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ボウ、6連勝目のスウェーデン
6月6日、7日、世界選手権はスウェーデンにやってきた。今年は全戦が土曜日日曜日の2日制。今回もまた、トニー・ボウが2日間ともに勝利。今シーズン3回目のパーフェクト勝利を果たした。2位はジェロニ・ファハルドとアダム・ラガ、3位は藤波貴久とアルベルト・カベスタニー。2位以降がばらけていることで、ボウの独走はますます際立っている。
すぐ前の週がチェコ大会。会場はドイツ国境の近くで、ヨーロッパ北部からスカンジナビア半島の南の国への移動だから、絶望的な移動ではないものの、開幕戦が日本で、このあとがイギリスと続くから、今シーズンはちょっと遠征が続いている。
プライベーターの多くは自分の車を引いてパドックからパドックへ渡り歩くクラシックなスタイルをとっているが、近ごろのトップライダーは飛行機移動でホテル住まいが一般的になっている。トップライダーのほとんどは本拠地がバルセロナだから、バルセロナからチェコ、チェコからバルセロナ、数日後にバルセロナからスウェーデン、数日をスウェーデンで過ごしてバルセロナへ、そして数日後イギリスへと、忙しい週末が続くことになる。
雨は降ったり止んだりで、湿地のようなもともと水を含んだスウェーデンの大地は、ますます走りにくくなっていた。地元エディ・カールソンはそんなコンディションが走り慣れているのか、今回は調子がよさそうだ。
1ラップ目のトップはファハルドがとった。ファハルドのラップ減点は15点。続く2位がボウで19点、そして3位につけたのが藤波貴久で21点だった。
しかしやはりボウが本領を発揮し始めると、ライバルには徐々に差がつきはじめてきた。2ラップ目に追い上げたのはラガで、1ラップ目のファハルドと同点の15点をマークしている。しかしボウは2ラップ目には10点で帰ってきた。
3ラップ目、ラップ減点でトップだったのは、藤波だった。実は藤波は、2ラップ目の9セクションで岩に足をぶつけ、以後は痛みと戦いながらトライを続けることになった。しかしケガをしたことで集中力が増しでもしたか、減点はぐんと減って12点となった。
結果、藤波はファハルドに2点差で3位表彰台。チェコでは表彰台を逃していた藤波だったが、再び表彰台に帰ってきた。ラガは2ラップ目3ラップ目に追い上げるも、藤波には6点差で4位となった。
日曜日は、結果はボウの連勝となったが、ラガの粘りが光った。1ラップ目はボウ10点に対して13点、2ラップ目はボウ10点に対しラガ7点、3ラップ目がボウ5点に対しラガ8点と、3ラップを通じて抜きつ抜かれつの僅差の戦いとなった。結果は3点差でボウの勝利となったが、この勝負はどちらが勝ってもおかしくなかった、ボウの連勝に土がつくとすれば、ここまでで一番可能性のあった一番となった。
日曜日の3位はカベスタニー。
ランキングでは、4戦8試合を終えて、ボウのリードは28点にまで広がっている(1試合お休みをしても、まだボウがランキングトップを維持するという点差だ)。今回ラガが4位に落ちたことでランキング2位以降は少し接戦。ラガ92点、ファハルド86点、藤波79点、カベスタニー73点。これに続くが、レプソル・ホンダ・チームのルーキー、ハイメ・ブストの60点となっている。
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