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13回目のタイトルをねらうライア・サンツ

左はブリスト、右がクック。そして真ん中がライア・サンツ
男子世界選手権最終戦が開催されたIsola2000(フランス)では、女子世界選手権も開催されていた。こちらも男子の日程と合わせて2日間。この戦いには、開幕戦アンドラ大会には姿を見せなかった、あのライダーが姿を見せていた。すでに12回の世界チャンピオンとなっている、ライア・サンツ(モンテッサ)だ。
サンツは開幕戦アンドラ大会では、エンデューロでのクラッシュの影響で欠席。女子世界選手権はジュニアカップや125ccクラスと同じく、有効ポイント制でランキングを決する。なので何戦かを休んでも、タイトル獲得のチャンスはある。
今年でいえば、緒戦がアンドラで土曜・日曜の2日間。第2戦が今回のフランスで同じく2日間。最終戦がトライアル・デ・ナシオンの前日の金曜日、やはりフランス。全部で5試合が組まれている。ランキングを決するポイントは、そのうちいいほうから3つ。残りの2戦は優勝していようと最下位であろうと関係がない。
ここまで、アンドラ大会ではエマ・ブリスト(シェルコ)とレベッカ・クック(ベータ)が1勝1敗だったが、サンツが復活したフランス大会では当然のようにサンツが2勝している。このまま最終戦もサンツが勝利すれば、開幕戦を欠席しても文句なしの「全勝」チャンピオンということになる。
サンツは今シーズン、トライアルの愛車にモンテッサを選んだ。去年はガスガスでのタイトル獲得だったが、今年は再びモンテッサ。ただし従来のようにモンテッサ本社のチームではない。圧倒的な実力を保持しているサンツだが、ライバルが1年を通じてノンストップルールにライディングを合わせてきたのに対し、彼女だけが準備不足にいる。そして13回目のタイトルを手中にするには、1戦も落とすことができないというプレッシャーが襲いかかる。
今度の金曜日の女子世界選手権最終戦。実力通りのライディングができるなら、ライア・サンツの13回目の世界タイトル獲得は確定的だが、なにがあるかわからないのがトライアルだ。
