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世界戦選手権もてぎ2日目、藤波万歳
ストライダー日本GP、2日目。日曜日の戦いは、最後の最後にドラマが待っていた。トニー・ボウ優勝、2位に入ったのが、膝の手術から復帰したばかりの藤波貴久だった。レプソル・ホンダ・チームにとっては、ワンツーフィニッシュという最高の結果で幕を下ろした日本GPとなった。
藤波の滑り出しは、けっしてよくなかった。ボウ以外のみんなが5点になった第3セクションをはさんで、第2から第4まで3連続5点。いきなり15点を失って、たいへん苦しい戦いとなってしまった。
2ラップ目も、減点数はいくらか減ったものの、まだ肝心なところで5点になってしまったりして、なかなか追い上げができない。ようやくいい走りができるようになったのは、3ラップ目になってのことだった。3ラップ目、藤波は難攻不落の3セクション以外では5点なし、トータル10点で試合をまとめた。
この時点では4位ということで、後続のライダーのゴールを待つことになった藤波だが、まずアダム・ラガが11セクションで5点となったという情報で、藤波の3位表彰台が濃厚となった。続いてジェロニ・ファハルドも11セクションで5点。これでファハルドとは同点ではないかという情報で、ともあれ藤波は表彰台獲得でまずまずという結果に終わるところだった。
ところが情報を精査してみると、ファハルドと藤波では藤波が2点リードしているということがわかり、藤波の2位が確定。藤波のゴール後に4位から2位に浮上するという、なにかが舞い降りてきたかのような藤波の2位、そしてレプソル・ホンダのワンツーフィニッシュ獲得劇となった。
勝ったのはもちろんトニー・ボウ。誰もがいけない第3セクションを1ラップ目にただ一人クリーン。スコア的にも精神的にも、大きなアドバンテージを得たボウだった。
土曜日に2位となったファハルドが日曜日に3位になったことで、開幕2戦を終えてボウのランキングポイントは早くも8点リード。9連覇に向けて、なんとも幸先のいいスタートを切った。
最後の最後で、藤波に2位の座を奪われたファハルドだが、2位と3位で、ランキング2位のスタートは悪くない。終盤まで2位を守っていただけに結果はちょっと残念だが、悪くない日本大会になったと週末の感想を語ったファハルドだった。
2位争いから一気に4位に滑り落ちたアダム・ラガは、ゴール後パドックから出てこず。日本大会を終えて、ランキング4位で今シーズンをスタートさせることになった。
全日本組の最上位は小川友幸の7位、黒山健一が10位、小川毅士11位、野崎史高12位と続き、野本佳章が14位、IASルーキーの佐藤優樹が15位で世界選手権ポイントをゲットした。
土曜日に負傷した斎藤晶夫と柴田暁は大事をとって欠場。日曜日にはマイケル・ブラウンとホルヘ・カサレスがケガのためリタイヤとなっている。