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トライアル・デ・ナシオン

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2016トゥールーズ

フランスでデ・ナシオン風のインドア大会

1月22日、南フランスのトゥールーズで、インドアトライアルが開催されて、これに藤波貴久と小川友幸がそろって出場、3位表彰台を獲得した。

これはXトライアル(インドア世界選手権)ではなく、ノンタイトル。そして興味の焦点は、これがふつうの個人戦ではなく、二人1組のチーム戦だということだ。それはトライアル・デ・ナシオン(TDN)ではないかと思いきや、まさしくそのとおり。XトライアルのTDNは4月1日にニースで開催されるが、それに先がけてノンタイトルのXTDNを開催してやろうというのが、今回のイベントだった。

参加国は5カ国。スペイン、イギリス、フランス、アメリカ、そしてニッポン(念のため、順不同だ)。

参加選手は各国、こんな感じだ。スペインがトニー・ボウとハイメ・ブスト。日本が藤波貴久と小川友幸。今回の小川は、この大会のためだけに日本からバルセロナに直行して藤波と合流し、大会が終わるとすぐに日本に帰ってくると言う強行軍だった。ここまでの4人は、4人ともがモンテッサCOTA 4RTファクトリーマシン(ホンダRTL300Rファクトリーマシン)に乗る。そして3人がレプソル・ホンダ・チームのライダーだ。全部で10人しかいないのだから、比重は大きい。

イギリスはジェイムス・ダビルとジャック・プライス。ダビルは説明の要はないだろう。プライスは2015年、ワールドカップクラスで2回の優勝を果たしてランキング7位になっている。

アメリカからはブライアン・ルーパーとアンドリュー・パット。この二人は2015年のワールドカップに、日本とイギリスをのぞく全戦に参加している。

そして最後が開催国フランスの二人。アレックス・フェレールとブノア・ビンカス。フェレールはXトライアルにも参加するフランスのナンバーワン。ビンカスは2015年ワールドカップの開幕戦に本大会での完全優勝を含む4回の勝利でランキング5位となったフランスの成長株だ。

1601トゥールーズインドア要塞

なぜスペインがボウとアダム・ラガではないのか、スペイン以外でも二人目のライダーがずいぶん新人ぽいのばかりではないかと思った人は鋭い。実績のあるベテランを二人そろえたのは日本だけだった。実はFIMでは、今度のXTDNでは、二人のうちの一人が25歳以下であること、という条件を課すことになっている。その条件にそったチーム構成をすると、各国のメンバーはこんな感じになるということだ。今回はノンタイトルだし藤波・小川組の参戦が実現しているが、XTDNではこのペアはむずかしそうだ。

藤波貴久は36歳、小川は39歳。柴田暁も、27歳になって25歳以下の範疇からは越えてしまった。今年のスーパークラスのライダーで見ると、氏川湧雅16歳、武井誠也18歳、吉良祐哉23歳が該当する。藤波によれば(非公式コメント)、氏川を連れていったら死んでしまうので、それはダメ、ということなので、インドア経験のない若手日本人を、XTDNに連れ出すにはどうしたらいいか、もし余裕があれば、重大な課題となるだろう。

さてさて、それはさておきとして、トゥールーズのインドアは、ショーとしてのトライアルとして、美しく仕上げられていた。主催はベルナール・エストリポ。ミスターインドアと呼ばれるインドアトライアルの大家で、主催をすればセクションも作る、大会が始まればオブザーバーもアナウンスもやる。なんでもやるパワフル男だ。アンダーガードが接地したら1点の減点としようというルール改正も、この男から発案されて、いまや世界の標準となった。

1601トゥールーズインドアのエストリポ

用意されたセクションは5つ。参加国の数だけそろえたことになる。そして5つのそれぞれにテーマがあって、各国の象徴的なイメージを演出していた。日本セクションは「禅の庭」。スペインは闘牛場、イギリスはロンドンバス、アメリカはモニュメント・バレー、そしてフランスはカルソンヌの要塞がイメージされた。カルソンヌの要塞はトゥールーズから70kmほどの歴史遺産だが、今回もっとも長く、最も厳しいセクションとなっていた。

5つのセクションを2ラップするのが競技のあらましだ。すべてのセクションは、二人のうちどちらか一人が走ればいいことになっている。そして2ラップ目は、1ラップ目の逆走となる。

さらにエストリポは、公平を期すために、そしてフランスのお客さんの歓喜を得るために、禁断の秘策を投じた。スペインが強すぎるのはずるいから(笑)、スペインだけはボウもブストも禅セクションを走るべし、そして点数はそのまま集計する、というものだ。つまりスペインは二人合わせて20セクション、他の国は10セクションを走る。ものすごいハンディキャップだ。

さて勝負の結果は、残念ながらあまりにも不慣れ。最下位となったのはアメリカだった。しかし4位との差はわずか。その4位はイギリスだった。

3位は日本。世界のトップライダーの中では藤波が最年長だが、その藤波よりもさらに3歳年上の小川がインドアセクションを華麗に走破していく様は、ヨーロッパの観客、若手ライダー、そして見守るベテランのOBたちの驚きを買った。

さて優勝争い。スペインには大きなハンディがあるが、それでもフランスとスペインは同点でセクションを走りきった。インドア的には、この場合はタイブレイクだ。ひとつのセクションを速く走ったものが勝ちという決戦だが、なんとここでも、エストリポの秘策は光った。

フランスはフェレールが走る。そしてスペインはボウとブストが走る。フェレールのタイムと、ボウとブストのタイムを足したものが勝負となって、この結果(当然のような気もするが)フランスの勝利となった。大事なことは、お客さんが大喜びだったということだ。ボウもブストも(これはノンタイトルだから)今日のところはこれくらいにしておいてやろうと笑顔で2位の表彰台に立ったのだった。

1601トゥールーズインドア表彰式

情報いただいたのは
http://www.phototrial.it/
http://www.planetetrial.com/
でした。

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