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女子デナシオン
女子デ・ナシオンは、スペインが勝利。ライア・サンツ以下、2名のスペイン選手はけっして実力派とは言えなかったが、ライアがよくフォローして勝利に導いた。セクションの難度が高く、ライアのクリーンが光ったのもスペインの勝利に貢献した。
2位はドイツ。僅差でイギリス。4位にフランスが入った。
日本はポルトガル、カナダ、イタリアに勝って、8位の模様。
セクションは、きのうより少しマーカー規制が緩やかになっていたが、簡単になったというより、あぶないところを削ったという感じで、難易度はあいかわらず高かった。
日本はたったふたりの参加だから、当然3人ライダーのいるチームよりハンディは大きい。3人いれば、ひとりの失敗をカバーできるが、ふたりだと失敗はそのまま減点として記録される。技術的に同じようなレベルのチームとしては、アメリカやオーストラリア、イタリア、ポルトガルがいるが、その3チームとも、ライダーは3人そろえている。たった二人の参戦はカナダと日本だけだ。
日本チームの1ラップめの減点は68点で8位。3人のライダーをそろえたポルトガルやイタリアは敵ではなかった。しかしアメリカには11点差、オーストラリアには6点差を付けられた。
なんとか追い上げようと、ライダー二人、マインダー二人、加えてトライアル委員長西秀樹を含めたたった5人のチームはがんばる。
2ラップめの減点は62点。このラップは7位だったが、トータルではアメリカに9点差で8位のまま。しかしカナダを下しての8位だから、過去のカナダの成績を思えば、これは悪くない結果ではある。
8位という結果は、2002年のポルトガルに日本が初参加したときと同じ成績だが、そのときはブービー賞だった。今は日本より下位に、3つの国を従えるようになった。これが日本の女子チームの、新たなスタートとして記憶に残したい。
ライア・サンツは、デ・ナシオンに初出場した2000年に、自分ひとりでさっさと走って試合を終えてしまう自分勝手な小娘だった。しかしその後モンテッサ入りして大人になって、いまやスペインチームを引っ張る牽引力となった。まず自分でクリーンし、ときにはチームメイトにラインどりの見本を見せ(そのために失点をしたのではないかというシーンもあった)、さらにセクションに戻って指示を飛ばす。チームメイトが3点で抜ければ、自分のことのように大喜びだ。
一方日本チームの二人は、実力的にはほぼ同格なのだが、しかしヨーロッパとデ・ナシオンの先輩である高橋は、ともすれば世界選手権の雰囲気にのまれそうになる長谷山を上手にリードする。成績はともかく、こういったチームらしい戦いができたのは、今回の大きな収穫だったといえる。
とりいそぎ、日本チームのセクション成績を画像にして貼付けておきます。
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