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Xトライアル、藤波は不参加に
2015年シーズンは、インドアトライアルのXトライアルの開幕とともに間もなく明けようとしている。このXトライアルには、毎年藤波貴久が参戦しているが、今年は膝の手術からの療養中であり、不参加を表明した。
Xトライアルには、Xトライアルの上位とアウトドア世界選手権の上位、それにワールドカップチャンピオンやそれに準じるライダーがノミネートライダーとして選ばれ、各大会のワイルドカードライダーを加えて開催されている。
藤波はヨーロッパでの戦いを始めてから長くXトライアル(インドア世界選手権)の常連メンバーだったが、今年は初めて欠席をすることになる。
欠席の理由はもちろん、去年の秋に負った前十字靭帯断裂の手術をしたためだ。手術をしたのは9月の最終戦の直後だったのだが、ここまで、まだ2ヶ月半しか経っていない。2ヶ月半だと、ふつうに歩くだけでもたいした復帰なのだが、しかし藤波は、実はXトライアル参戦をあきらめてはいなかった。Xトライアルの開幕は新年早々。あと1ヶ月ちょっとの間に、復帰できる可能性もあるのではと考えていたのだった。
しかし靭帯損傷からの復帰では、術後3ヶ月から4ヶ月は最も再発しやすい時期であるという。今は、まだ歩くだけでも多少の痛みがあり、また膝に水が溜まるなど多少の無理がかかっている状態で「トライアルはやってやれないことはないと思うが、なにかやってしまったときにどんな影響が出るのかわからない段階」ということだ。まだランニングトレーニングなども始めておらず、今はひたすらおとなしくしている段階だ。
なので、日本に一時帰国する11月下旬、藤波はFIMにXトライアル不参加を表明してきた。藤波が走らないXトライアルでは、代わりにモンテッサに乗るエディ・カールソンが抜擢されるという情報もあるが、正式発表はまだない。
そんな中、11月23日には栃木県ツインリンクもてぎでホンダ・レーシング・サンクス・デイが開催された。ホンダ・モータースポーツのファンのみなさんにとって、トライアルのデモンストレーションは大きな目玉演目となっているが、残念ながら藤波の走りを見ることはできず。藤波は小川友幸、本多元治、小林直樹の3人のデモンストレーションにマイクを持って加わった。こんなふうにデモに参加するのは、藤波も初めてのことだ。
舌戦でライダーをいじめる側にまわったかと思いきや、地面に寝かされ飛び越えられ(とてもとてもこわかったらしい)、いつもやっていることをやられていじられる側に回ってしまったフジガスだった。
冒頭の写真は、スタジアムセクションに駆け上がる小川友幸に「そこに立ってろ」と言われ、こわごわ立っていたが、いざ飛びつかれるとやっぱり怖かったという図でありました。