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ダビルが2位のイギリスGP
7月16日、17日、イギリスのトングで開催の世界選手権。トニー・ボウは両日ともに勝利で、もう肩の負傷などどこ吹く風、このままタイトルまで突っ走りそうだ。
一方2位の座は、毎回ラガで決まりかと思いきや、今回は地元イギリスのナンバーワン、ジェイムス・ダビルが2位表彰台を獲得した。ヴェルティゴライダーとしては初めての2位表彰台だ。
藤波は両日ともに5位。これでベルギーから3戦連続の5位。カベスタニーが3位と4位に入っていて、今回またカベスタニーに6点選手権ポイントを縮められている。
トライアル2では、ジャック・プライスがタイトルを確定した。
トライアル2は、トライアル125とちがって全15戦中の13戦の有効得点制で競われる。今回が13戦目。プライスは開幕戦スペインで7位と3位になっていて、これがシーズンのワースト記録。対してプライスのライバル、イワン・ロバーツは、8位と6位がワーストになる。もしロバーツが最終戦イタリアで2連勝した場合、ロバーツのポイントはあと22点加算されることになるのだが、それでもロバーツのトータル得点は206点にしかならない。プライスのタイトル決定ということだ。
今シーズンのランキングを見ると、トップの10人程が、全戦に参加している。有効得点制とはいえ、何戦かを休みながら選手権の上位に入るということはありえないということかもしれない。
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イギリス人のプライスのチャンピオン決定とともに、イギリスのファンを喜ばせたのが、ダビルの土曜日2位入賞だ。ダビルはヴェルティゴにマシンを替えての1年目は鳴かず飛ばずといっていい状態だったが、ファハルドが加わった今年、めきめきと調子を上げてきた。3位表彰台もファハルドに先駆けて獲得した。そして今回は、ファハルドがまだブェルティゴでは得たことがない、2位入賞を獲得した。大快挙だ。
残念ながら日曜日のダビルは7位に終わっていて、このあたりがトップを維持するむずかしさというか、トライアルのむずかしさなのかもしれない。
藤波は土曜日は1ラップ目に失点が多く、日曜日は3ラップ目に失点が多く、両日ともに表彰台を逃してしまった。ランキング3位奪還が目の前まできているところで、最終戦が気になる状況となってきた。
藤波が表彰台を逃したのと同様、序盤の勢いがどこへやらの残念な結果となったのがハイメ・ブストだ。4位をコンスタントに獲得して、今シーズンはどこかで表彰台獲得、もしかすると勝利も実現するのではないかと思われていたが、表彰台は遠かった。そして終盤戦になって、定位置だった4位もむずかしい状況となってしまった。今回は7位と6位。開幕戦以来守っていたランキング4位を、カベスタニーに明け渡すことになってしまった。
開幕戦で勝利したカベスタニーは、11位とか10位とかに沈むこともあり、藤波のランキング3位独走を許していたが、ここへきて最後の踏ん張りを見せている。ランキング3位争いは、最終戦までまったくわからない。
開幕戦スペイン、フランス、そして今回と3回目の3位となったのがラガ。2位が指定席のラガとはいえ、やはり絶対確実のポジションとはいかないわけだ。ランキング3位の藤波とのポイント差を49点に広げて、ランキング2位以上は確定した。計算上は、チャンピオン獲得の可能性も残っている。
さて今回、モンテッサが通算200勝をあげた。壇上に上がったのは200勝に貢献したライダーたち(のうち、当日現場にいたライダーたちと思われる)。一番右はマルコム・ラスメル。イギリスのシェルコチームの親分で、女性チャンピオン、エマ・ブリストもラスメルのチームにいる。最近はよその国の世界選手権に顔を出すことは少なくなったが、さすがに母国大会には姿を現している。
最多勝利はボウで84勝。以下ランプキン50勝、マルク・コロメとウルフ・カールソンが15勝、マルコム・ラスメルが11勝、藤波貴久10勝、コードン・ファーレー、マルク・フレイシャ、マニュエル・ソラーの3人が3勝ずつ、ベニー・セールマン2勝、アモス・ビルバオ、ロブ・エドワーズ、ドン・スミス、ユリオ・ベステリーネンの4人が1勝ずつとなっている。藤波は10勝以上しているが、藤波はエントリー上はホンダで参戦していた地代があるから、モンテッサでの勝利は10勝のみとなっているわけだ。
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