乗ったのは、藤波貴久、ドギー・ランプキン、マルク・フレイシャ、トニー・ボウ、そして日本で開発を担当する小川友幸。これですべてだ。特に2013年から走り始めたスパークプラグを2本持つ進化形のファクトリーマシンに乗っているのは、トニー・ボウ、藤波貴久、小川友幸の3人だけだった。
たとえばライア・サンツは、13回の女子トライアル世界チャンピオンに輝いているが、レプソル・モンテッサ・チームに籍を置いていたときは、一度もファクトリーマシンに乗ることがなかった。ホンダ本社サイドから送られるファクトリーマシンはワールド・プロクラスのライダーだけに渡り、そのパーツも(設計がまったくちがうから、パーツの一つふたつを流用できるものではないものの)ライア号が使うことは許されなかった。
しかし今回、ブストはレプソル・ホンダ・チームに入った。レプソル・ホンダ・チームはそれまでのモンテッサチームではなく、ホンダ本社に直系のチームとなる。トライアル現場では変わった印象は感じられないものの、運営もホンダが直接携わっているチームである。
ボウ、藤波が世界チャンピオン経験者であるのに対し、ブストはワールドカップチャンピオンだから、ファクトリーマシンが与えられるようになるまでには少し修業を積まなければいけないのではと思われていたが、どうやら、型落ちのファクトリーマシンに乗っての実戦参加の権利が与えられたようだ。
聞けば、ブストの標的は、日本GPでの小川友幸選手であるという。同じマシンで開発を担当するベテランライダー。若さでうんと勝るブストにとって、自己の実力をアピールするにはかっこうの対象だ。しかし小川は、日本GPではあわや表彰台にも届くかという実力者である。簡単にホンダナンバー3の座を明け渡すことにはならないだろうが、実力あるベテランを標的にハングリーに攻めあげてくる若者の存在は、小川友幸や黒山健一を勝ち落とさなければいけない日本の若手にとっても、いいお手本になるのではないだろうか。
でもとりあえず、デビュー戦がオール5点なんで、少し安心したというのが本音です。次の大会、がんばってくださいね。

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